眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬
日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。
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ボーイズ小説・貴族と熱砂の皇子:遠野春日
ボーイズ小説・貴族と熱砂の皇子(シャイノベル)遠野春日
大学生最期の思い出に、受は、兄が外交官として働く砂漠の国にやってくる。美貌に目をつけられ市場で盗賊団にさらわれた受は、運ばれている途中で砂漠の鷹と呼ばれる攻と出会うが…
しばらく前から読まなくなっていた作家さんだが、この作家さんの書く初めての砂漠物っぽかったので買ってみた。微妙。
受は貴族の末裔。裕福な家庭に育ち両親や周りから愛情いっぱいに育てられている。大学卒業する前に見聞を広めようと砂漠の国にやってくる。綺麗な顔立ち。ぼんぼん。攻は砂漠の鷹と呼ばれている。黒髪青い瞳。精悍な顔立ち。力も能力もある。面倒見は良さそう。
取り敢えず、蝶よ花よと何不自由なく育てられ、就職する前に何となくこのままで良いのかなーとモラトリアムにかられ、砂漠が見たいなという漠然とした考えで、兄に誘われるまま予備知識もまったく仕入れないままやって来て、滞在3日でやりたいことがなくなり、「そうそう市場があったから市場見ようかな」と思い立ち連れて行ってもらい、車がパンクして「修理を呼ぶけど一人じゃ危ないからここにいてね」と案内の人に言われたにも関わらず、もう子供じゃないしとふらふらと出かけ、イスラムの国で1カラットの宝石がついた十字架をぶらぶらと見せびらかし、盗賊に目をつけられ誘拐された受には、同情できないし、共感も好意も感じない。
本を投げるほどではなかったけれど。
その後は拐かされた受を格好良い攻が救い、二人で砂漠を旅しているうちに相手にひかれていき…という話。
受の性格はともかく、他の砂漠物よりは引っかからずにさらっと読める印象。流石この作家さんは長く書いているだけあって読みやすいのかと思ったが、それだけでなく、設定が少ないからかとも思った。
砂漠物でもカプの恋愛以外に脇のエピソード(産業だったり政治だったり)がついてくるのだが、この話は脇エピソードが殆ど無い。なので設定を詰め込みすぎて、多少がたがたする他の砂漠物より読みやすいのかもしれない。
カプの恋愛話だけに絞ってあるが、深く突っ込んだところが無く、全体的にさらっと流しているような感じ。受はともかく攻が何故受を好きになったのか分からなかった。
最期まで受の性格は変わっていないので、これからも同じようなことをしそう。攻はそれなりに格好良かった。
この作品の良かったところは、強○始まりでなく、攻が受に無理させていないのと、人死にが無くて読みやすい事。砂漠物入門編。
枝葉のエピソードが殆ど無く、カプの話に特化してあっさりと猛スピードで読める。シンプルで取っ付きやすい。
絵を描く人が、描き始めの頃に比べて段々と余分な線が無くなり、シンプルな一番分かりやすい線1本になるようなもの? この作家さんもたまにキャラの性格が引っかかるけど、それ以外では個性みたいなものが段々スポイルされ、ひたすら読みやすく取っ付きやすくなっている気がする。余分な線の味を楽しみたい私としては物足りない。
砂漠物。皇太子26歳×大学生22歳。ハーレクイン。入門編。
2004年06月17日(木)
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