振り返る12
2019年、もう何月の出来事かわからない。

信用調査の結果が出た。
借金もキャッシングもなかった。

マンション解約の通達が完了し、管理会社から莫大な請求が来た。
永遠に、マンションの家賃を支払うように。
風評被害が出て、他の住人が退去した場合の家賃も
永遠に支払うように。

何よ?
永遠って何よ???

司法書士さんの知り合いの弁護士さんを紹介してもらった。

私は父のたっての願いで、大量のエルメススカーフと
20年分のロイヤルコペンハーゲンのイヤーフィギュリンを持ち帰っていた。
バカラもラリックもマイセンも持って帰った。
形見として持ち帰ったんじゃない。
全部売り飛ばして、妹の痕跡をこの世から消し去ろうと持ち帰った。
息子にはバッグ類、着物すべて、宝石全て持ち帰ってもらった。
スワロフスキーはゴミ袋行きにした。
宝石のケースには母の形見も入っていた。
宝石は売ると二束三文だって知ってる。
ブランドもので流行りのものしか買い取ってくれない。
継母ちゃんはせめて、形見の宝石を私が持つように言ったけど
一切合切放棄した。

ここまでかかった費用は全て、継母ちゃんが出した。
私は貧乏のままだ。
貯金もブランド物も持ってない。
私にできるのは、これからかかる費用の足しになるよう
できるだけ高価に買い取ってくれる店を探すことだ。

私はほぼ無縁だったエルメスに詳しくなり
まったく無関係のシャネルまで詳しくなった。
そしてバーキンの専門家になったくらい情報を集め
テキストを作成し、電話し、動き続けた。

購入価格以上に高価買取してくれるのはバーキン。
トゴだのクレマティスだのSPOだのも覚えた
今後生かされることはない無駄知識だけどね。

ブルガリの指輪は息子が欲しがった。
チェーンを通して首飾りにすると言った。
妹が大切に思ったのは、母親と息子だけだ。

大量の服は人にあげた。
事情を知った上で着てくれるならありがたい。










2021年06月12日(土)

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