過去ログ一覧前回次回


2005年05月09日(月) 大恥かいた

偶然立ち寄った日記の書き手に、「この人、どんな人なんだろう?」と興味を持つことがある。
そのとき、私が彼、彼女について知りたいと思う項目は三つ。「年齢」「在住地」「未婚か既婚か」だ。
プロフィールのページがあればもちろん飛ぶ。が、それを置いていないサイトは意外と多い。そんな場合でもたいていはひと月も読み続ければ、あるいは過去ログを溯れば見当はつけられるのだが、中には文章年齢と実年齢が合致しない人や意図的に住んでいる場所、恋人や配偶者の有無を明かさない人もいるので、ああん!となることもある。
もっとも、私自身がプロフィールを置いていないくらいだから、そのもどかしさはきらいではないのだけれど。
お気に入りの日記書きさんのなにが知りたいか。皆さんならどうだろう。たとえば「顔」を追加する人も少なくないかもしれない。
最近、ある日記書きさんからこんな話を聞いた。ある日の日記に「実はもうひとつ日記を書いており、そちらでは顔出しをしている」と書いたところ、URLを教えて!というメールがどっと届いた。が、その多くが「顔が見てみたいから」というものだったため、文章で勝負しているという自負のある彼は少々複雑だったそうだ。
うん、たしかに書き手がどんな見た目をしているのかには興味がある。顔はなによりも雄弁にその人を語るから。
ただ私の場合は、すでにかなり細かくつくりあげている彼、彼女のイメージをいたずらに壊したくない(過去の経験から、私は自分のイメージがまるであてにならないことを知っている)という気持ちが働くため、書き手に対する憧れが強ければ強いほど「顔は知らなくていいや」となるのだけれど。会えるとなれば話は別であるが。

ところで、書き手のルックスうんぬんといえば。
沖縄に滞在中、ホテルの部屋でメールを取り込んだ私はうちの一通を読み、イスから転げ落ちそうになった。例のビキニ写真(なにそれ?という方はまずこちらを)をご覧になった男性から、こんなメッセージが届いていたのだ。

○○です。小町さんってすっごいスタイルいいんですね!びっくりしちゃいました。
画像は多分短期公開だと思うので、さっそく保存させていただきました。では!


どうやらテキストを最後まで読んでおられないらしい。
思うに、小町さんが予想外に素晴らしいプロポーションをしていたために気が動転して、画像を見た時点でページを閉じてしまったか、続きを読むどころでなくなったかではないだろうか(そうか、そんなに予想外だったのか……)。
男性は女性の書き手に対し、きれいな人だったらいいなと期待してしまうものだと聞いたことがある。文章を読むだけだからルックスなんてどうでもいい、とはならないのだそうだ。
まいったなあ。がっかりさせるのが忍びなく、どう釈明しようかと頭を抱えていたら、ふと思った。
「いっそこのまま信じていてもらおうか……」
彼もハッピー、私もハッピー。ここで訂正しなかったからといって、誰になんの不都合があるだろう?

とまあ、しばし葛藤したのであるが、そこは根が正直者の私のこと。ものすごくすまない気分になりながら、「あのう、とっても言いにくいんですけど……」と書き送った。
するとほどなく、件の男性から返事が届いた。私は再びイスから転げ落ちた。

もちろん、あなたの写真でないことは存じております。一瞬「おおっ!」と思ってしまってくやしかったので、メールで反応してみた次第です。


や、やられたあ〜〜。
そういえば「すっごいスタイルいいんですね!びっくりしちゃいました」というのは、私が言われてみたいものだと本文に書いた文面そのままではないか。最初に読んだときになぜ気づかなかったんだろう。
実はほかにも同じ内容のメールが届いており、そちらにも大まじめに返信した私。きっとその方のもジョークだったに違いない。
穴を掘った本人が見事にそれにはまってしまった。ああ、恥ずかしい。

いたずらもほどほどに。
この度はいい勉強をさせていただきました。