眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。


 ボーイズ小説・ピアニスト:ふゆの仁子/キープハート:火崎勇/きらきら:真船るのあ/僕らはキスからはじめよう:池戸裕子

ボーイズ小説・ピアニスト(リーフノベル)ふゆの仁子

「プロフェッショナル」の続編。ピアニストの受は記憶喪失の間に世話になっていた攻にほのかな好意を寄せている。コンサートをひかえたこのときに攻の元恋人が現れたり、コンサートへの嫌がらせを言われたり不安な事が続くが…
微妙。「プロフェッショナル」の時よりは読めたが、何もかもが微妙。受キャラとか好みなはずなんだが、前回同様泣き寝入りぽく感じる読後感だった。
受は音大の学生。ピアニスト。こけら落としの会場での演奏を控えている。ピアノ一筋だった。綺麗系の顔立ち。攻は元オークショナーで美術への造形が深い。多少ワイルド系だがスーツを着ると似合う。
攻の昔の恋人が出てくるのはいいのだが、今ひとつ攻の中でどう解決されているのかよく分からない。一応説明はされていたけど、現状の説明で心情の説明で無かったというか。受視点だったので分かりにくくても仕方がないのか? その分消化不良。全体的に微妙に中途半端というか説明をもう1,2突っ込んで書いてくれればと思うエピソードが多かった。座りが悪い。
30代はじめの美術関係者×ピアニスト18歳。シリアス。続編。



ボーイズ小説・キープハート(コバルト文庫)火崎勇

幼い頃兄を亡くした受は引っ込み思案で他人に嫌われることに臆病な性格になってしまった会社に勤め先輩に飲みに連れて行ってもらったバーで厳しい言葉で受を叱る攻と出会う。はじめは苦手だったが話をするうちに…
可もなく不可もなく。やっぱりこれもぬるく感じる。別にHが激しくないからぬるいとかではなく、エピソードのつっこみが甘いというか。高校生向きの世界名作劇場を小学生向きの文に改変したようなイメージ。コバルト向け?
受は元々お兄ちゃん子で何でもついて行ってた元気な子供だったが、兄が亡くなってからは外に出なくなる。仕事も本来そこそこできるみたいだが、性格が災いして今ひとつとけ込んでいない。攻は性格がきつくワイルド系? 実はデザイナーで受の兄の友達。昔から受のことを知っていた。
兄の死を引きずる家族が新しく歩き出すようなテーマも入っているので、受の家庭の事情も多少出てくる。そういうものを扱う姿勢は悪くないんだが。だがーという感想。また出るなら買うと思う。
社会人物。バーテン(20代終わりぐらい?)×会社員22,23歳。シリアス風。



ボーイズ小説・きらきら(コバルト文庫)真船るのあ

人と一線ひいて付き合う風紀委員の受は、毎日遅刻するだらしのない攻に頭を痛めている。ある日ふとしたことから二人で体育倉庫に閉じこめられ…
ボーイズラブ入門編のような話。どって事のないかわいらしいエピソードが続く。悪くはないが読み慣れた人間としては薄味。
受は過呼吸症を持つ人付き合いが苦手な風紀委員。真面目でまっすぐ。綺麗系の顔。攻は父親が入院して新聞配達のバイトをしている。どちらかというとワイルド系? 他の生徒に人気がある。
コバルトの雑誌掲載だったので、このぬるさは仕方がないのかも。まあ雑誌でいくらボーイズラブ特集とはいえ、コバルトでがんがんにH入られても困るし。花丸で連載していた「俺様」よりはこっちのが好み。俺様は設定が素っ頓狂過ぎてついていけなかった。こういうちょっとしたキャラの話も書ける人だと思うので、またこんな感じの話は読んでみたい。
学園物。同級生、同じクラス。クラスの人気者×真面目な風紀委員。ほのぼの。



ボーイズ小説・僕らはキスからはじめよう(パレット文庫)池戸裕子

彼女にふられた受は海で攻に一夏だけ付き合わないかと持ちかけられる。一緒に遊ぶようになり楽しい夏を過ごしたが、当初の約束通り別れる事になる。しかしその後ばったりと再会し再び一緒に遊ぶようになったのだが…
面白かった。あまり期待してなかった分、うまく好みのツボをついてくれた感じ。
受はバスケ部在籍の普通のどこにでもいるような高校生。顔も頭もスポーツも普通。ゲームが好きでよくゲーセンに行く。攻は近隣の学生にナンパキングと知れ渡るほど軽薄で遊ぶのが好き。背は高めで顔は良い。
自棄気味で攻と付き合うようになり、一緒に遊びながらも危うい雰囲気になったりキスしたり手をつないだりして、攻の事が気になるが男と付き合うのも変だしーと終始悩んでいる受の心の動きが読んでいて楽しかった。こういう友達以上恋人未満な関係でゆれる話は好きだ。攻の受に対する真面目さも好感が持てる。双方の誤解が解けての仲直りHは「失敗」するところも好きだ。続編があるなら読んでみたい。しかし攻にプチストーカーかけられていてもあまり気にしていなかった受は男前?
この作家さんは平凡なキャラが相応に悩む姿を書くのはうまいと思うのだけど。そこら辺が好みだ。ただかっとんだギャグは(……)という気分になる時もある。
ほのぼの。学生物。同じ年カプ。高二。

2004年02月05日(木)
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