眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬
日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。
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ボーイズ小説・くちびるに銀の弾丸:秀香穂里/オキテ破りの恋愛営業:樹生かなめ/嫌い嫌いも好きのうち:愁堂れな
ボーイズ小説・くちびるに銀の弾丸(キャラ文庫)秀香穂里
ゲーム会社の広報にいる攻は新しく引き抜かれて入ってきた有名なクリエイターの受が気になっている。しかし受は攻にだけ冷たい。ある日仕事上の失敗で受と飲みに行くことになり攻の事が気になっていると知りベッドに誘うが…
面白かった。かっちりしていた地味な前作の文章より、華やかさがいくらか加味され目を引く文章になった気がする。前のかっちりした文章も好きなので寂しい気もするが、こっちの方が読みやすい。
受は人気ゲームをいくつか出してヘッドハンティングされて入社してきた。真面目でスケジュールに厳しい。仕事熱心で気も遣うが、思っていることをつい口にしてしまう部分もある。繊細でゲイ。顔も整っている。万華鏡の収集や絵本を読むのも趣味。攻は女の間を渡り歩く軽い性格。自分の仕事に自負があり仕事は熱心。顔も良くスポーツも出来る。アウトドアな外見。傲慢。
話の半分以上攻が何様だったが、遊び半分で付き合いだした受が切れたところあたりで反省し、真面目に受の事を考えるようになった展開は好きだ。あとがきを読むと人でなしな攻を目指していたそうなので、それは十分に伝わった。そういうタイプが反省し(?)、受に対して真摯になる展開は萌える。何様な攻は頂けないが、ちゃんと改心するならそれは甘いモノをより楽しむための辛いスパイスみたいなもの。
ただ受の事に真面目になったとしても、「好きだ愛してる一生離さないー」とまでは突き抜けずに、どこまで行けるか分からんけど…と、ちと先行きが不安に思う部分も残している。そこら辺は感情の流れとしてリアルなのだが、不満に思う人もいるかも。ついでに仕事の話もきっちり書かれている代わりに受攻の書き込みが物足りない部分もある。
次が出たら買いたいが、この作家さんの話は面白いとは思っても、萌えとは思わないような気がする。何となく。
社会人物。ゲーム会社広報28歳×ゲームクリエイター31歳。攻視点。
ボーイズ小説・オキテ破りの恋愛営業(ピアスノベル)樹生かなめ
総合病院の跡取り息子で医者の受は、弟の醜聞をもみ消してくれた製薬会社の営業マン攻と寝る。薬品を買うように言われるのかと思っていたが、予想外に恋人になってくれと言われ…
表題と続編2編。面白いかと聞かれると微妙。相変わらずボキャブラリーは少ないし、話はたためてないし、キャラもかぶっている。ポケットが少ない。
受はゲイの医者。顔立ちは母親似の綺麗系? 天然ボケというより世間知らず。仕事の姿勢は真面目。院長の父親は愛人の元に行き母親は育児放棄で旅先で死亡。弟と関係していた時期もある。因みに弟も医者。女性関係が派手で手を出しまくり。攻は体育会系営業マン。男で好きになったのは受が初めて。一見さわやか系だが医者の女性関係の後始末をしたり、間男に暴力もふるう。基本はやさしい。
この作家さんの攻は、アレが立派で絶倫、日に何回もするというのはデフォなのだろうか。この攻も例に漏れずそっち方面が強い。そして若いだけあって早○。
受が他の人にやられてしまって逆上した攻が押し倒すのだが、そのときの挿し絵の攻は鼻水までたらして泣いていた。鼻水まで出してるのは久しぶりに見たかも。
相変わらず脇キャラもとんでもないのが揃っていて、気を抜けば食い散らかされそう。そういえばこの作家さんも後味悪いエピソードが入っている事が多いのだが、これが気にならないのは、多分メインキャラが元々壊れていて目くそ鼻くそであるのと、ひどい人間にも向けられるとぼけた優しさみたいなものが感じられるからかも。
医者物。24歳若手営業マン×36歳外科部長・医者。ギャグ。近親相姦有り。
ボーイズ小説・嫌い嫌いも好きのうち(リーフノベル)愁堂れな
企業合併により課長から補佐に降格した人事の受は、やり手の若い課長に対抗心を持つ。合併によるリストラで勧告をする役を引き受ける。精神的にまいっている時、攻にホテルに連れ込まれ無理矢理やられてしまうが…
表題と続編2つ。なんと言えばいいのか。すっきりしない腹の中の座りの悪い気持ちを味わった。前のリーマン物でも思ったが、会社でのエピソードがあまり見たくないたぐいのものが多い。作家さんはリーマンものが好きでそれなりにリアルを書きたいのかもしれないが、ボーイズであまり見たくないリアルさというか。
受は顔もスタイルも良い出世頭だったが、合併で降格され新しい上司が出来るのでコンプレックスを持つ。繊細で気にしやすい面も持つ。攻はやり手の会社員。顔も頭も良い。会社員として冷たい部分も持つ。強引。
表題ではリストラを通達する役を持った受が、昔世話になった先輩に告げなくてはならず悩んだり陰口を言われたりして精神的にまいっていく下りがあるのだが、派手な活躍が見られるわけではなく、微妙なリアルさで嫌な気持ちになる。気分晴らしに漫画でも読もうとしたらいきなり「嫁姑いびりいじめ泥沼10年戦争」みたいな漫画を読んだ気分。地味で目立たない割に精神ダメージがきつい。そんなリアルさはいらん。
前もそんな感じだったのだがリーマンではこんな話しか書かないのだろうか?
ついでに続編が総会屋の話で、受が総会屋と一緒にいるところを写真に撮られて脅迫される話だが、中学生でも分かるやってはいかん行動をいちいちやってくれて分かりやすい。その写真は攻がマスコミを押さえて貰って握りつぶす。思い切り会社に迷惑をかけていて、どこら辺がやり手の会社員なのかさっぱり。おまけにそれだけ迷惑かけても会社を辞めさせられないよう手回しされており(まあ当たり前と言えばそうなのだが)、人望のある先輩を辞めさせられるときあんなに悩んでいたのに、我が身がやはり可愛いのね。と思ってしまった。人望ある先輩より受の方が確実に会社に不利益を与えているんだけどね。こんなとこまでリアル。
会社のエピソードが全体的に後味悪かったので、カプのアラがあまり目立たなかった。何で受が攻に引かれたのかよく分からなかったんだが。それさえも些末に見える。ずっとこんな調子の話しか書かないのなら買うのはつらい。
リーマン物。28歳課長×29歳課長補佐。一応シリアス。
2004年02月06日(金)
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