眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬
日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。
■
■
■
■
■
■
ボーイズ小説・穢れのない罪:北川とも/欲深い純情:北川とも/月と茉莉花〜羞花閉月〜:佐倉朱里
ボーイズ小説・穢れのない罪(ゲンキノベル)北川とも
大手製薬会社の社長で大好きだった伯父が亡くなった。社内の権力争いに巻き込まれた受は、叔父が残した遺言状を探すため生前伯父が親しくしていた神父・攻の元を訪れるが…
まとめて買った2冊目。割と面白かったと普通の間ぐらい。
受は暗い過去のトラウマから他人に触れられるのが苦手。無理に触られるともどしてしまう。顔は悪くない。他人と関わるのが苦手。伯父を非常に慕っていた。兄がいる。攻はスペイン人と日本人のハーフと日本人の間に生まれたクオーター。カトリックの神父で過去は謎。顔は良く型破りらしい。
以下、ネタばれ含むので注意。
「欲深い」より話の流れがスムーズで無かったというか。受が色々悩んでいる部分は分かったが、攻が結局自分の父親をどう思っていたか、受をどうやって好きになったか、どういう復讐をしたかったのかとかが、さらっと書かれて過ぎていて、「?」と思った。
最後に話が2転したのは良いのだが、キャラの感情の移行がおいてけぼりっぽく感情移入していたものが右往左往した。
ついでに受が性的虐待を受けていたわりにそれを克服(?)する過程が今ひとつ。
反対に、Hする時受に十字架を持たせて、落とさないようにさせる部分はフェチっぽくて良かった。ついでに「神父は職業ではなく道だ」という言葉は好き。
設定や展開が気に入っただけに、微妙な部分が気になったのが残念。
久しぶりにこの作家さんを2冊続けて読んで思ったのだが、花丸で書いていた頃よりキャラの性格が悪くなったような(悪い意味ではない)気がする。一癖あるというか。花丸の頃はもうちょっとあのころのレーベルに合わせたさらっと系だった記憶があるのだが。
高校時代見かけた娘が化粧を覚えた後再会したような驚き。嫌いじゃないのでこれからたまにチェックしてみよう。
神父30代頭×会社員28才。お家騒動。復讐。宗教。近○そー姦
ボーイズ小説・欲深い純情(ゲンキノベル)北川とも
信じていた会社の上司であり恋人に裏切られ地方に左遷された受の前に、復讐しないかとアメリカ帰りの同じ会社の先輩で上司のライバルである男・攻に持ちかけられる。寝ることを代償に本社に返り咲いたが…
挿し絵のレーターさんの絵が好きで前から気になっていたのだが、同じレーターさんの本が2冊並んでいたので記念(?)にまとめて買ってみた。割と面白かった。悪くない。
受は広告会社に勤めている。才能を上司で恋人であった男に嫉まれ左遷される。男臭くないハンサムで制作サイドにも人気がある。好きになると一途っぽい。攻は受のいた会社からアメリカの広告会社に移り、世界的な賞ももらったことがあるクリエイター。強引で仕事に汚いところもあるが一本筋が通っている。男臭く美丈夫。
左遷先から受が返り咲き、嫌な男だと思っていた攻が仕事的にも人間的にも尊敬できて好きになっていきという過程がちゃんと書かれている。攻の嫌らしさ(悪い意味でなく)が良く出ていた気がする。クセがあり汚いけどいい男というのは書くのは難しい気がする。
最後の攻が会社を辞めた後の本当の理由は、予想していなかったので印象に残った。なのでよけいに攻への好感が上がった感じ。
受の元恋人は一見殊勝そうに見えるが、いくら「この前はごめんなー」と言っても受を陥れた事実は変わらないので、あまりいい人に書きすぎても首を傾げる。
広告会社。クリエーター系。上司×部下。復讐。
ボーイズ小説・月と茉莉花〜羞花閉月〜(リンクスノベル)佐倉朱里
去年の七夕に書いた本の続編。短編3本と座談会。うち1本は書き下ろし。
捕らえられ幽閉されていた盲目の王子・受と勝ち組の王子・攻の話。今回は受が成人式をする話と攻の弟と仲良くする受を見て、攻が嫉妬する話と攻が風邪をひいての夢オチ話。
微妙な気分混じりの面白かったと言うのが感想。
相変わらず安心して読めると思う。
私は、はるか昔ジュネを読んでいた頃から、高圧的な為政者が亡国の王子を囲う設定が苦手だった。受攻の力の強さの不等号が大きいものは萌えられない。どれだけラブラブでも、お約束でそんなことは絶対ないと分かっていても、結局、受の生死は攻の胸先三寸で決まると思うと引いてしまう。
攻の不興をかったと思いこんだ受が心を痛めてという流れも1度目は楽しめるが、パターン化すると洒落にならない。毎回毎回、受は死ぬ覚悟で悩みに悩んでいるので、いつか心的ストレスで早死にするのではないだろうか。
例えば、訳の分からん権力を振るう生徒会長・攻と一般生徒・受という設定なども好きで読むが、この場合、受は攻の不興をかっても学校に行かなければいいだけなので、この作品とはリスクの次元が違う。かといって攻が受の扱いを変えると設定が変わってくるのでそうしてほしいわけではない。元の話通りになればなるほど好みからはずれてしまう。そこらへんは仕方がないか。
この続編はおまけみたいなものかと思っていたが、攻の嫁取りまで書くようだ。
取り敢えず、受の世話係の老人が頑張っていたのが良かった。
座談会は雑誌掲載されていたようだが、読んでいないので覚えていなかった。作家がキャラと混ざっている他愛もない雑談。後書きでフォローするような内容なら本編で入れて欲しいとは思った。雑誌掲載の座談会が単行本に集録されるのは初めてみた。良くあることなのだろうか。続刊が出たら一応買うつもり。
中華ファンタジー。新興国の王子22才×盲目の王子23才。シリアス。
2004年03月29日(月)
≪
≫
最新
目次
MAIL
HOME