あるみさんのにっきをめざせ

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あるみさんのにっきを目指せ

//Last modified 21/02/14


 徳ちゃん

1999年02月27日(土) 


  私の通っていた学校は……多分進学校だった。進学校の定義なんか判らないけれど、多分進学校だった、と思う。お嬢様学校だったかは謎だが(^^;)(ちなみに女子校の中高一貫、です。短大と四大もあるけれどエスカレーターではありません)

  私立だったので、先生もなかなかに個性的だった。半年くらいふらっと外国に行ってしまったまま帰ってこない先生だって、いた。
  徳ちゃん、こと徳島先生もその一人だった。
  地学の教師をしていた彼は、例えば南米で皆既日食があればはるばる出掛けるなど、行動派(?)だった。 私たちは帰ってきた徳ちゃんの話をわくわくしながら、聞くのが好きだった。
  そんな話の一つに徳ちゃんの登山の話があった。そこで彼の友達が登山中に命を落とした話を今でも印象深く覚えている。どんなふうに命を落として、パーティのメンバーがどのような対応をしたのか、淡々と話してくれた。言葉を飾ったりしないその話は、少しきつかった。泣いてしまう子もいた。彼はそして、淡々と「自分もいつかはその順番が来るだろう」と語った。

  やがて、私は地学(+化学)受験という、わりと珍しいコースを辿ることになる。少し地学の地位を知っている方は判るだろうが、サブとは言え、地学を受験科目にする人は珍しい。私は徳ちゃんと一対一の授業という、山村もかくやの授業を受けた。地学を専攻したい、そう言った私に彼は少し困ったように笑ってくれた。

  そんなこんなの日々からしばらく経ったある日、私は徳ちゃんの死を新聞で知った。以前教室で語ったように、彼の順番になってしまったのだ。新聞は彼がK2登山の前の練習に春の穂高に行き、そこで……と夕刊の社会面を殆ど使って書いた。彼が次のK2登山で山に行くのを最後にするつもりだったらしいこと、彼が穂高で命を落としたのは信じがたいことで、中部地方では高名な登山家だったという私の知らない側面とともに知った。

  先ほどテレビを見ていたら「穂高の四季」という番組で、徳ちゃんの写真が出た。彼のパーティによって徳ちゃんの遺骨の一部はK2の山頂に埋められたらしい。ならば彼は今もK2にいるのだ。……登山家・徳島氏には相応しい話かもしれない。けれど、ただの徳ちゃんの教え子の私は、 やっぱり帰ってきた話を聞きたかった……と思う。皆と一緒に、教室で。そして、薄暗い地学室で。


 こもごもめんこみこみごみ

1999年02月21日(日) 


  わくわく、のびくびく。と、言うことで、今日は初めての「メンコミ」というイベントに出掛けました。しかみサークル参加として。
  名古屋にはコミックライブというイベントが優勢であるのだけれど、基本的にはコスプレイベントのようなもので、女の子はいっぱいいるのだけれど、男の子はいません。ので、こーゆー微妙なジャンルに居る私はとほほのほ、なのです。と、ぴーぴー泣いていたときに中根さんに誘われたのでした。

  申込書を戴いて、最初に引きました。
  「男性が欲しがる同人誌が対象です」
  ……(^^;) うちは絶対に違う(^^;)
  「カットはメンコミに相応しい、すんごいのを書いてください」
  ……ちょっと、天を仰いでしまいました……。

  それでも、細かく気にせずに申し込んで、当日。
  会場である東別院会館は外階段にびっしりと男の人が群がってました。
  会場の名前から察していただけるかもしれませんが、ここは隣がお寺です。
  会館には蓮如上人と大書きされているし。
  ……いいんですか、こんな煩悩の吹きだまりにして(^^;)(余談ですが、私は以前も「アンジェリーク&ドラゴンボールオンリー」という得体の知れないイベントでここに来ていたりします。……さらに余談で、アンジェは「アンジェリーク&るろうに剣心オンリー」という素性の知れないものにも行ったことがあります。すごいな、アンジェ)

  入場開始。もう、一生分の男は見た気がした。男のドールリカも一生分、見せていただきました。
  が、ときメモは10サークル程が小さい会議室に集められて殆ど閉鎖状態だったので、外のホールでは人が走っている気配がしていても、ひょうひょうと吹き渡るすきま風。でも、波がたまにあったりして、楽しゅうございました♪
  そして、ふらふらと出歩いた先で私はこのイベントの18禁ぶりをまざまざと思い知ったのです。それは、そーゆー同人誌の圧倒的な存在(しくしく…巨乳のレニ……)だけでなく、「N崎君の話」だの「リン・ミンメイ」「イデの発動」「沖田艦長」「半熟英雄」……確かに、18歳未満には不明な話題がごろごろ……

  とりあえず、久々に名古屋のイベントでしみじみと楽しかったです。有難うm(_ _)m



 をとめはいつでも待っている

1999年02月02日(火) 


  と、いうわけで、「アルバレアの乙女〜うるわしの聖騎士たち」をプレイしている土井さんです。今、初めてフルタイトルを知ったのだが、……すごいですな。 うるわしの聖騎士……ですわよ。うるわしい上に、聖で騎士。

  どう言うゲームかといいますと、プリメとアンジェリークとときメモを足して、5で割ったような、要はヒロインである自分を育成して、ついでに教官(これがうるわしの聖騎士たち、ね)とらぶらぶしてしまえ、と言う、とても判りやすいゲームです。戦闘が有ったりして、よくよく考えると結構シビアな世界観と思うのですが、建前の目的(自分の能力を高めて聖乙女になる)と本音の目的(らぶらぶ)がすでにゲーム中でとっちらかっているという、つっこみどころ満載(^^;)さ加減。だてに「アンジェのバッタもん」と呼ばれていないや……(設定的には好きです。念のため)

  ところで、これは一周プレイする時間も長いが、ゲーム内で流れる時間も長いです。日替わりのスケジュールを週単位で組んで、それがまるっと14ヶ月、続くのです。その気になれば、お目当ての「うるわしの聖騎士」(←こだわります(^^;))とだけ毎日顔を突きあわせて、14ヶ月。毎日、最低4時間(ゲーム中の自習時間から推定)顔を突きあわせて14ヶ月。
  ここで、ふと思ったのですが、同じく女の子向けと言われているアンジェもゲーム内での接触時間は、長いのです。1日に2回、最低の状態でも守護聖様に逢いに行けたりします。(逢っている時間は5分かもしれないですが、各半日なのかもしれない…。揚句に夢(?)の中にまで彼らは跋扈してくださりやがります)それが、大体3ヶ月は続きます。
  更にしょーもない事を言いますと、どちらも毎日逢っているけれど、パターンの会話以外には何も起こらないのです。つまり、何を話したかよりも、とにかく毎日二人っきりで、逢っているという事が大切ということではないかと。
  更に、アンジェに至ると、守護聖は外界との接触があんまりなかったりします。これは、設定的には時間の流れが彼らは違うかららしいのですが、彼らはアンジェと彼女のライバル以外、頓着せずに生きています。 

  ……その閉ざされた世界に、ヒロインがやってきます。
  お約束通り、ヒロインは「資質」を見いだされてきたものの、凡庸なただの女の子であり、それが彼ら(守護聖だったり、うるわしの聖騎士だったり)に戸惑いと、困惑を与え、やがて、それはいつしか……という、路線に突っ走っていきます。
  びば少女まんがの王道♪
  大切なのは、彼女達は「見いだされなくてはならない」ということ。
  そして、「変わっていく自分」と「彼女によって変わっていく、相手」と言うものが必須になのです。
  そこに必要なのは、ただ、時間のみ。
  一目惚れされるのは、一向に構わないが、それだけでは、駄目なのです。
  「素のままの自分」というものを、見て、理解して、受け入れてくれなくてはならないのですから。
  なのでやっぱり、時間が必要となります。
  プレイヤーの分身であるキャラクターとプレイヤー自身が納得するための時間が。

  でもって、私はあんまり知らないのですが(←保険保険♪)、18禁ゲームは比較的、短期決戦的なところが有る気がします。毎日、ただ逢って時間の経過を起こすよりも、集中して逢って、目に見える進展が起きる。これはシナリオ重視なのか、パラメーター上げなのかという違いなのでしょうが、女の子の求める少女まんがは確かに時間を要求している気がします。女の子の支持の高いサクラ大戦にしても、きっかり一年は一緒に過ごすのです。
  いずれ、こういったシステムに慣れていけば、女の子向けゲームもシナリオ重視に変わるのでしょうか。が、それでも、時間の経過は必要な気がします。
  なにしろ、なかよしのアンケートによると、女の子にとってベストの告白は「ずっと好きだった」と言われることなのですから。

  アルバレアをファーストキス☆物語(一ヶ月の決戦型)の後にプレイしていたら、こんなことを考えてしまいました。ふう。


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