眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。


 小説・さみしさのレシピ:一穂ミチ

ドラマCD「ロマンスの黙秘権」が来た。
キャラのイメージは若干違和感あるけど範疇内。仕事ネタは結構入っている。裁判なのでシリアス目でトーンが低い。
仕事面ががっつり入っていた分ラブが若干薄い印象。話は面白かったけどね。
ブックレットに作家さんの書き下ろし有り。
次も出るなら買う。



ボーイズ小説・さみしさのレシピ(ディアプラス文庫)一穂ミチ

フードスタイリスト見習いの攻は亡くなった叔母の元夫だった受の屋敷に行き、流れで同居することになる。生活をともにする内に受に惹かれていくが…。
気になる作家さんの新刊なので買った。可もなく不可も無くと悪くないの間。ちょい可もなく寄り。
受は翻訳家。妹弟がいる。攻叔母の夫。上品に整った顔。もの憂い翳り。繊細な造りのよさ。不思議な奥行きのある端正さ。家事が苦手。酒しか飲まない。小食。口が悪い。ゲイ。
攻は料理家見習い。両親と不仲。女性のコーディネーターについて修行している。気だてが良く家事が一通り出来る。寂しい。背が高くて男前。真っ直ぐ。
好きだった叔母の元夫・受から叔母が亡くなったと電話を貰い、叔母の住んでいた屋敷を訪れる攻。下宿先を探していたので受の屋敷に一緒に住むようになり、受の元恋人と出会ったりして受が好きだと自覚するが…みたいな流れ。
デビュー作に比べ、徐々にセンシティブというかポエムな文章が減っているなと思った。ずっと同じ調子ではかけないと思っていたので、減っていくのは別に良いのだけどね。
今回絶対的な悪人も出てこなくてシリアスタッチないい話のはずだったのに、微妙にもやっとした気持ちが残ったのは、叔母と受の元恋人の存在。
元恋人達も酷い性格だった訳ではなく、むしろ一般的に見て良い人の部類に入るんだけど、受や叔母がふられて悲しんだのを読んでそっちに感情移入してしまうと、元恋人達の今の幸せな様子を見ているともやっとするというか。別に不幸になって欲しい訳でもないんだけどね。
普段は喧嘩ばかりしている不良が雨の日にたまたま猫を拾うエピソードと、周囲から立派ないい人と言われている人物が平気な顔で道にゴミをぽい捨てするエピソードを読んだ時に後者の方にもやもやするのに似ている。
普通に考えても社会の迷惑になる不良よりいい人の方が好感もてるはずなんだけど、いい人故少ないマイナス面に目がいくから。
別れたってしょうがないよ。人間だもの(ばいみつお)みたいな書かれて方をしているからこそ、喉の小骨が取れないままな読後感だった。かといって元カノの事を売女とののしる受にも引いたんだけどね。
ついでにいうと、叔母の元恋人を身近な人間に持ってこなくても良かったんじゃないかと思った。甥に好きですと書かせた叔母の気持ちの流れは良かったんだけれど。
酒が沢山出てくるがせっかくなので美味しい酒も飲んで欲しかった。
攻が受を好きだと言ったのが唐突に感じて、ここでいきなりかいっとびっくりした。
Hは少ない目。受は手慣れているのでリードしている。
次も地雷で無い限り買う予定。
社会人物。フードスタイリスト24歳×翻訳家32歳。年下攻。攻視点。シリアス。ゲイ婚。


2010年10月22日(金)
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