| 2023年06月09日(金) |
愛は時間がかかる / 植本 一子 |
著者の二人の娘さんの父親である石田義則さんが亡くなられる直前から受けた 「EMDR」というトラウマ治療の記録。
カウンセリングに通い始めたきっかけは、末期癌を患っていた夫に対して、どうしても優しくできなくなったからだった。 度重なる夫の入院と退院に加え、子供たちもまだ小さく、育児に仕事に、夫の病気と、一人で生活を回していくことに、日々のストレスは溜まっていった。そのストレスの矛先が夫に向かい始めたことに焦り、どうにかしなければ、とまわりの友人から勧められたからだ。
治療の流れは最初のトラウマ、最悪のトラウマ、一番新しいトラウマと進んでいく。 見つめ直した後は、一番つらかったときを10としたら、いまはどの程度ですか、と尋ねられる。 痛みのレベルを数字に表すようにいわれた私の関節症と同じだ。
治療をすすめていくと、今のパートナーとうまくいかない不安は執着だと気付かされる。
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