眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。


 ボーイズ小説・ファンキービターアトラクション:高月まつり/桜(はな)のように:火崎勇/秘密の恋を伯爵城でv:松幸かほ

ボーイズ小説・ファンキービターアトラクション(アイス文庫)高月まつり

学校の人気のある攻は、女の子の集団から逃れて隠れた家庭科教室で割烹着姿で料理をしている受と出会う。体格がよく料理をするようには見えなかったが、腕はすばらしく餌付けされるうちに興味を持ち、「彼女」になるよう口説くが…
「スローステップ」や雑誌掲載の話が読めたので、いくつか買ってみた中の1册。その時は全然ダメだったのに読めるようになったのは、作家さんの作風が年とともに変化してきたからかと思っていたが、この作品を読んで、私の嗜好が変化してきたということに気づいた。ノリは昔から今まであまり変わっていないようだ。
受はお馬鹿でガタイがよく運動部にいるように見えるが、料理を始め家事が得意。押しに弱く、情も深い。攻は学園のアイドル。性格はとても悪いが猫かぶり外面が良い。強引に受を押していくが、まわり見えてないタイプ。受の家族はボーイズでたまに見る典型的な性格だった。昔の作品であることを割り引けば、その当時の流行だったのだろうか。
昔の作品でつたないところもあるのだが、面白くないこともない。という煮え切らない感想。雑誌で読むぐらいで十分な気もする。嫌いな設定ではないしこの作家さんが悪いわけではなく、どこかで萌えポイントがずれているのだろう。
例えて言うなら、プリン好きな人が、洋風プリンを食べようと期待しながらパッケージを開けて口に入れると、和風プリンだった時のような残念さ。「嫌いじゃない、嫌いじゃないんだけどさ」という感じ。
学園物。同級生。ギャグ。



ボーイズ小説・桜(はな)のように(ショコラノベル)火崎勇

母子家庭で育った受は母親の再婚を切っ掛けに一人暮らしをする。大学に入学し親のいいつけに従って料理教室に通う。そこで一回り以上も違う攻に出会い仲良くなる。やがて心惹かれるようになり付き合うが、攻が大学の友人の父親であることを知り、別れる決意をするが…
デフォ買いしている作家さんの新作。まあ面白かった。かな。と言う感想。悪くはないのだが、主人公の性格のためか全体的にトーンが重いつくりになっている。
受はこの作家がよく書く、負けん気の強いタイプではなく、深く考えてぐるぐるしてそっと身をひくタイプ。けなげーな感じ。他の部分はいつもの受の性格を踏襲している。大人しく顔は良い。攻も19才で結婚して子供が出来、奥さんを亡くして受と出会った。結構突っ走るタイプ。強気で強引だが、息子と同じ年の受を見守る姿勢をつらぬく。受の事を桜のようだと例えるなど妙にメルヘンなところもある。
攻が37,38の時に出会い、40から41ぐらいの時に再度くっついている。ボーイズにしては年齢が高め。年齢差は20才。
表題はそのまま面白かったのだが、その後の続編はやはり少し重かった。二人がくっついてまず攻の息子にカミングアウトするのだが、反対され受の母親にもばらされて、なし崩しにカミングアウトする羽目になる。ボーイズでは敬遠されがちなテーマなので珍しいといえば珍しいのだが、あっさりと読みたい人には辛いかも。幸せになってくださいと思った。
年齢差カプ。大学から社会人まで。シリアス



ボーイズ小説・秘密の恋を伯爵城でv(ショコラノベル)松幸かほ

両親が離婚して長らく会っていなかった画家だった受の父親が海外で亡くなり、遺産を整理するためにフランスへ行く。空港で待っていたのは伯爵家の攻。受の父はその伯爵家に世話になっていた。先代の伯爵と父の関係を誤解した受は…
デビュー作。ハートマークが出ないのでvで代用。一応面白かったという微妙な感じ。悪くはない。ところどころに作家さんの頑張ってますが見え隠れしていているけどはまりきれなかった感じ。
受は24才。会社員。画家の父親とそっくりの顔。童顔。負けん気は強い。父親の居た城で父親の知人達に歓迎され戸惑う。自分が知らなかった父親の記憶を持つ攻に嫉妬する。平凡。
攻は26才。伯爵家を継ぎワイナリーとカフェなどを経営して働いている。伯爵家は12世紀ぐらいから続く貴族の家柄。もちろんハンサムで頭がいい。日本語は受パパに教わり堪能。
全体的には悪くはないのだが、微妙にひっかかる部分もあって安心して萌えに飛び込めない。攻が受を強○するところとか、実は受パパから話を聞いていて昔から好きでしたとか。受が好きだと自覚して告白する下りも話の通りが今ひとつ悪いというか。うまく言えない。書き慣れれば改善されるのだろうか。
お貴族様がどうもドメスティックでハイソな感じには見えない。嫌いでは無いけどね。ついでに日本語が堪能だからといってHシーンで「後ろがとろとろ」とか言われると萎える。
次は設定が好みなら買ってみる。うまく育って欲しい。期待している。外国人×日本人好きならそれなりに楽しめると思う。
因みに台詞の中でブルーブラッドと言う言葉が出てきていたが、個人的にはハプスブルク家の血筋か、或いは貴族の中でも更に特権階級の貴族を指すイメージがある。この伯爵家には両方とも当てはまらないようだが、一般的に貴族をさして使うものなんだろうか。まあ使われていそうか。
フランス人26才×日本人24才。海外物。

2004年01月10日(土)
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