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考察と設定その三(1)
その三 死神の能力限界を突破する為の一連の研究について
�� 研究の始まりから理論の形成まで
[考察]
まず、藍染様のお話(175話)から、
『理論的には「虚と死神の境界を取り払うことにより能力を更に強化する」ということが可能とされていた』
そうです。
ということは、以前から能力の強化については研究されていたと考えられます。おそらく、死神社会全体で能力の強化を目指した時期があったのでしょう。そこで、死神の能力に限界があることが判明し、それを突破するための方法が模索されたのだと思われます。
そして見つかった方法が「死神の虚化」「虚の死神化」でした。
死神と虚は相反する存在です。ですが、その力の源は同じもの(霊力)であり、表裏一体のものと言えるでしょう。その事が判明したのも同時期なのではないでしょうか。それが判らないと、上記二つの方法は見つからないと思えますから。
とりあえず、研究の次の段階は、上記の二つを実現させることになります。
そこで研究が行われるわけですが、藍染様は主人公達に崩玉と自分の計画についての説明中、「僕以外の者も皆 無知と倫理に 妨げられて(以下略)」(175話)と話しています。このことから、研究は、それぞれこっそり隠れて行っていたものではなく、公然とされていたのだと思われます。研究そのものは秘密でもなんでもなく、もしかすると一大プロジェクトとされていたのではないでしょうか。
ただ、崩玉の存在を知っている者は少ないような描写をされていましたから、研究内容はそれぞれ隠していたのだろうと思われます。研究内容を誰かに盗まれてしまうかもしれませんしね。
そこでまず、前者「死神の虚化」についてですが、これは実現したものと思われます。主人公が虚化していますし(あれが浦原さんの意図的なものか、偶然なのか、それは不明ですが)、『仮面の軍勢』の存在があるからです。彼ら仮面の皆様は禁術を行って云々と黒崎パパが申しております(188話)。この「禁術」こそが「死神の虚化」の研究結果ではないでしょうか。完全に成功しているのかどうかは不明ですが、実際に虚化した死神がいることから、その具体的な方法は確立していたと考えられます。不完全かもしれませんけどね。主人公を見ていると色々と苦しいみたいですし。
ただ、この方法は「禁術」とされているようなので、こちらは倫理やらに妨げられたのだと思われます。おそらく、研究過程で死神を実験体として色々と実験を繰り返したのでしょう。とても嫌な考えになりますが、そういうことは現実世界でも行われてきたことですから。
次に後者「虚の死神化」についてですが。
死神の限界突破のために行われている研究ですから、こちらについては直接的に役立つものではないと思われます。虚を強くしてみたところで、仕事が増えるだけでしょうし。
こちらの研究は、あくまで「死神と虚の境界を取り払う」ヒントを得るための研究だと思います。ほら、AからBへの変化の方法が判れば、それを逆に考えればBからAへの変化も判るかしら、と考えますからね。加えて、実験するにしてもおそらく虚を実験体として使う方が心が痛まずにできた人も多いのではないでしょうか。それもどうかと思いますけど、書いていて嫌な気分になっていますけど。
藍染様は後者について研究されていたようですが、おそらく、ヒントを得るという目的の他に、手駒を増やせるか、ということもあったのではないかと思います。単純に戦闘力かもしれませんが、そういうのは多いにこしたことはありませんから。
そんなこんなで。
[設定]
能力の強化・その限界の突破については長らく研究されており、それは半ば公然で行われていた。理論的にはその方法は見つかっていたが、具体的な方法を確立した者はいなかった。
�� 浦原と藍染について
[考察]
そこで浦原さんが登場するわけですが。
同じように研究に勤しんでいた藍染様とはどのような関係にあったのでしょうか。
それにはまず、浦原さんがどういう人だったかを考えてみます。
死神として強い(隊長にまでなるくらいに)
研究者としてすごい(作成した義骸を見て阿近さんが驚愕していた)
加えて、藍染様が語る「浦原喜助の研究内容」は、彼の感情込みで考えても他の人とレベルが違うものだと感じられます。
おそらく、浦原さんは最も成功に近い研究者だったのではないでしょうか。
そうすると、自分では研究を成功できなさそうな藍染様は、浦原さんに期待して、近づいていても全く不自然ではないと思われます。むしろ、近づくと思います。自分では出来ないのですから。
そして、次で詳しく述べますが、藍染様が浦原さんの研究結果に詳しいことから、少なくともそれらを知り得る程度の距離にいたのだろうと思われます。
ということで、藍染様は浦原さんに近づいた、と考えて、話は続きます。
さて。
藍染様は浦原さんの研究内容にとても詳しいです(175話)。どれくらい詳しいのかというと、
造り出された物質の名『崩玉』を知っている
崩玉が出来たことと、これの破壊を試みたことを知っている
破壊の失敗を知っている
崩玉を隠したこと、並びにその方法を知っている
以上の四点について藍染様はご存じで、とうとうと語られています。結婚式の祝辞くらいに長々と。
まず、これらのことを「大霊書回廊」で調べたわけではないだろう、と考えられることだけは最初に述べておきます。大霊書回廊のある地下議事堂には隊長格は簡単には入れませんし、藍染様は四十六室を誅殺するまではおとなしくしていたでしょうから、無理矢理に回廊へ入らないと思われるからです。
そうすると、藍染様は浦原さん本人か、浦原さんの研究を知っていた人物から聞いたことになります。しかし、浦原さんの信頼を得ている人物が第三者にぺらぺらと話すとは考えにくい(考えたくはないとも言う)。研究は少人数(もしくは一人)で行っていたでしょうし、その中に信頼できない人物はいないでしょう。
ならば、藍染様が浦原さんの研究に参加していた(協力していた)と考える方が自然です。藍染様は猫かぶりをしておりましたし、そのかぶりっぷりは双極で全員集合するまで誰もが気づかなかったのです。浦原さんもまた、当時は信頼していたと考えても不自然ではありません。
このように考えると、一番目の「崩玉という名を知っている」ことについては説明できます。協力者なら、それくらいは知らされるでしょう。話をするときに名前がないと面倒ですから。
二番目についても同様です。浦原さんは崩玉を造り出した後、その危険性にすぐに気付いたものと思われます。それを破壊しようとしたときに、それがたとえ人の手に渡れば相当危険とはいえ、信頼している協力者には話しておこうと考える、んじゃないかな、浦原さんでも、と思います。まず、そう信頼できないような人を協力者にしないと思いますから。
で、浦原さんは破壊を考えていることを話します。
藍染様は驚いてしまいます。藍染様としては、浦原さんは己と非常に近しい者だと感じていたことも考えられます。ここで、藍染様はそれなりに真剣に破壊に反対したと思います。自分では造れないでしょうし、他の人間が再現できるとも思えない。
ここで浦原さんは藍染様に疑いを抱いたと思います。そろそろ妄想大爆発ですけどね。藍染様はそれに気付いて、反対し続けることもできません。
そして浦原さんは藍染様に疑惑の眼差しを向けたまま、破壊を試みます。
三番目、四番目についてですが。
まず、浦原さんが藍染さん(を含めた崩玉の存在を知っている死神)に、崩玉を破壊できなかったことを話したかどうか怪しいところです。崩玉の存在を知っている者は自分以外にいてはならないのです(夜一さんやテッサイは完全に自分に含まれていると思いますが)。
それに、藍染様は浦原さんの協力者になれてはいても、具体的に研究には関われていなかったのではないかと考えられます。
一つ、藍染様の関わりの深さを示すことがあります。176話で、藍染様は取り出した崩玉を眺めて「こんな小さなものなのか」と驚いておられます。これは、藍染様は崩玉を見たこともないし、どのようなものなのか具体的には知らなかったことになります。
よって藍染様は、「出来上がった物質の名前は教えてもらえたけど、見せてはもらえなかったしどんなものか説明もされなかった」のでしょう。破壊を決めていた浦原さんは出来上がった物質について詳細は話さなかったでしょうし、それを聞けるだけの関係には藍染様はなかったと考えられます(その前に疑惑を抱かれてるでしょうし)。
ですから、浦原さんは崩玉の存在を知っている死神にはすべからく「破壊に成功しました」と報告したと考えるのが自然かな、と思われます。
そうすると、三番目、そして四番目については藍染様が推理されたのだと思います。確証に近い推理をしていないと、あんな無謀な反乱はできないでしょうけど。(藍染様は自信満々だったのですね)
これらをまとめると。
[設定]
浦原さんと藍染様は最初、研究者とその協力者という関係だった。研究はそのレベルの高さから浦原一人で行っていたため、藍染は研究の全貌は知らなかった。浦原は研究の成功後、造り出した物質『崩玉』を破壊することを決意し、それを協力者である藍染に伝えるが、そこで藍染は反対する。そのことから浦原は藍染に対して疑念を抱き、藍染もまたこれ以上疑われることを防ぐ為に反対を押し通さなかった。しかし浦原は崩玉を破壊することができなかった。そこで浦原は崩玉を隠し、藍染には破壊は成功したと嘘を付く。藍染はその嘘に気付き、更に崩玉を隠したこと、その方法を推測した。こうして二人の関係は「疑う者」と「崩玉を狙う者」となった。
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