読書記録

2019年10月15日(火) ある男 / 平野 啓一郎

 宮崎に住む里枝は、2歳の次男を脳腫瘍で失って、その治療法を巡って夫と意見が分かれ離婚した。
長男を引き取って14年振りに故郷に帰った後、「大祐」と再婚して一女ももうけ幸せな家庭を築いていたが、ある日突然事故で大祐は命を落とす。
悲しみにうちしがれた一家に、「大祐」が全くの別人だという衝撃の事実がもたらされる。
里枝はかつて離婚すときお世話になった弁護士城戸章戸に、大祐(ある男)の調査を依頼した。


もし自分が死刑囚の子供で辛い人生を送っていて、他人の戸籍を取得して別の人生が歩めるとしたら。。。

原誠
曾根崎義彦
そして谷口大祐


実際、こんな人生もあるのかなと、ふと思う。


今まで何気に難しいと思い込んでいて敬遠していた著者の小説だが、
初めて読んでみれば、、頭のいい方なんだなぁと感じた。

里枝の人生、原誠の人生、そして弁護士である城戸の人生。
それぞれが愛おしい人生なのだと、つくづく感じたことだ。









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