読書記録

2013年06月07日(金) 八朔の雪 みをつくし料理帖                高田 郁

享和二年水無月、ことさらに暑い夏、主人公の澪は 水害で両親を亡くし八歳で天涯孤独の身となった。
孤児としてさまよっていたとき、「天満一兆庵」の女将に救われ成長するにつれ板場に入るようになった。
しかし その奉公先も火事で失い主人嘉兵衛と女将芳ともに江戸で店を出す息子のもとに来たが、そこは人手に渡っていて若旦那の佐兵衛は行方知れずになっていた。
澪は「天満一兆庵」を再建すべく 化け物稲荷の導きで神田御台所町の蕎麦屋「つる屋」で働くようになって、上方と江戸の味や水の違いに戸惑いながらも、天性の味覚と負けん気で日々研鑽を積んでいく。

狐のご祝儀では ぴりから鰹田麩

八朔の雪では ひんやり心太

初星では とろとろ茶碗蒸し

夜半の梅では ほっこり酒粕汁

関西人の私には 馴染みの料理が澪の努力とともに紹介されていて面白く読んだ。

幼馴染の野江も 澪と同じように少女の時の水害で何もかも無くしていて、吉原の翁屋であさひ太夫という花魁になっていた。(これは後半のオチのような展開になっていた)

野江は 《旭日昇天》の相
天下取りともいえる強運の吉祥だが、器以上の運であれば、却って不幸になる

澪は 《雲外蒼天》の相
頭上に雲が垂れこめて真っ暗な苦労が絶えん人生で艱難辛苦が降り注ぐが、それを抜けたところには青い空が広がっている。







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