| 2014年03月16日(日) |
飛鳥燃ゆ 町井 登志夫 |
表紙には 副タイトルとして ”改革者・蘇我入鹿” とあった。
645年、蘇我入鹿が中大兄皇子と中臣鎌足によって暗殺され、さらに入鹿の父・蝦夷をはじめ蘇我一族が註滅された事件は乙巳(いっし)の変として私たちに伝わっている。 蘇我一族の専横に危機感を抱いた中大兄皇子が、鎌足を誘って天皇中心の政治に戻そうとした改革とも伝わっている。 そういう意味合いもあって大化の改新と伝わっているという解釈もあるが、実際たいした改革などなかったのだ。 だが 今に伝わる歴史は勝者の記録であって、正にこの頃のことなど歴史学者の解釈によって微妙に意味合いも違ってくる。
私は 無残にも歴史の表舞台から引き下ろされてしまった人物にとても興味を覚えるので、”改革者・蘇我入鹿”という副題のついたこの物語にかなり期待して読みはじめたが、残念だがこの物語の中では入鹿は何も改革していない。 権力にはあまり興味を覚えないある意味平和主義者のような設定だった。 それにしても入鹿が唐に渡っていたなんて・・・こちらのほうが面白かった。
そして・・・入鹿が聖徳太子の子供である山背大兄王を誅殺したのは皇極天皇の命であるとした設定も面白い。
まぁタイトルに期待したほどの物語ではなかったけれど、それはそれで結構楽しめた。
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