眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬
日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。
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ボーイズ小説・キミとゼッタイ恋をする:鹿住槇/月と茉莉花:佐倉朱里/大いなる遺産:剛しいら
ボーイズ小説・キミとゼッタイ恋をする(パレット文庫)鹿住槇
喧嘩早い受は良家の子息だけが通う名門校に転入してきた。今度こそ大人しくしようと心に誓うが、転入生の面倒を見てくれるシステムで担当になった上級生に一目惚れされ告白される。その上級生は学園の人気者であっさりと注目の的になるが…
あ、粗筋に攻が出てきていない。その人気者の対抗馬が攻。いかにもこの作家さんらしい設定、展開、オチなのだがあまりこのパターンは好みではない。悪くはないので好みの問題。
受は可愛い顔をしているが喧嘩早く好戦的。母親の事を悪く言われるのが我慢できない。それで前の学校も辞めてきた。勉強はそこそこ。口は悪い。攻は受のお世話係の対抗馬として学園の人気を二分している。上級生とは趣味が同じで受の事も密かに気に入っている。喧嘩は強く頭も良いが一匹狼的な性格。
受が色々とがんばっているのは見えるのだが、攻の良さが今ひとつ伝わってこない。悪い人間ではないのだろうが、受を助ける以外にもっと「ほう」と思えるようなエピソードが欲しかった。予定調和すぎ。
なんちゃって名門学園物。上級生16,17才×下級生15才。ほのぼの。
ボーイズ小説・月と茉莉花(リンクスノベル)佐倉朱里
太子である攻は自国を裏切った国を滅ぼし、盲目のうち捨てられた公子・受を引き取る。美しく儚い受に次第に心惹かれ…
デビュー作。新人さんらしいが筆力はあると思う。中国風時代劇の良くできた話。面白かった。ファンタジー、SFをそれっぽく書ける作家さんは筆力があると思っているが、中華の設定が好きでそれが高じて書けたという匂いもするので(そう見えるというだけで、実際そうなのかどうかは知らない)今度は現代物も読んでみたい。案外重く辛気くさい(悪い意味ではない)話になりそうな気もするのだが。
受は亡国の廃嫡された長男。盲目で陰のように生きてきた。頭が良く楽器も上手に弾ける。失われた書を500ほど暗記していたので生き延びられた。攻は新興の国の王として力強く傲慢。優しいところもあるが空回りしているきらいもある。怒ると怖い。
話の造りは面白い。惹かれていく過程や誤解をする下りも「ほうほう」と思いながら読めた。次作も期待。
中華ファンタジー。勝ち組の王子22才×負け組の王子23才。シリアス。
ボーイズ小説・大いなる遺産(シャイノベル)剛しいら
受は祖父の遺産でアジアの小さな国を譲られる。戴冠式に向かうため民俗学を研究してる助教授の攻とともに飛行機で国に向かうが、途中隣国に立ち寄りその王宮に招かれて…
この作家さん、色んな話が書ける人だと思っているがこれは何に属するのか。ギャグ小説かな。面白かった。
受は御曹司。育ちが良さそうお坊ちゃんで天然。乗り物に弱く清潔な場所でないと生きていけない。きれいな顔をしている。攻は頭が良くしっかりして面倒見がいい。がさつでトカゲが好き。受の祖父とは仲が良かった。
隣国が女性の出生率が低く男の同性愛奨励な国になっている。その描写が突き抜けていてあほ(誉め言葉)で大笑いできたのだが、最後の国を脱出して(?)譲られた国に向かう下りは今ひとつだった。小奇麗にまとまりすぎ。尻窄みな感じで突き抜けたり無いというか。中盤のあほらしさが際だっていただけに残念。
ホモな孫のためにホモOKな国を作ってみましたーという受のジジイは、素晴らしいというか豪快な傑物だった。こういう他の追随を許さないような性格のキャラは好き。実際側に居ると面白いだろうな。巻き込まれると大変だけど。人を選ぶ内容だとは思う。
ギャグ。同級生カプ。大学から付き合って8年目。
2004年01月09日(金)
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