眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬
日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。
■
■
■
■
■
■
小説・ケモノの季節:菱沢九月
ボーイズ小説・ケモノの季節(キャラ文庫)菱沢九月
高校の優等生攻は退屈した日々を送っていた。有る時同じ学校で不良の受と出会い興味を抱いて近づくが…。
いつも買っている作家さんの新刊なので買ってみた。可もなく不可もなくと悪くないの間。可もなく寄り。
受は高校生。髪を金髪に染めて不良と噂されている。母子家庭で兄が一人。素直。真っ直ぐ。汚れがない。子犬。目が大きい。少し掠れた声。172.3センチ。気の立った猫のような三白眼。喧嘩慣れしている。童顔。色白。
攻は優等生。両親は離婚し母親のマンションで暮らす。優秀で運動も出来る。孤高。世間を斜めに見ている。178センチ。すらりとしたバランスの良い体躯。黒い髪。きつい二重の目。吊り気味の眉。まだそれほど男臭くない。表情をのせていない横顔は冷たく整っている。
高校生同士の恋愛なのだが、この作家さんはよく10代半ばから20代前半ぐらいまでの世代が、漠然と生きる理由だの世間の成り立ち。みたいなものを斜めに考える部分が出てくるが今回も全開。
特に何でも出来て金に困らずセレブな勝ち組の攻は、中学時代から世間を斜めに見て遊びは一通りこなしたぜ。もう卒業したぜ。それらは下らない世界だぜ。みたいに驕り退屈しきっている。
その攻の心境が恥ずかしいというか、こういう子いたなーというか、私個人の過去の痛がゆい部分をピンポイントでついてくるので読むのに3日ほどかかった。文章が読みにくい訳ではない。中高生時代の己の心境を横で朗読されているような恥ずかしさがあったので、さくっと読むにはハードルが高かった。この攻ほど斜めに見ていなかったと思いたいが、多かれ少なかれこういう部分はあったんだろうなーと思う。この攻がこの時期日記をつけていたら数年後、恥ずかしさの余りのたうち回るかも知れない。或いは一生モラトリアムっている性格かもしれないが。
そういう世間は汚く下らないものばかりと思い込んでいる攻がたった一つの綺麗な心を持つ受を大切に思う話。最初は退屈しのぎで受にちょっかいかけていたが受の真っ直ぐな心にほだされていく。
攻は周りを鎧で固めて孤高を保っている割に、受との関係がぐだぐだした時にただのクラスメートの女の子に顔色を読まれたりしている辺り、攻が強固だと思っているポーカーフェイスの鎧も柔いのかも知れない。
後半受が先輩にたかられ二人の関係が危うくなるのだが、攻は警察だのヤクザだの使って解決していた。
面白いのは面白いのだが恥ずかしさも感じる作品だった。でも恥ずかしいからといって作家さんには、このモラトリアムな要素をなくして欲しい訳ではない。
Hはそれなり。出来た後は受も素直さゆえ積極的だった。
次も設定次第。
学園物。高校の同級カプ。事件。薬。優等生×不良。15歳同士。子犬受。攻視点。
2007年09月11日(火)
≪
≫
最新
目次
MAIL
HOME