初日/ご紹介 最新 目次 MAIL


ぱるたの仕事場日記
あなたは 人目のお客様です

pulta
MAIL

2018年09月12日(水)
退職を命じられる

昨日珍しく社長が出社してきて、会議室に籠もり、社員を次々と呼んで個人面談を始めた。普通なら、こういうときは秘書が取り次ぐのが普通だが、社長自ら社員に声をかけ、面談をしている。会議室に向かうときには、私の顔すら見ない。

こういうときは、私に対して後ろめたいことをするときだ。

午後になっても面談は続く。一週間ほど前、社長室で長い時間話をしたので、私はよばれないと思っていたら違った。最後に私が呼ばれた。社長曰く。
社員にも色々聞いてみた。結論としては、裁判を控えて大切なこの時期、会社や社長の情報が妻の側に漏れるのはまずい。しかし実際は漏れている。自分は秘書を疑いたくない。でも秘書が怪しいと言っている社員も多数いる。社長は秘書を疑いたくないのに、疑いたくなるようなこの状況では、もう一緒に仕事をするわけにはいかない。やめてもらうしかない。
と退職を命じられました。
明日から出社しなくていい、退職は会社都合にしてあげる、一ヶ月の予告手当はちゃんと出す、でも私物もあるだろうから都合のいいときに整理していい、会社の経費で荷物を送っていい、とかそんなことを言われました。

そして今日、朝10時頃から出社して荷物の整理。今まで大切に取っておいた作成資料の数々を廃棄し、パソコンを初期化し、ゴミを捨て、各方面にメールで退職の御挨拶もした。

*****

お取引先の皆様へ
いつも大変お世話になっております。H社のぱるたでございます。
突然ではございますが、このほど9月20日付けにてH社を退職することとなり本日が最終出社日となりました。
長年にわたり格別のご指導ご厚情を賜り、誠にありがたく厚く御礼申し上げます。
何かと至らぬ私でしたが、皆様方のおかげで22年間大過なく勤めさせていただき心から感謝いたしております。本当にありがとうございました。
なお、今後の連絡先につきましては、代表取締役××に直接お願い致します。お手数をおかけ致しますが、郵便物等の送り先につきましても同様にお願い致します。
本来ならば直接お目にかかり御礼申し上げるべきところですが、このような形での御挨拶となりました。
事情ご賢察の上、何卒お許し頂きますようお願い申し上げます。
最後になりましたが、御社のますますのご発展と皆様のご健康を心よりお祈り申し上げ退職の御挨拶とさせて頂きます。

*****

こんな感じで十数件の取引先やお世話になった先生方にメールしたところ、すぐにメールの返事をくださったり、電話してくださったりする方もあり、大変有り難いことだった。(実は取引先のメーカーは1社を除き、すべて妻とジュニア1の新会社に関わっている。むしろ応援をしてくれていると言っても過言ではない。知らぬは社長一人なりけり、なのだ。)


私の22年間は一体何だったんだろう。この仕事場日記の前半部分を読めばよく分かると思うが、随分楽しく仕事をさせてもらった時期もあったし、お給料だって一度も遅配すること無く頂いたので、本当は感謝すべきなんだけど。
でも、こんな形でやめさせられるなんて、やっぱりとても残念だ。

何より、私が仕えていた人が、あれほど異常性格者だったとは。長年不貞を働いていたことも反吐が出るほど不快だが、妻の人に対する仕打ちを見ていると、典型的な自己愛性人格障害者だということがわかる。そして、息をするように嘘をつく。
私が仕事で最も大切にしてきたのは信頼関係だったのに、こんな嘘つき相手に、どこに信頼関係があったというのだろう。


この日記を付け始めたときにはこんな結末になるとはつゆほども思わなかった。早く忘れて、次に進みたいけれど、体にまとわりついてくるようなこの厭な感じ、いつ消えてくれるのか。
幸い、定年年齢に達する前の会社都合による離職のため、失業給付はすぐに受けられる。しかも、給付期間は330日、約1年間だ。
大学卒業以来、産休育休以外ほとんど働き続けてきたわけだから、失業保険をもらって少しゆっくりしよう。そして、もう一度、将来のこと、仕事のこと、私自身の人生のことを考えよう。
人生、無駄なことは何もないのだから、と言い聞かせて。