彼の声
彼の声を聞くと、楽しくなるのは何故だろう。
彼の声を聞いている間、私はいつも微笑んでいる。
笑い声をあげ、楽しくて仕方ない。
彼の声は私を和ませ優しくする。

声には表情がある。
イライラしている時、悲しい時、憂鬱な時、疲れている時。
楽しい時、嬉しい時、元気な時、明るい時。

きっと彼を信じるようになって、安心できるように
なったから。
心配してくれて、気にかけてくれているのが
伝わってくるから。
比べてばかりいるけれど、以前と同じ声なのに
彼の声は違う。
話し方も同じなのに、彼の声は暖かい。

***  ***  ***  ***  ***

Hさんから、またメールが来た。
前回来た時、私は電話をかけていいかと聞かれ
きっぱり断った。
断ってから、どうしても話したいとメールが来て
無視した。
Hさんは何かの検査で入院するから、弱気になっていた
んだと思う。
だけど私は撥ね付けてしまった。

今日、またメールが届いた。
再入院するとあった。
私は自分が退院した時、Hさんに食事に連れて
行ってもらったことを思い出した。
心細くて仕方なかった時に、いつも助けてもらっていた。
大阪を出るときには、たくさんのアドバイスをもらった。

1年前かな、突然メールが来た。
 どうしてる?のメールに、彼と別れました、だけど
彼が恋しくてたまらない、私のことはほうっておいてと
返事したのが最後だった。

今も彼のことで一杯になっているけれど
Hさんに感謝の気持ちを込めて返事しよう。
ケータイからだけど。
彼にもらった優しさを、ほんの少しおすそ分け。

2005年03月02日(水)

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