読書記録

2022年06月05日(日) どうしても生きてる / 朝井 リョウ

 

  短編6つ


健やかな論理

流転

七分二十四秒めへ

風が吹いたとて  

そんなの痛いに決まってる




初めの3作は若い人が主人公というより 派遣社員とかアニメ作家とかライブハウスとかアニメ作家とか 私の偏見による苦手な人たち

後半の

風がふいたとて
  これは会社員の夫と二人の子供がいるパート勤めの主婦がモチーフ

そんなの痛いに決まってる
  若い会社員
  少しずつ妻との格差を感じてきた
  優しい上司も 辛いんだ


  双子で育ったはずなのに 
  女というだけでいつのまにか損なくじばかり引かされてきた





女性が女性として生きること。
この時代に非正規雇用者として働くこと。
結婚しない人生。
子供を持たない人生。
平均年収の低下、社会保障制度の崩壊、介護問題、十年後になくなる職業、
健康に長生きするための食事の摂り方、貧困格差ジェンダー。
生きづらさ生きづらさ生きづらさ。
毎日どこに目を向けても、何かしらの情報が目に入る。
生き抜くために大切なこと、必要な知識、今から備えておくべきたくさんのもの。
それらに触れるたび、生きていくことを諦めろ、そう言われている気持ちになる。



みんなギリギリところで必死に生きてるんだ。


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