眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。


 小説・おとぎ話のゆくえ:一穂ミチ

ボーイズ小説・おとぎ話のゆくえ(ルチル文庫)一穂ミチ

東京を出て知り合いについて北の地方都市にやって来た攻。そこで元大名家の跡取りで若様と呼ばれる高校生受と出会うが…。
好きな作家さんの新刊なので買った。可もなく不可も無くと悪くないの間。ちょい悪くない寄り。
受は高校生。元大名家の長男。18代目。姉が一人。剣道が強い。全国二位。成績優秀。品行方正。真面目で優しい。短い前髪。まっすぐ上がった眉とふちのくっきりしたいかにも明朗な目。明るく健やかな雰囲気。姿勢が良い。
攻は怠惰な暮らしをする青年。職歴学歴住民票無し。両親が不仲でろくな生活をしてこなかった。容姿が整っている。ふてぶてしい雰囲気。色男。貞操感が緩い。動物のように勘が鋭い。物に執着しない。ふらりと消えそうな性格。口が悪く下品。アルコールがまったく飲めない。
糸の切れた凧のようにふらふらと陰の世界で生きてきた全てにおいて執着の薄い攻は、知り合いの青年に誘われ地方都市にやって来る。そこで小さい頃から跡取りとして大切に厳しく周囲から持ち上げられて生きてきた高校生受と出会う。まったく世界の違う二人だったが惹かれていき…みたいな流れ。
攻はろくな育てられ方をしてこなかったが、それがトラウマになり世を拗ねているのではなく単に執着の薄い性格に育っている。それゆえ重苦しい雰囲気はなく、世界の違う二人が恋をするタイトル通りおとぎ話のような話になっていた。
受が会いに来た時攻が知り合いの青年と電話で話すシーンが好き。そしてエレベーターに乗った受を追いかけるシーンはもっと好き。
受が姉たちに攻の事を話すエピソードがちょっと読んでみたいと思った。
個人的に酒蔵が出てきたのが嬉しい。どんな酒か想像しながら読んだ。
受の家族はいい人過ぎる。
くっついた後も攻の性質が変わることはなく、ともすればふらふらしたくなる欲求と戦っているのがリアルっぽい。糸は受が持っているのでふらふらしかけても飛んでいかないのよね。ぼやきつつもそのまま定職について年を重ねそうな攻になっていた。
過去の夢の部分は無くても良かったかなーとは思う。つーか夢では殿が攻に見えた。そのためか受攻逆でも良かったかな。どっちが攻でも萌える。
Hは一度。初々しいHだった。
次も地雷で無い限り買っている。
北の地方が舞台。身分違い。青年25,6歳×高校生。ほのぼの。リリカル。高嶺の花。犬。


2010年07月19日(月)
最新 目次 MAIL HOME