眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

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 ボーイズ小説・なんだかスリルとサスペンス:水無月さらら

ボーイズ小説・なんだかスリルとサスペンス(キャラ文庫)水無月さらら

受は文化祭の余興で女装し、卒業生で広告代理店で働く攻を騙してみるが、ばれて反対に強引にHされる。その時の様子をカメラで撮り、雑誌のモデルになるように勧誘されるが…
最近気になる作家さんなので買ってみた。何ともいえん。
受は高校生。普段は地味だがそれなりの服装をすれば映える顔立ち。女装が似合う。天然。友達は多い。攻は大手広告代理店のエリート。顔が良くモデルもしたことがある。何様な性格。鬼畜。モラルが低く複数の相手と付き合っている。
この作家さんの初期の作品はショタチックで好みではなかったのだが(ショタがきらいなわけではない)、キャラの5冊目「お気に召す」あたりから「おお」と思える作品を出してくれるようになり、それ以降ずっと前作まではそこそこの当たりをひいていたので、今回もキャラの新刊の中では一番期待していた。
作家さんに何かあったのか? 大概どんな作品でも、作家さんはこういう事が言いたいんだなとか、これがしたいんだなとか、それがうまくはまっているなとか、言いたい事は分かるけど今ひとつとか、作家さんの意図みたいなものは伝わってくるのだが、この作品は何がしたかったのかさっぱり分からなかった。
多分天然受とぶいぶい言わせていた下半身のだらしない攻が、次第に相手にひかれていきくっつくという話を書きたかったのだろうけれど、あらすじだけ拾うとその通りなんだけど、何かこう。もうちょっとこう…。
攻が受をモデルにするためやっていることは殆ど犯罪。強○始まりは他の作品でもあるけれど、これは読んでいて気分が良くない。受もあまり危機感なく流されている馬鹿なのかと思ったら、最期攻の部屋にやってきたセフレの女の人をいやみたらしく追い返しているし。設定の性格とやっている事がちぐはぐに見えた。
これまでの作品にはあまり見かけなかったような古くさい言い回しが所々出ていて、本当に一体何があったんだろうと思ってしまった。
作風が変わったわけではなく、明らかに質が落ちたわけでもなく、別のステージに行ってしまったというか。日本語を話していると思っていた人がいきなり馴染みのない外国語を話しだしたような気持ち。
期待していた分がっかりしたが、呆気に取られた部分もあり何ともいえん。ただただ驚いた1冊。
社会人32歳×高校生16歳。一応芸能もの。スカウト。モデル。

2004年07月06日(火)
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