眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。


 小説・伯爵は夜ごと花嫁を抱く:森住凪/甘えたがりで意地っぱり:渡海奈穂/砂漠の花婿は金融王:藤村裕香

ボーイズ小説・伯爵は夜ごと花嫁を抱く(アズノベル)森住凪

大学の卒業旅行でオランダに友達と来ていた受は、友達の伝手で誘われた伯爵家の誕生パーティで、オランダ貴族で跡取りの攻とダンスを踊る。数ヶ月後、就職した会社が倒産して困っていた受は、攻から家の家政婦として働かないかと持ちかけられ…
気になる設定だったので買ってみた。可もなく不可もなく。
受は失業中。平凡な家庭で育つ。大学時代からの親友が攻の会社で働く。黒い瞳が印象的な顔立ち。大勢の中にいると埋もれる。真っ直ぐ。
攻はオランダ貴族。グループ会社の会長の孫。跡取り。金髪青目。彫りの深い男でも見とれる造形。長身でスタイルがよく礼服も着こなす。語学が堪能。仕事は出来る。強引。
典型的な白人×日本人の玉の輿話。それが目的で読んでいるので典型的なのは良いんだけど、もう少し間に挟まるエピソードが面白いと思えれば良かったのにと思った。
受も攻も悪い人ではないと思うのだが、もう一歩踏み込んだ魅力を感じない。
Hは設定に合わせて多い目? メイドとして雇う時飾り窓の仕事も含むみたいに条件を出し、よく分からないまま受がOKするので言質を取って押し倒すパターン。
最後はオランダでは合法なので結婚してくれと迫っていた。最終的には式を挙げそうな勢い。
前の文庫を読んだ時も似た印象だったけど、ずっとこんな感じなのだろうか。
次は設定によって様子見。
ハーレクイン。白人29歳×日本人22歳。家政婦。レンブラントの夜警。結婚。飾り窓。



ボーイズ小説・甘えたがりで意地っぱり(ディアプラ文庫)渡海奈穂

人気者で八方美人の受に気に入られた後輩の攻は事あるごとに話しかけられ、寮の部屋まで遊びに来られるようになったが…
雑誌掲載とその後の書き下ろし。雑誌の時に気に入ったので買ってみた。悪くないに1歩足りないか悪くないにするか迷った。
受は高二。風紀委員長。人気者。タレ目。ちょっとびっくりするぐらいの美形。王子様と影で呼ばれている。寂しがりやで八方美人。明るく振る舞っているが実は根暗。茶色の髪。家庭は複雑。
攻は高一。風紀委員。日本男児。硬派。目つきが鋭い。迫力がある。素浪人。両親は死別。祖父祖母に育てられたが、祖父が厳しく殴られて育つ。剣道を習わされていた。無表情。
この作家さんの書く普通の高校生ものは好きなので、今回も美味しく頂いた。
ただ雑誌掲載分の受が攻を好きになった状況と攻が受を追いかけるようになった転機が分かりにくかったので、えっ好きだったの?という気持ちだったのと、通して読んで受の事情や周辺はよく出ていたが、攻単独の格好いいところ(例えば剣道を習っていたのなら練習風景を出すとか)を読んでみたかった。
別に格好悪くはないしいい男だとは思うのだが、具体的な例として。
平たく言うと切れると怖い男にうっかり言い寄って本気にさせてえらいめにあった受の話。
攻の性格がきっぱりしていて良い。受がぐだぐだになるところも、宥めるのではなく突き放して収拾している。
Hはそれなり。続編のクライマックスは好みの展開だったので、とても満足。もっといやらしくても良かった。
次も期待している。
学園物。高一×高二。センシティブ。八方美人。第三者の前でH。剣道。平凡。

この作家さんはよく埼玉が舞台の学園物を書いているが、桜木さんは北海道、久我さんは大阪近辺でホモ率あげているよね。



ボーイズ小説・砂漠の花婿は金融王(アズノベル)藤村裕香

老舗ホテルの経営者の次男である受は、若くして総支配人になった兄と違い資材部で下働きしている。ある時新しいホテルを建てる予定だと聞きそのホテルの総支配人になるため奮闘するが…
設定が気になったので買ってみた。割と笑えた。
受は老舗ホテルの次男。やせ型色白。母親似。綺麗な黒髪。ギャンブルが得意。喫煙者。深く物事を考えない。さばさばしている。優秀な兄が一人。下働きのおかげで筋肉はついた。とても前向き。
攻はアラブ小国(石油産出国)の王族。金融王。黒髪。青い目。彫りが深くギリシャ彫刻のようにいい男。がっしりとした筋肉。
正直、中学生ぐらいが社会ってこういう感じ? と考えるような受の言動&会社だったが、この作家さんには笑いを求めているので、そっちの方面は気にしないように読んだ。でもたまにつらかった。
受は数カ月以上は勤めているはずなのに、自分の働くホテルの構造・間取りを知らない。下働きしかしたこと無いのに途中をすっ飛ばしてホテルの総支配人になってやるーと攻の元へ契約しにいくが、行く数日前までどこの国を相手にするのか分かっていない。アラブの基本的な常識も勉強せず単身乗り込む。契約するはずの攻のプロフィールも知らない。ついでに強引にHしたアラブ男の攻の髭をじょりじょり剃る。恐ろしいまでの突撃精神。
今回のアラブ攻はひと味違った。受を「さん」付けで呼ぶ。丁寧な扱い。髭が生えそろうまで受がいることになったので、毎日自分で髭を剃っている。妙に下手に出ている。強引傲慢なアラブ攻の中にあっては異質だった。多少強引ではある。
Hされつつ馴染んでいく受。そして一度攻の元から脱走し、家に帰ると言うのかと思ったら仕事をくれと訴える。やはり前向き。
この妙な勢いは好きなので笑った。
受は元々ギャンブル好きで、ちょっと株やってみて才能発揮して数億稼いでホテルを自分で建てたというのはありえなさすぎ。でもこの受ならやってくれるかも。
Hは砂漠物標準。
次も笑えそうな設定なら買うつもり。
砂漠物。ホテル。アラブの王族×ホテル従業員。ギャグ?

2006年04月25日(火)
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