| 2013年06月01日(土) |
終わらない歌 宮下 奈都 |
☆シオンの娘 御木元玲は歌で生きることを目指して来たが、 上手さを周囲と比較すること(一番になれない)で自分に天井を作ってしまい行き詰まってしまう。
☆スライダーズ・ミックス 原千夏は高校を卒業後、憧れの女優の主宰する劇団で舞台を目指し自活するが、育ちが良すぎると呟かれる。
☆バームクーヘン、ふたたび 里中佳子は体調が悪いからと欠席するつもりだったクラス会に行った。 地味な日本文学科で4月からは大学3年生になる。 必修でもない伊勢物語で論文を書いて学内の懸賞論文に応募して悪目立ちしていた。
☆コスモス 東条あやは短大を卒業して、誰も知り合いのいない北陸の町で眼鏡を作る会社に就職を決めた。 この章だけ、高校の同級生ではない会社の先輩である奥野さんが登場する。
☆joy to the worid 育ちが良すぎる、といわれた千夏は笑おうと思ったけれど、笑えなかった。 それでも新たなオーディションを受けて、うどん屋の娘らしく貪欲になろうと思った。
☆終わらない歌 若手公演というチャンスが巡ってきて、千夏はプロフェッショナルな歌い手が必要だと言われ、玲を自分の劇団に連れていくのだった。 そして玲の歌の力は終盤に一気に描き込まれるのだ。
20歳になった同級生たちの連作短編集で、私は知らなかったけれど『よろこびの歌』という物語の続編らしい。
意味もなく生まれて死んでいく私たち。だから誰かのために、何かのために、って考えなくても、どうせもともと意味なんてないんだ。自分がいいと思うとおりに生きればいいんだ。
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