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■ 高橋尚子惜敗
2003年11月16日(日)
来年のアテネ五輪の代表選考会を兼ねた東京国際女子マラソンは16日、東京・国立競技場を発着点とするコースで行われ、シドニー五輪金メダリストの高橋尚子は2時間27分21秒で2位に終わりました。エルフィネッシュ・アレム(エチオピア)が2時間24分47秒で優勝、嶋原清子が3位に入り、約1年2カ月ぶりのマラソン大会出場となった高橋は、一時はアレムを振り切って独走態勢となりましたが、39キロ付近で追い上げてきたアレムに抜かれ、1998年以来続いていたマラソン連勝記録は途切れました。
スタート時で気温24度という暑さ、さらに3メートル前後の風の中のレース。高橋は最初から飛ばし、下り坂のあるはじめの5キロを、自身の持つ日本最高記録(2時間19分46秒)の時より32秒速い16分14秒のペースで駆け下りました。22キロ過ぎでは並走するアレム選手を振り切るスパート、独走態勢に入りました。
ところが、この飛ばし過ぎが後半のスタミナを奪い、28キロで「足が棒のようになった」ために大きくペースダウン。長い登り坂のある35キロから40キロまでの5キロは20分以上かかり、39キロで、自分のペースを守って追ってきたアレムに逆転を許してしまいました。惨敗の原因は「減量」による失敗だそうです。好調な調整が続いていたために「ベスト体重から2キロ減り、レースの朝は貧血気味だった」と小出義雄監督は証言し、高橋も「レースの朝はおもちの皮の部分しか食べれなかった」と話していたようです。
これで今回の結果でアテネへの切符を確実なものにできなかったわけですが、高橋は残りの代表選考レースには出るつもりはないと明言しつつ「アテネには行きたい」と語り、結果的に過去の実績も加え、この成績で代表選手に選べ、と日本陸連に決断を強要している格好となっています。マラソン8レース6勝、シドニー五輪金メダル、01年ベルリンマラソンで世界最高記録(当時)。実績には文句のつけようもなく、国民栄誉賞も受賞し人気は絶大。前日のレースのスポンサーも、ほとんど高橋がらみのものだったわけですが、それでも陸連は高橋を落とすことができるのでしょうか。
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