卑弥呼ではなく日御子、そして邪馬台国ではなく弥魔大国の設定になってる。 卑弥呼のことは学術的にもまだまだ解らないことも多いから、著者の素晴らしい創作によって生まれた物語でかなり面白かった。
古代倭国が多くの国に分かれていた頃、九州の強国は皆、漢語や韓語を読み・書き・話せる 通訳ともいうべき”使譯(しえき)”と言う役人を抱えていた。彼等は皆、元を正すと一つの「アズミ族」の人達で、安曇、安住など色々な苗字を持って使えていた。 各国のアズミたちは、共通する3カ条の教えをそれぞれの国で守り伝えてきた。 1つめは「人を裏切らない」。 2つめは「人を恨まず、戦いを挑まない」。 3つめは「良い習慣は才能を超える」である。 そしてこの物語では、登場人物を 最初の漢へ行った灰から治(灰→圧→針→江女→朱→炎女→在→銘→治)と9代の使譯にわたる時代史を、親から子へ、または孫へ、娘へと、自分が守り伝えてきた事柄や自分で見聞きした内容を語り聞かせている。
さらに日御子に巫女として直接仕えた炎女の言葉として、仕事と仕事の間に骨休めがある。刀子で竹簡を作る、文字を書きつける、その間に骨休めがある。繰り帰せば一日だって可能だ。あとは夕餉を口にして、眠るだけだ、という4つ目の教えを伝えた。
この部分の創作などこの作者ならではの思いだと感じる。 いままで読んだこの作者の物語の主人公は、いつもひたむきで日々努力を怠らない勤勉な若者たちばかりだ。 きっと作者自身がそのような毎日なのだろうと思うのだ。
でも 作者が北九州出身だから、物語を九州に設定したのだろうけれど、やはり邪馬台国はヤマト(奈良)ですよ!! って 私は思っているのだが。。。
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