2019年05月25日(土) |
砂上 / 桜木 柴乃 |
ミオ(母) 柊令央(私・主人公) 美利(妹・本当は15歳で産んだ娘)
この三人が登場人物。
令央は10年連れ添った夫の浮気で離婚して、母のいる実家に戻り、幼馴染が経営するビストロに勤めて、女三人が登場する小説を書いて投稿する生活をしていた。 いつもボツになっていたが、母が急死してすぐにある編集者から会いたいと連絡があり、原稿を書き直すことになった。
書き直したものはまたも改稿を言われ、母を主人公にすることで、妹として育つことになった娘を取り上げてくれた授産婦に会うため、浜松へと出向き、そこで知らなかった母の若い頃のことを知った。
かなり冷徹な女性編集者のおかげで、初稿4000部という出版にたどりつくことができた。 いつかものを書く仕事をしたいという夢がかなったことになる。
なかなかに面白い物語で、新人作家と編集者とのやり取りは、実際こんなものだろう、という思いもして読み手としては楽しめた。
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