眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬
日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。
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小説・37℃:杉原理生
ボーイズ小説・37℃(シャイノベル)杉原理生
妻と別居中の銀行員・受の元に10年ぶりに大学時代の同級生攻が転がり込んできた。攻とは一時期秘密の関係になった事があるが…。
同人からの加筆修正と書き下ろし。気になる作家さんの新刊なので買ってみた。可もなく不可もなくプラス2。
受は銀行員。枯れている。妻帯者だが別居中。セックスレス。感情が薄く淡々としている。線が細く女性的。物静かな印象。穏やかで感じがよいとは言われるが格好良いとはあまり言われない。
攻は割と有名な劇団の演出家。長身でスタイルが良く彫りの深い容貌。ひどく目を引く外見。男らしい力強さと端麗さがバランス良く混じり合った顔。嫌みなほど美男。優秀。
3つの部分からなっている。1つ目は受と攻が再会する所と二人が付き合っていた過去の話。2つ目は再会後付き合おうと受が決めるまで。3つ目は書き下ろしで順調そうに付き合っているように見えたが…という流れ。
一番可哀相なのは受の嫁だった。心から同情した。因みに次に可哀相だと思ったのは攻の元彼。
攻は、受を包み込み大切にしてとても優しいルチル作品に出てきたような性格で、一見受に振り回されて大変そうだったが、受の暗闇にひかれているあたりどこかに破滅願望があったに違いないので、自ら深みに落ちたように見え可哀相度は少しだった。
受は流されるように生き、立場がまずくなると身をひく。自ら行動を起こして何とかしようとしない。攻ばかりが割を食っているように見え、愛されない奥さんがとても可哀相だった。
普通なら何じゃこのひでー受はっ。と思いむかつくのだが、この受はあんまり過ぎて途中から笑ってしまった。同人部分だけなら感想は低いままだったかもしれないが、最後に何もしなかった受が変わった所で作品として綺麗にまとまったなーと思い感想が上がった。
最後は完璧に受の自業自得。これまでのツケを払うことになる未来が待っている嵐の前の静けさの中で終わるのだけど、個人的にはこの後が読んでみたい。泥を被る事を決めた受の行動を読んで、ようやく受に納得出来るかもと思った。あの攻が側にいれば何とかなるだろう。
ルチル作品と違って、シャイでよく読むパターンの自己完結の部分が強い話だった。
Hはそれなり。大学時代は受の希望でぷちえすえむ。あのテンションとあのイラストでえすえむは合わないと思ってしまった。ただ再会後はやってないみたいなので、性癖というよりは受の一種の自傷行為っぽい。趣味でないSMに付き合う攻が健気。
次も設定次第。
再会物。22歳の時に出会い10年目の再会。えすえむ。演出家34歳×銀行員32歳。大学時代の同級生。
2008年06月05日(木)
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