2018年12月28日(金) |
墨の香 / 梶 よう子 |
夫から訳も分からず離縁され出戻った雪江は、筆の指南所をひらく。 「仁知礼信義」で進む章立てと、離縁のきっかけになった事件や登場人物たちの様々な事情というか出来事が同時進行で進む。
主人公の生き様というか、清々しい墨の香りが常に匂い立ち、爽やかな気持ちになる。 男の世界である書の道を極める女性には芯があるのだ。
師の巻菱湖は実在した書家だったんだ。
読みやすいけれど、何気に物足りなさを感じたが、私はやはり時代小説というか女性が凛として生きる物語が好きだ。
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