過去日記倉庫(仮名)
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フリフリのおれ的わたし的ベスト2007はこちらより
| 2005年12月31日(土) |
意味を覆え 俺(きみ)を問え / ロック短評 |
もう年が明けてしまいました。あけましておめでとうございます。ついぼーっとしてしまう。今年もよろしくお願いします。今日はロックのレコ評を点々と。今年は中頃に数カ月にわたってカーステが壊れてCDが聴けなかったのがつらかったなー。去年みたいに大ブームが無かったのもそのせいかしら。ちょこちょこいろんなのを聴いているという感じ。Borisとかゆらゆら帝国とかシガロスとか新譜がいっぱい出たのは嬉しかったです。
BorisのPINKはやっぱり今年一番のヘビロテになった。車に乗るととりあえず一回はかけてる。マブタノウラもよかったけどやっぱりこっちかなあ。思えば2005年はBorisで明け、Borisで暮れていくようだ。ワンマンが見れなかったのは本当に残念でしたが、CDはほとんど揃えてしまいました。あとはアナログ?メルツバウの共演盤はとても聴きたい。
わかったような台詞で感動したがる世界を轟音で塗りつぶし、あえて妄想の方を支援するかのようなこの一枚。前にも書いたけど、オルタナ、ポストロックのスタイルを用いながらBorisのサウンドでやり倒すことによって批評性すら感じられる。パンク的な感覚もあるかもしれない。今回はメンバー自身で録音をしたということで、より彼らのやりたいことが伝わってくる。演奏してる中に居て聴いてる感じがして気持ちいいです。結局いろいろ若い人のポストロックのを聴いてもこの音に塗りつぶされてしまったな。たとえばWEG+MONO聴いてて、うーん甘い…と思いつつBorisのFloodとかat last -feedbacker-を聞き直してしまう感じ。年寄りはやですね。
アルバムの話を。構成はいつものアップテンポたたみかけ→クールダウン→また暴れてって感じで、短い曲を重ねて際限なく盛り上げていく所が毎回楽しみなのですが、今回もすばらしいです。それが高じて真ん中のバラードとかインストをとばしてかけたりする(笑)。最初これエモってやつ?やっぱりみんなやってるのかな…の決別から馬鹿っぽいやりすぎなリフでちゃぶ台返しのPINK→さらにもっとかっこいいオープニングのスクリーンの女→音がつぶれまくりの別になんでもないと行ってドゥームの沈んだブラックアウトを挟んで後半はインスト最高傑作のElectricに2分足らずでノックアウトされ→もっとかっこいい(笑)偽ブレッド→無意味にエロい酩酊ナンバーぬるい炎に携帯の着信音を呪ってみた6を3つ、SEのような曲をつなげてラストの俺を捨てた所と、全11曲47分とコンパクトな所がまたいいです。
いちばん好きなのは偽ブレッド。バターとかリーズンとかブレッドとか朝食アイテムを使っての言葉遊びしながら、ドロドロの地獄の釜のような熱さをもってひきずるようにうねるファンク、というかヘドバンナンバーですね。こういう、頭にカンカンスネアが入るような曲が大好きです(笑)。もちろんバスドラは16分のウラに。朝が苦手な自分にはこういう地獄絵図みたいな歌になってる所に強く共感。
Borisの演奏は特にギターのwataさんのノリが独特でもたったような感じなんだけど、それが最大限に生かされた曲です。サビの所でバラバラと壊れる寸前までもたって、うおりゃという感じで上がって頭でガツンと合わせる間合いが絶妙。変なコーラスが入ってくるのがまた狂ってて笑ってしまう。後日ピンクフロイドの原子心母を聴いた時に、Alan's Psychedelic Breakfastというテープコラージュみたいな曲があって、ひょっとしてこれのオマージュか?と思ったりした。とても静かな曲なんだけど微妙に狂ってる感じ。DVDのHeavy Metal Meの映像作品にも通じる感覚。
Borisは長尺のインストものや音づくりはすごい凝ってるんだけど、特に大文字BORIS名義で出す曲の曲そのものは、シンプルでキャッチーでかっこいいハードロックです。最後の俺を捨てたところなんてアニメの主題歌になってもおかしくない感じだしな。リフもどれもお約束!くらいにありふれたフレーズで、それがかっこいいんですよね。なんでだろう…またドラムのフレーズとか楽器使いがおもしろいのも収穫だった。ドラムはこれがいちばんかっこいいですね。
歌詞がその熱いロックサウンドとは対照的にシュールで意味不明なのが好き。今回はもうちょっとラフでなぐり書き的で軽い感じになってるのがよかった。言葉遊びは、音と表記で意味を分けて混乱させてみる、みたいな感じ。あとは英語の語感で言葉選びをしてたりとか。今日の題も俺を〜の歌詞のフレーズで、「きみ」と歌ってる所が全て「俺」と書かれていて、歌詞カード見て初めてそれに気付くという仕掛けになっている。こういう所でも妄想をかきたててくれて(笑)おもしろいです、
Shaolong to the Skyの1st月の陰から。これもピンク色のアルバム。知り合いの出したものということで、他のと一緒くたに語るのは難しい所ですね…ライブもずっと行ってないのでどうなんだろうと思って買ったのですが、やっぱりかっこよかったですね。ほぼ全曲聞き覚えのある曲でした。最初からラブラブの待ち人、Re:songときて、3曲目ー5曲目とマイナーの曲が続いて泣かせにかかる流れの所がお気に入りです。白いノイズがいいんだよなー。悲しい曲だけど。
あとけっこうヘヴィなロックサウンドなんだけどたんたんとしてて、歌詞が日記みたいな(笑)雨曝しが彼らの日常風景を歌った曲で、ぜひ聴いてほしいと思った。この曲は大好きです。そういえばRe:songは沖縄の海のことを歌っていて、私はずっとリーフ・ソングだと思っていて、歌詞だけじゃなくて潮風を感じるメロディだと思うんだけどどうだろう。またつむじ風とかテーマ曲のShaolong to the Skyの台風パワー(笑)みたいなサウンドが沖縄的かもしれない。スタジオ録音で聴いてもかっこいいなー。
春頃かな?DVDマガジンでライブ映像が入ってて、その一曲にどうしようもなくひかれてしまったフラワーカンパニーズ。それはこの深夜高速という曲で、これが今年のヘビロテ曲ベスト1になるのではないかと思います。何度聴いてもいい曲。インストのギターから何から飽きない。シンプルな歌詞なのでもう覚えて歌ってしまえるんだけど。
でマキシシングルと東京タワーを買って、しばらくして飽きたと思ったので売ってしまった。深夜高速と口笛放浪記を編集CDRに入れて聴くくらいで忘れてたんですが、この前TSUTAYAで吐きたくなるほど愛されたいを借りて聴いてまたブーム再燃、これ名盤ですね。東京タワーもいいけどこっちの方がヘヴィでぜんぜんいいと思いました。タイトルがストレート過ぎて(笑)よけてたんだけど、聴いてよかった。レビューを見ると、事務所の契約問題とかいろいろ辛い時期でそれが出ているアルバム、ということなので善し悪しかなあ…辛いのは嫌だもんね。
まあ、歌詞は暗くてヘヴィで重いのが多いんだけど、とにかくハードでかっこいいロック!最初の白目充血絶叫楽団(このタイトルすげえ・笑)でガッチリとつかまれます(笑)。そして2曲目の人間爆発で夜の底に突き落とされて。さよならなんてこんにちはと愛してるを足して5で割ったようなもんだろう?思い出なんて招待客しかいないコンサートみたいなもんだろう?この闇の向こうに何があるかなんて全く興味ない、でもここにいたって何も起こらないことくらい十分にわかってる…腹が減って腹が減って腹が減ってグー!
このボーカルの声が大好きだなあ。甲高くて若々しいんだけど、それがまた痛くて楽しくて。この声だからストレートな言葉も押し付けがましくならないんじゃないかなと思った。それにしても同じ言葉を何度も、今初めて口に出すみたいに渾身の力で叫ぶって、とてつもないエネルギー。それにうたれてやっぱりまた泣いてしまって、今年の泣き納め(笑)をしておりました。
今年はブルーハーツを聴き直したり、遠藤賢司さんに出会ったりと、ロックの原型みたいなものについて考えさせられたりしたなと思う。そういやスマパンブームでもあった…スタイルとしてはそれぞれ違うんだけど、共通点は歌詞がシンプルなこと!語彙が中学生程度と言うか(笑)。うーん心が中学生?フラワーカンパニーズに文字どおり中年中学生という曲もあるけどね。んー、こういうのに共感しまくってる自分って、本当に中身は中学生だなと思う。それも男の…思春期なんだと言ってやれ。
でもそれで何か語るというのは実はとても難しいかもしれない。それで何曲もつくっていくというのは。フラワーカンパニーズは特にロックバンドの中でもストレートというか、純情度?が高いと思う。三十路越えてそのねじれの無さ、純粋さを保つというのはなかなか難しいことだと思う…いや、深夜高速の歌詞の、歳を取れば取るだけ透き通る場所っていうのがどうしてもあって、それは透き通っているからといって価値のあるものでもなく、つらいから手放せばいいのに捨てることができないものがあって、あーあと思いながら抱えてるしかない。それに傷つけられて、痛いことがあっても。その必死さの、滑稽なさま。
なんだかんだ言ってまだ生きてる、明日も生きようよ、というようなことをずっと歌っていて、生きていてよかった、とか今日も頑張れよというそのまま見ると陳腐なフレーズをロックの歌詞として、全力で歌うというスタイル。これ以上わかりやすくしようがない言葉をどうやって伝えるのか、ということを考えさせられる。この言葉をどういう歌い方で歌って、どんな音で支えるのかとか。特にこのアルバムはバンドサウンドもこれしかないんだっていう感じ、ブレの無さっていうのが伝わってきた。
他には疲れたからゆっくりやってみようか、っていう春の手前(これも歌詞がとてもすてきで、手紙を書いてみよう、あて名のことなんて考えないで、とかいう所が大好き。この日記ってそういう気持ちで書いてるかも。はは)、また生まれてくる生命に向けて歌った少年とか、最後の君に会いたい、もういちど一緒に暮らしたい、と短いフレーズをくり返しくり返しつぶやくように歌う遠い空などなど。(これは歌ってるのが本当の中学生でも泣いちゃうかもしれないなあ…)これからまた何度も何度も聴くんだろうなと思う。
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