眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。


 ボーイズ小説・漆黒の君主:上原ありあ/SoSweet!:佐伯まお/ワイルド男がやってきた:水月ありーな

ボーイズ小説・漆黒の君主(ショコラハイパー)上原ありあ

貧乏翻訳家である受は隣人の留学生攻とゲームをした。目隠しをされ次に目覚めた先は北欧の小国の後宮。受を寵姫にすると宣言した攻はこの国の皇太子だったが…
砂漠の王子様の北欧バージョン。目先が変わっていると思い、買ってしまった。つまらない。
受は北欧のファンタジーをいつか翻訳したいという夢を持ち、一度会社つとめをしていたが辞めて翻訳家になった。顔は綺麗。攻は北欧系の白人と日本人のハーフ。母親の母国である日本に留学していたが受を見初めて強引に連れて帰る。容姿はそのまんま黒髪の王子様。丁寧な口調。丁寧な態度。
全体的に中途半端に見える。受が連れてこられて閉じこめられて、Hされて強引な攻が好きなんだろうかと葛藤して、お家騒動が起こって愛を確かめ合って(…)終わる典型的なパターンなのは良いのだが、お家騒動を起こした王子の攻がその場からさっさと逃亡して後始末の責任をとらなかったのはどうも。大筋の設定は良いと思うのだが、それにともなう攻の行動は頭が良いようには見えない。
ついでに受が攻を好きになる理由がよくわからん。いやハンサムだし王子なんだが、せめて身分を隠して受と接していた頃のエピソードをもう少し入れてくれれば、説得力も増したと思うのだが。せっかく絢爛豪華できらびやかな後宮に入れられたのに、初めてのHが外で次が車の中、その次が逃げた先の狩猟小屋というのが可哀想? 
さらにどうでも良いことだが、表紙のイラストの受が一瞬おむつをしているように見えた。好きな絵師さんなんだけどね。
22歳皇太子×24歳翻訳家。北欧の王子様物。



ボーイズ小説・SoSweet!(花丸文庫)佐伯まお

和菓子屋で働くことになった受はその店にバイクで向かう途中ベンツを傷つけてしまい殴られる。なんとか店に辿り着くとそこでは葬式が行われており、雇って貰うはずだった主人は亡くなった後だった。その席でベンツの主と再会するが、攻は僧侶として招かれていた…
表題と続編。この作家さんでは2冊目。悪くはない。悪くはないがボーイズラブのラブの部分が薄かった気がする。
受は専門学校を出たばかりで和菓子屋に就職したばかり。可愛い顔。負けん気が強く研究熱心。攻は豪快で破壊生臭坊主のように見えるが、檀家や子供には優しい。甘い物に目がない。受が勤める和菓子屋のお得意さま。髪は長めでワイルドっぽい。バタ臭い顔だがハンサム。
話は割としっかり書かれているとは思うのだが、受の成長ものや周りのエピソードが中心になってしまい、攻と受が出会って相手を気に入って付き合うようになっての段階があまり掘り下げられていない気がする。あっさりと寝てあっさりと付き合うようになったように見える。そしてあまり葛藤しない。Hシーンは隠微な感じはまったくしない。スポーツのよう。悪くはないが萌えとは違う気がする。
僧侶20代後半から30代ぐらい?×和菓子職人20代頭? 一応成長物。



ボーイズ小説・ワイルド男がやってきた(花丸文庫)水月ありーな

夏休み前の時期、受の高校にネイティブアメリカンの男・攻が表れる。受は昔アメリカの居留地で迷い攻に助けられていた。攻は受が運命の相手だと言うのだが…
表題と続編。設定だけ見ていたらトンデモ設定のトンデモ本だと思うのだが面白かった。この表題が花丸に掲載された時に、よくこんな突拍子もない設定のカプが載ったよなと驚いたのだが、この作家さんの作品だとは覚えていなかった。
受は普通の高校生。昔は少女のように可愛かった。5歳で母親を強盗に殺され、しばらく精神的にまいっていたが父親に連れられていったアメリカで攻と出会い立ち直る。勉強は真面目にする方。負けず嫌いでさばさばしている。攻はネイティブアメリカン。受が魂の半身だと分かり、いつか嫁に貰うため(女の子だと勘違いしていた)よく働き鉱山のオーナーになる。立身出世の人。がたいが良く運動神経も優れている。顔はもちろん良い。すれていなくて真面目な性格。
この作家さんの好きなところはテンポのよい文章もあるが、しっかり者の受と格好いいけど情けない攻を書いてくれるからだと思う。とてもツボ。
終わりの空港でのシーンは攻が情けなくて可愛かった。
面白いとは思うのだが、エセファンタジーというかエセサイキックな展開で、ネイティブの動物の精霊が出てきて、魂が空を飛んだり相手の危険を夢で見たり、敵に精霊をとばしたりしているので、そういうのが苦手な人は読まない方が良いかも。因みに世界平和のためには戦っていない。
普通の学園物で5歳児に15歳が恋をしたと書かれても、ただのショタかいと思うのだが、精霊が出てきて魂の半身とか書かれると、5歳の受に片思いしたとしても何となく納得できるのは、流石精霊のおかげ。
Hシーンは少ないが表現はこゆい気がする。
この作家さんの出した本の続編が切実に読みたい。同人ででも出してくれないものか。頑張って買いに行くんだけど。この本も続きが見てみたい。
鉱山オーナー28歳×高校生18歳。10歳差。エセサイキック。ネイティブアメリカ。精霊。

2004年02月12日(木)
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