眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬
日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。
■
■
■
■
■
■
ボーイズ小説・囚われの花びら:高岡ミズミ/Bitter&sweet:暁由宇/スロウライフ:谷崎泉
ボーイズ小説・囚われの花びら(ラキアノベル)高岡ミズミ
財閥の跡取りの一人である受は18で家出して一人で暮らしていた。ある日怪しい男にトラフィックを頼まれ、荷物を運ぶが、運んだ先には義理の兄がおり家に連れ戻されてしまう。義理の兄は後妻の連れ子で肉体関係があったのだが…
それなりに面白かったのだが、結局受が何を嫌がっていたのかよく分からなかった。受は何かがイヤで(多分兄関係なのだが)家出してパチンコ屋で働いてはすっぱな性格になり、でも兄に連れ戻されてマンションの一室でHされてはもんもんと過ごし、父親の容態が悪くお家騒動に巻き込まれそうになっていたので回避して、攻が好きだと告げてH。で終わっている。
受の家出した理由は書いていたような気もするが、あんな理由で家出したとは到底思えない些細な理由。受が家出していた間の生活も別に関係してなかったし、何か大変な事が起こるわけでもなく全体的にぬるい。結局二人で何していたかというとHしていただけのような気がする。
攻が病的に受をネコ可愛がりしていたのはとても好みであったのだが。また機会があれば買うけど。受は財閥の跡取り弟。きつい性格だが素直。いい年をしてモラトリアムしすぎ。攻は会社の跡取りとして日々頑張っている。受だけしか見えていない。美形。
義兄弟もの。28才×21才。疑似近○そー姦。
ボーイズ小説・Bitter&sweet(アイノベル)暁由宇
老舗菓子屋の跡継ぎの受は、店頭実習でウエイターをしていた時にバーテンの攻と出会う。攻にひかれて1度だけ寝るが、次に会った時にもう会えないと言われ2年経つ。再び本社に戻ってきた受は攻と再会し…
読んだのは3冊目。作家でいうと通算11冊目らしい。面白かった。かな。跡継ぎの受が新しい定番商品を開発しようと悪戦苦闘するのが話の主軸で、受は辛党、攻は甘党で試作品や食べ歩きに誘うことでつれない攻と接触しようと頑張っている。
受は美人系の仕事に真面目な20代半ば。いつも自分が跡継ぎに相応しいのかと悩んでいる。攻は精悍で硬派な感じだが実は優しいというタイプ。なんつーのか好みなのだが、受のタイプは既読の3册を通じてテンプレでいけるぐらい似通っている。攻も多少の変化はあるが大体同じ。特にベッドと普段の変わり具合がそっくり。2册がダブルならたまたまだが、3册がダブルともしかして似たタイプのカプしか書けないのかと思ってしまう。
嫌いじゃないので構わないのだが。受の現実のステータスが攻より高いのも似ている。結局受が積極的に追い回さないとカプとして成立しない。受視点で受が色々述懐してくれるので、こっちには好感が持てるが、攻の仕事ぶりや性格などは結構見えてこない。受の格好良さは十分分かるのでもう少し攻の良さも客観的に見えるようにしてほしい。1冊目のスイートは攻もよかったが、2冊目とこれは見えにくかった。しかもこれがデフォっぽいような。
仕事は相変わらずちゃんとしているように見える。他の仕事部分をちゃんと書いている作家さんが、資料で探した専門知識を並べたり、記事で調べた問題点を練り込んでいるのに対し、知らない業種の読んだ資料から自分なりに解釈して、キャラに悩ませているように見える。一度飲み込もうとしているところは好感が持てる。あくまで「見える」なので実際はどうか知らないけど。
話の雰囲気はみな似ているので、1册よければ他の本も面白く読めるのではないか。といわけで引き続き既刊を漁ってみるつもり。
リーマン物。バーテン(20代後半から30代?)×菓子屋跡取り(20代半ばぐらい?)
ボーイズ小説・スロウライフ(クロスノベル)谷崎泉
13年付き合っているカプ。受は市役所の事務、攻は映画監督をしている。攻は元々エキセントリックな性格をしており、日々受やまわりに迷惑をかけている。ある時攻の映画がカンヌのパルムドールにノミネートされ、受と攻がいちゃついている姿をスクープされ週刊誌に載せられる。攻は気に病み別れようとするが…
設定が気になったので買ってみた。面白かったかな?
以下激しくネタばれ。
受と攻は中学時代に知り合い、高一で初Hしている。それから大学で攻の映画を認めらる人物が出てきて、それ以来攻は一緒に映画を撮っている。受は卒業後公務員に閑静な住宅地の古い家を改造し、受の弟と3人で暮らしている。受は真面目で面白みのない性格。見るテレビはNHKのみ。カンヌの意味も分からない。顔はモデルになれそうなほど奇麗な見てくれだが全体的に地味。攻はエキセントリックな性格で常人とは異なる行動様式&感情を持つ。顔はいい。背は高いが体格は良いわけではない。受のことしか見えていない。才能はあるが役立たず。
私がこの作家さんの話を読んだのは、「君好き」「目眩」とリーマン物1作なのだが、設定やメインルートの筋はまったく似ていないが、「君好き」と同じ匂いがした。真面目でパッとしなくて地味だが回り中から愛されている受。エキセントリックな攻。何故かよく分からないが(つか一応説明されているけど説得力がない)受にラブラブ。複数で同居して、何かっちゃーカプのまわりに人が集まり、暖かく見守っている(んでよく食べるシーンが出てくる)。
「君好き」だけの時なら、面白く読めたが、2度目になるとこのシチュが本当に好きなのね。と思ってしまう。私も嫌いじゃないのだが。それと無駄にモブを作りすぎ。それこそシリーズのように何巻か続くのならこの人数でも良いと思うが、いろんなタイプ・立場(学校の友達や攻の仕事関係など)の脇が登場しては、攻と受を暖かく見守って去っていくのを繰り返されると、お腹一杯な気分になる。
しかもこの攻、才能はあるのかもしれないが、役立たずで足を引っ張り、すぐ失踪してはまわりに心配をかけている。仕事に支障をきたすは、攻を探している人を疲れさせるは、非常にウザイというか良いところがない。情けない攻が好きなのでまだ読めるが、嫌いな人なら投げているかも。攻の良いところをもっと書いてくれないとただの迷惑な男で終わる。でもこの攻を暖かく周囲は見守ってしまう。不思議だ。いやそれなりに魅力があるのだろうが、その魅力を書いて貰えないとただの作家の独りよがりな文章にしかみえん。後、視点をページ単位で変えるのは止めた方が良いと思う。落ち着きがないし、一つの視点で書く力がないのかと思ってしまう。複数の視点が入れ替わるのは幾つか読んだが、こんなに沢山の視点があるのは珍しい。モブの脇キャラの2,3行しかない視点などいらんだろう。多すぎ。
最後は攻が受にバラの花束を持って「結婚しよう」とか言っており、こけた。
映画監督×公務員。20代半ば。一応社会人ものに入るのか。
2003年12月31日(水)
≪
≫
最新
目次
MAIL
HOME