2008年04月09日(水)　

　　あろうことか、のディズニー映画です。
　　しかも、新たな「ディズニープリンセスの誕生」なので「あー。はいはい」と流していたのですが、ついうっかり観にいってしまいました。だってジュリーアンドリュースがナレーションって聞いたんですもの。

　　「ずっと幸せに暮らしました」で終わるおとぎの国のお姫さまが、そのhappyエンドを目前に「永遠」のないNYに飛ばされてしまう話です。
　　やっぱりこの時点でも「あー。はいはい」だったのですが。

　　すごく良かった！
　　愛すべき馬鹿野郎映画でした。
　　以下。ネタバレです。



　　ジゼル（ヒロイン。姫）は、NYでも普通に「森の動物たち」とお掃除やお洗濯に励みます。白い鳩の代わりにドパトが窓につっこみ、りすの代わりにねずみがお皿を洗い、蝶の代わりにハエが雑巾を絞り……これ以上は怖くてかけません。でも全ての生き物に平等だと思えば、立派にお姫さま気質。
　　すごい迷惑なのに、やたらとポジティブで色々なことを気にしません。でも、熱帯魚の水槽の水は飲んじゃ駄目だ。
　　エドワード（王子）はどう見ても、ディズニー王子。自由の女神型観光帽子が恐ろしいほどにあうし、ちょっとした隙に剣に自分の顔を映して白い歯が光ることを確認します。どうみても、お馬鹿。……それ、ディズニー判っててやってたというのが一番の衝撃でした。でも、ちゃんとかっこいい……。ディズニー王子を初めて愛せた瞬間です。自転車に轢かれるお姿がさいこーです。
　　他にも、「妖精がいなくてドレスが間に合わなくても大丈夫」とパパのクレジットカードを差し出す娘や、普通なら怪しさ満点の花束にときめくロマンティックキャリアガール。かっこいい女王様に、踊りだす街の人々……予告編も観ていなかったので知らなかったのですが私の大好きなミュージカル映画でした。ラッキー！　りすと弁護士はどうでもいいや！
　　そんじょそこらが、ミュージカル映画のオマージュで、ディズニーのセルフパロ。ディズニー以外がやったらディズニーに訴えられるというたちの悪さとぬるさに彩られてました。
　　このプリンセスは、せめて生徒になってから出会いたいものです。

　　DVD欲しいかも。

　　ところで、原題もenchantedなので、「魔法にかけられて」で正解なのですが、「魔法からさめて」だと思ってました。真逆。
　　魔法がとけて魔法の国から現実に来ても、魔法みたいな毎日。なのかと。
　　……をを、私も立派にロマンティスト。
　　でも、王子は遠くで観て笑うだけでいいです。なるべく指をさして笑わないように気をつけながら。