眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。


 ボーイズ小説・コレクション:鹿住槇/恋の獲物:暁由宇/甘い罠:暁由宇

ボーイズ小説・コレクション(ルビー文庫)鹿住槇

受は大学で写真をやっている先輩のモデルになり、その写真が評判になる。先輩は受に執着するようになりストーカー的になってきたそんな時、大学で有名人な攻が自分の部屋に匿ってくれる事になり、受はその部屋に転がり込む事になるが…
どこかで読んだ覚えがあると思ったら、数年前のビボーイで掲載されていた作品だった。
受は写真のモデルを頼まれるほどきれいな顔をしているが、性格はいたって普通の大学生。顔以外は平均的で平凡。攻は平凡な家庭だが、高校生の頃からゲームやプログラミングでお金を儲けて、大きなマンションを購入して趣味のアンティークガラスをコレクションしている。王子様のような容貌、人当たりがよく穏やか。当然頭も良い。
監禁物は大好きなのだが、なかなか好みの監禁物にあたった事がない。ボーイズジャンルが出来てから少なくない数読んだ中で、3作品ほどしかど真ん中ストレートな好みの話は無かったが、この話は4つ目になった。とても好みで面白かった。ごちそうさま。
外面が良くても鬼畜で壊れた攻が受を盲愛して閉じこめ、受は始め嫌がっているが段々ほだされるか、或いは追いつめられて何も考えられなくなり、逃げるチャンスがあるが最後には自分の意志で戻ってくる(ここポイントと心で矢印)監禁物が好み。最後まで攻に強要されるのではなく、受の意志で結果を決めるのが良い。それでこその両思い(?)
そういう点でこの話はとても好きな内容だった。受が自分が閉じこめられていることになかなか気づかないのも、少しひねりがある。作家さんの作風がぬるいので洒落にならない展開ではないし、軽い監禁物として楽しめるのではないか。こういうのが又読みたいのう。
監禁物。大学生。先輩×後輩。



ボーイズ小説・恋の獲物(ジーンノベル)暁由宇

「甘い罠」の続編。こちらは攻の過去から現在に至るまでを絡めながら書いている感じ。攻は高校で先輩に告白され付き合うようになりゲイであることを自覚する。親の関係で東京に戻ることになり専門学校に通いながら受を見そめる。で、画策して受と付き合うようになる過程を語ったり思い出したり。受が実家に帰って見合いを勧められる話も有り。
面白かったがやはり微妙に中途半端な感じ。どこがどうで中途半端なのか説明しにくいが。普通のカプの片側の恋人との過去話が続くと色々引っかかったりするのだが、この作品は普通に色んな事があって今の攻がいるんだね。と同情的に肩をぽんとたたきたい気分。19歳の青年らしく大人でない自分を憤っていたりあがいていたりする姿は何となく可愛い。
ボーイズの攻と言えば意味もなく格好つけているのも多いのだが、この話の攻は若いし、悩むし、拗ねたり涙ぐんだり焦ったり人間くさい。この作家さんのキャラの作り方はワンパターンではあるのだが、妙なところでこだわりを感じる。作家さんの生真面目さのようなものが滲んで見える雰囲気の話は好きだ。
19歳学生×30歳会計士。鬼畜。ソフトSM(縛り程度)。



ボーイズ小説・甘い罠(ジーンノベル)暁由宇

会計士である受は、行きつけの居酒屋で知り合った学生の攻と親しくなる。昔、親友に恋人を盗られて以来恋愛に積極的になれずに、仕事に没頭していたが、攻と話すうちに密かに欲望を覚えるようになるが、それが受け入れられずに…
既刊を探して買ってみた。まあ面白かった。かな。悪くはないが全体的に判然としなかったというか。
攻受の関係や、受の仕事や受の過去の恋愛や、攻の謎(?)やいくつかエピソードがあったのだが、どれも中途半端に書かれているような気がした。
続刊前提で書かれたようなので、両方読めばすっきりするのかもしれないが、1册ですっきりしたい。
受は真面目でインテリな性格。あまり冒険をしたがらない。攻は専門学校生の一見可愛い弟タイプだが、実はサド。受と付き合いたいと狙っている。受のMの素質を引き出していく。
箇条書きにすると従来のこの作家さんが書くカプのタイプなのだが、書き方によって印象が変わるのは面白い。
攻が受より若干背が低かったのは、ポイント高かった。最近がたいの良い受の話が読んでみたいのだが、なかなか無いのよね。
後書きからミステリータッチなものを目指したかったそうだが、じっくり読んでいなかったためかどこらへんがそうなのかよく分からなかった。いや多分攻の正体は何かということなのだろうが、特に何がどうということはなかったので、何が何だか。取り敢えず後半を読んでみよう。
18歳学生×29歳会計士。鬼畜。ソフトSM(縛り程度)。


2004年01月07日(水)
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