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2006年02月28日(火) 上海(3)

日に日に起床時間が早くなってきて、今日は5時半起き。身支度と荷造りを済ませて6時過ぎに朝食。先客は日本人の老夫婦。最後の中華風朝食を心おきなく食べる。中華ちょっと食べたりない気分だなぁ。
朝から雨。到着したときも雨だったが、晴れ女か晴れ男か、観光している間は時折晴れ間もさすほど傘が不要だった。ありがたやありがたや。
7時に迎えのマイクロバスが来て、他のホテルを回って行く。外を見るとちょうど通勤時間なので、自転車ごとすっぽり覆うタイプのレインコートを着た色とりどりの自転車集団が走っている。傘を差して乗っている人は極々わずかしか見かけない。マイクロバスはあと一人を迎えるためにかなり長いこと走っていた。ずいぶん遠くまで走るなと思ったら、対岸の新興開発地の方のホテルの宿泊客を拾うのだった。例のテレビ塔を間近に見ることができてよかった。近代的なビルやモニュメントが並んでいる。ロケーションはお台場に似ているかもしれない。世界都市博覧会をやっていたら(=寂れていなかったら)こんな感じだったのだろうか。
空港に向かう高速道路の脇はリニアモーターカーの線路(というかルート)になっていて、ひゅんっと音がするのでそちらのほうを見るとあっという間に列車がとおりすぎていった。夫に「リニアモーターカーだよ」と言ったが、そのとき目を上げてももう間に合わない。夫の反応が鈍いので不審に思っていたが、あとから「リニア早かったねー」といったら「リニア通ったの?」と聞かれて驚いた。線路を指差しているだけだと思っていたらしい。
ガイドさんの案内でそれぞれチェックインを済ませ、出国審査で数十分待ち(出国で並ぶって最近珍しい)、出発ロビーに出る。到着したときは深夜だったのとがらんとしていたのとで、あまり意識しなかったが、上海の空港はすごく立派だ。中国の名産品のほかに数々のブランドショップが軒を連ねていて、何よりも明るい。たしか97年の12月に上海にトランジットで立ち寄ったときは古いほうの空港だったはずで、売店といってもただ商品を平積みにしただけのような、あの時の閑散としたうらぶれた雰囲気に比べると隔世の感がある。特にお土産を買うわけでも食事をするわけでもないので、ぶらぶらと空港内を歩く。時間帯のせいか、日本行きの便が数多く出ている。ちょっと確認しただけでも、大阪、福岡、岡山などがあった。機体は最近珍しい中央5列で、久しぶりにど真ん中に座った。
飛行機は順調に飛び、定刻どおりに着陸。とっとと帰って来た。この後ヨーロッパ便でオリンピック選手団が帰国して、成田空港は過去最大のお迎えフィーバーになることなど知る由もなかった。


2006年02月27日(月) 上海(2)

ツアーは朝が早い。普段なら8時ごろ朝食に行けばいいほうだが、今日も8時出発。6時半に起きて身支度をして、今日も中華風の朝食。レストランにはハムエッグやソーセージなどもあるのだが、私は片隅にある、お粥や寄せ豆腐にまっしぐら。そのほかに、蒸しパン、超ミニちまき、超ミニ小籠包、ミニ肉まんと小籠包のかけあわせのような生煎包(ションジェンポウ)などなど、前夜の食事で「それはとても上海風な朝食ですね♪」といわれた朝食。薄く切ったお豆腐(に、おしょうゆをかけるだけ)もおいしかった。なんだか冷奴の新たな世界を知ってしまったような気分。

今日は水の都、東洋のベニス蘇州に行く。上海市内から車で2時間ぐらい。まず各ホテルをピックアップしてから旅行会社のオフィスがあるオークラガーデンホテル(花園飯店)へ集まってそこから、出発だという。バスに乗ってなんだかすごく立派な洋館が現れたと思ったら、そこが花園飯店だった。租界時代のフランスクラブなのだという。立派すぎ(-"-)。昔の出発まで時間があるのでトイレを借りると、ウォッシュレットもあった。マイクロバスに定員ぎりぎり乗って一路蘇州へ。上海市街を抜けると郊外のニュータウンといった雰囲気。瀟洒なマンション群やさらに郊外へ向かうと建売りの戸建てがずらり。さらに先へ進むと農村地帯。クリークが広がり、重そうなもっこを担いで歩いている人や、何人もで根っこのついた大木を水辺から引き上げているのが車窓から見える。耕運機やショベルカーの類は見当たらない。そして農村地帯に突如として現れる工場、ゴールドカードを片手に微笑む美女の大看板。時間軸が大きくゆがんでいるような印象を受ける。高速を降りて街中に入るととたんに客引きなのか物売りなのか人々が車道をうろうろしている。それにしてもここの人たちはどうして好き勝手なところで車道をわたるのだろうか。そういえば高速道路で料金所を抜けたところで、反対車線を人が歩いていた。どうやら何台もの玉突き事故があったらしく、離れたところに停まっているパトカーに向かって歩いていく途中だった。余計事故が起こりそう。

バスはまず虎丘へ。ここは古墳のようなもので、上空から見ると山門が頭、階段が背骨、頂上の塔が尻尾というように、虎が寝そべっているように見えるらしい。そしてその頂上の塔が斜め傾いているので有名だそうだ。塔が立っている丘の下のほうに池があり、その脇に王義之の筆による碑が埋め込まれている。そしてその池の奥の方の壁のさらに奥にこの墓の主が眠っているのだが、ここを発掘してしまうとバランスが崩れて丘の上の塔が倒れるので今はあけられないらしい。ガイドさんによると20年後ぐらいに塔が自然に倒壊するのを待っているのだという。そんな危ない(-"-)。王義之の碑のほかにもさまざまな碑があるが、文化大革命の時代に壊されて復元された碑などもある。後でいった寒山寺の碑もそのひとつだ。この国は文化大革命によって大きく文化や歴史が分断されている。外灘などの租界時代の壮麗な建物が壊されなかったのは、奇跡というか上層部の大英断だったのだな。ふむ。

続いて寒山寺へ。ここは張継が科挙の試験に落ちたときに詠んだという、“月落烏啼霜満天”ではじまる「楓橋夜泊」の で有名なお寺である。大晦日の除夜の鐘でも有名で境内はごった返すという。地元の人たちが熱心にお参りしている他は、日本人の団体客ばかり。他に十数人のグループが2組ばかりいたが、われわれの若いガイドさんとは説明するポイントが少しずつ違うのが面白い。年配のガイドさんはおそらく書にも造詣が深く、お寺の裏話などもたくさん知っているのだろう。

いい塩梅に身体が冷えたところで、昼食そしてお買い物タイム。先客に4人ぐらいの中国人グループがいて、そこに十数人の日本人客が入ったのだが、声は圧倒的に中国人グループが大きい。こんなに静かに食事をするなんて、地元の人には奇異に映るだろう。ガイドさんはまかないに近いものをさっさと食べているが、そっちのほうがなんとなくおいしそう。後から入ってきた日本人の男女の学生らしいグループもおとなしく食事をしていた。彼らはホテルの朝食のときに見かけたのだが、グループでガイドをチャーターしているらしい。大人の姿がないので研修ではなく卒業旅行かサークル旅行なのだろう。最近は贅沢なことだ。

お買い物タイムはシルクセンター。シルク製品を山ほど売っているが、ガイドさんは興味なさそうにわきに立っている。退屈ならバスに戻ってもいいし、とにかく出発時間までにトイレを済ませておくようにといわれる。サラリーがいいからマージンをあてにしなくてもいいのだろうか、などと邪推してみる。それにしても、中国の人とこんなに長い時間いるのは初めてである。自分でガイドブック片手に一人合点して旅を進めるよりも、わからないことを即座に聞いたり、生活事情を直接聞いたりできるのでこの辺はガイド付きツアーの利点だと思う。

シルクセンターの次はクルーズ。外城河を小さな船でまわる。川幅がどんどん狭くなっていき、民家の軒をかするように船が進んでいく。何百年も前の歴史的な橋や建物がある一方で、あちこちにステテコとか真っ赤なぱんつとかの洗濯物が干してある。40分ほどでクルーズは終わり、最後の観光地、拙政園へ。バスは少し離れたところに停まり、あとは歩いていく。ここはかなりしつこい物売りの皆さんががんばっていた。門前町はまさに再開発中。これから大いに観光客が見込まれて観光バスもがんがん門前に停まるようになるのだろうか。

拙政園は昨日訪れた豫園とはまた違って水がテーマとなっている。園内のほとんどを池が占めていて、池を掘った残土で築山を作ったそうだ。園内には未婚の女性が刺繍を習いに通った建物や、親同士が決めたお見合い結婚の顔見世スポットとか、男女別に壁で仕切られた廊下(これは豫園にもあった。男性が日向で女性が日陰を歩く)とか、昔の風習を感じさせるものが多い。日が傾くにつれて急激に冷え込んでくる。私は完全防備で着膨れていたのだが、それでも寒い。グループの中にはぶるぶる震えている人もいる。夫は昔は冬場に靴下を履いて寝るような寒がりの人だったのに、いつの間にか体質改善してしまったのだろうか、シャツの上にフリース一枚で済ました顔で歩いている。ここも気候のいいときにのんびり訪れたい庭園だ。蘇州は他にも見所が多そうなのでまたいつか来て見たい。

夜は上海雑技を見るオプショナルツアーに申し込んでいたのだが(これは現地入りしてから急遽決めたのでクーポン券外)、月曜日で渋滞が心配されるので上海到着時間によってはキャンセルして返金するといわれていた。ところが寒さゆえに早めに間に観光が終わったのか、なぜかスイスイで車は走り、予定よりかなり早い時間に花園飯店に戻ってきた。上海雑技のツアーが出発するまで時間があったので周辺を散歩。ホテルの敷地内も大きな噴水とか散歩道とかがあるフランス式庭園になっていて往時をしのばせる。

迎えに来たガイドさんは最低限のルーティン日本語しか話さないようで、込み入った会話は無理な様子。送り迎えの人は観光ガイド見習いなのかもしれない。雑技は最前列中央で見ることができ圧巻だった。隣の席の若い女性二人組は声が大きく、演技を見ながらかなり率直に反応している。「ありえない〜」と笑ったり、「あぶないよ」といって手を差し伸べたり、家で友達や家族とくつろいでテレビを見て突っ込みを入れている感覚。はじめのうちはうるさいなと思っていたが、つられてこちらもかなり自由に「すごーい」とか「うはー」とか声に出して楽しかった。

雑技の後はそれぞれのホテルに送り届けてもらう。あちこちのホテルを巡るので夜のドライブ気分。われわれはガイドさんに交渉して、宿泊しているホテルではなくリッツカールトンに送ってもらう。このホテルの前に「小籠包がおいしいお店」があるというのだ。とりあえずリッツカールトンでトイレを借りて(トイレ係りの女性がいてびびる)、お目当ての店に。ここは地元の人で大賑わい。日本語のメニューもあって注文用紙に食べたいものに自分でチェックする。ここでコラーゲンたっぷりの鶏足をじゅるじゅると文字通り骨までしゃぶり、他にはブロッコリーの茎炒め、蟹粉入り小籠包、緑豆のお汁粉、にら餃子、海老シュウマイなど。どれも美味。

満腹になって、明日も早いので通り沿いにある別のホテルまで歩いて、そこからタクシーで帰ることにする。ぶらぶら歩いていたら、5歳ぐらいの女の子がプラコップをもって物乞いにやってきた。無視して歩いていくとさらにその弟らしきよちよち歩きの子が現れてプラコップを差し出す。いったい親は何をしているんだと思ってしばらく歩いてから振り返ると、子供の手を引いて大通りを渡っていくところだった。子供は計3人いた模様。ふーむ。


2006年02月26日(日) 上海(1)

昨晩成田を発って当日深夜着。というわけで朝からホテルで油条(ヨウティァォ)という揚げパンをわしわし食べながらお粥などをすすっている。そもそも上海に行くことになったのは、夫が「僕、リニアモーターカーに乗ってみたいんだよね〜」と言い出したことに端を発する。何年も前に何度かいただいた大手旅行会社の旅行券をかき集めて、三泊四日(中二日)のフリープランに申し込んだのだ。リニアモーターカーは昼間しか運行していないのだが、日程の都合で夜着朝発の組み合わせになってしまう。これじゃ意味ないのでは?と夫に聞くが、「ううん、別に僕リニアモーターカーに乗らなくてもいいから」という。未だ夫の思考回路がよくわからない。

クーポンが何年も塩漬けになっていたぐらい普段はこの旅行会社とご縁がない(正確に言うと修学旅行以来)。今回はクーポンを一気に使い切ってしまおうと、買い物ゲームのようにホテルとオプショナルツアーを組み合わせ、ホテルは一番低いグレードにして、二日ともオプショナルツアーを申し込む。一日目は上海市内観光。朝ホテルにバスが迎えが来て、いくつかのホテルを回って他の参加者をピックアップしていく。単価の高いお客様を車中でお待たせしないために、だんだんグレードの高いホテルに向かうらしい。おかげでこちらはいろいろと街中の風景を眺めることができて面白い。ぴかぴかの建物があるかと思えば、裏の路地には今にも崩れそうな低い民家が軒を連ねていて、食堂からホカホカとおいしそうな湯気が出ていたりする。通りすがりの公園でちらっと太極拳の集団を見かけた。日曜の朝だ。

全員揃ったところで、バスはまず外灘(わいたん)という地区に向かう。こちら側には租界時代のヨーロッパ風の重厚な建物が立ち並び、川(黄浦江)をはさんで対岸は新興開発地区で未来都市のような超高層ビルの数々が威容を誇っている。上海は地震がないというので、このような建築が可能なのだという。ここは夜景の人気スポットらしい。が、何しろ寒くて風も強い。ここで横断幕をもって集合写真を一枚とって、ほとんど散策せずにバスに戻る。

次は豫園。老街(らおじえ)というふるい町中を抜けて、おみやげ物やさんが立ち並ぶ界隈を通って公園に入る。ここは親孝行の公園なのだという。日曜日なので地元の人も多く、ごった返している。岩山あり池あり、巨岩の裏と表で表情が違っていたり、隙間を許さないようなぎゅっと凝縮された庭園である。寒いながらも紅白の梅が咲いていた。ガイドの説明で建物や奇岩のいわれなどがわかるのはありがたい。が、何しろ時間がないのでここはまたいつか気候のいい時期にのんびりきてみたい。ここでも横断幕をもって記念写真を撮り、またおみやげ物やさんを抜けて小籠包発祥の店というのがあって、大行列していた。ちょっと歩くと物売りが寄ってくる。ガイドさんにはしつこいので関わらないようにと厳しく言われるが、ネパールの物売りにくらべればあっさりしている。

昼食の前に、トイレ休憩を兼ねた中国茶デモ。グループに分かれてカウンターに座り、係りの女性が目の前でさまざまな種類の中国茶を説明しながら入れて試飲させてくれる。その後はお約束のショッピングタイム。かわいい女店員さんたちは当然日本語を話せて、ぴったりと張り付いてくる。前から中国茶用の急須(上からお湯をじゃぶじゃぶかけるタイプ)がほしかったので、かわいい店員さんに手ごろなのを聞いて買うことにする。割高なのかも知れないが、この旅行会社の御用達のところなら品質は確かだろう。

昼食は、「東北料理」の店。どうもちょっと田舎料理らしい。餃子、豆腐、野菜、チャーハン、などなど。あっさりしていておいしかった。われわれはほとんど平らげたが、口に合わないといって残している人も多かった。朝ごはん食べすぎ?他の人たちもみんな穏やかで和やかに食事をする。タバコを吸う人が多くてそれだけは参った。われわれのテーブルは、男女ペア3組、大学生の息子と両親、一人旅の女性、一人旅の男性。一人旅の男性は、いかにも旅なれた雰囲気。なぜこんないかにも日本的なツアーに参加しているのかと思っていたが、小さな旅行会社の人が研修代わりに参加しているそうだ。なるほど。ここで先ほどの集合写真の販売が行われる。2枚で美装ケースに入って1000円。三割ほどの人が購入。

きびきびと行動して次は上海博物館。ここでの所要時間は1時間半(!)で自由行動。このあたりでボツボツと隊列を離れる申し出をする人々が出てくる。上海博物館は、先日東京国立博物館で行われた「書の至宝」展を見てからかなり気になっていたので楽しみにしていたのだが、なんと「書」の部屋は閉室。考えてみたら「書の至宝」展はこの後中国本土に巡回するというし、所蔵作品の目玉は貸し出し中なのか。3月にも「中日書法珍品展」として上海博物館の所蔵品が東京に巡回するらしい。印章、青銅器、少数民族、家具の部屋などを見る。

その後、上海租界の跡地を利用した新天地というエリアへ。おしゃれな洋館と最新流行が組み合わさったホットなスポットらしい。確かに雑貨や洋服、バーなどおしゃれ。ここでの滞在時間は25分(短!)。さらに隊列を離れる人が出てきて、最後は出発時の半分に。25分という短さでは当然集合時間に遅れる人々がいて、寒さに凍えながら待つ。ここからさらにガイドつきのオプショナルツアーの夕食に出かける人もいる。お金出せばすべて至れりつくせり、こうして迷うことなく観光が楽しめるのだな。まあ迷うのが楽しいというのもあるが、つくづく楽チン。

6時前にホテルに戻り、バス車内で注文したお土産の甘栗を受け取り(なんて便利)、身支度を整えて30分後にロビーへ。上海在住の石橋さん(仮名)が迎えに来てくださって、夕食へ。あらかじめ「地元の人が行くようなお店」というリクエストで予約しておいていただいた人気のレストランへ。7時前についたはずなのに超満員。注文から料理の催促(『ちょっと、厨房行って見てきてよ。』などと言って下さっていたらしい)から何から全部お任せして、こちらはひたすらおいしくいただく。さいの目豆腐にピータンや薬味をかけてごま油とおしょうゆをかけたようなものが大変おいしかった(中華風冷奴?)。そのほかに、蟹肉の肉団子スープ、上海蟹肉入りのあんかけそば(蟹をほじらずにおいしく蟹肉が食べられる。まさにおいしいとこどり)、チャーハン、くりぬいたパパイヤの中に蓮の実が入ったデザートなど。観光とはまた違った視点の在住者のお話を興味深く伺ったり、ガイドさんにはいまひとつ通じなかった疑問点などを質問して、あっという間に時間は過ぎ、気がつけばわれわれともう一組後から来た日本人グループしか広い店内に残っていなかった。店を出て、石橋さん(仮名)がタクシーの運転手さんに交渉してくださり、われわれは夜景を楽しみに外灘へ。石橋さん(仮名)とは再会を約してここでお別れ。本当にありがとうございました。

外灘は寒さで空気が冴え渡って、租界側のライトアップされたクラシックな建物も未来漫画に出てきそうな対岸のビル群も、夢のような美しさ。石橋さん(仮名)には『カップルで行くと花売りがやってきますよ』といわれていたが、案の定わらわらと花売りがやってくる。そのほかにも物乞いや、光るおもちゃ売り、ピータン売りもいた。ロマンチックな夜景が売りのエリアで籾殻や粘土にまみれたピータンが売れるとは思えないのだが。帰りに和平飯店(Peace Hotel)のロビーに紛れ込み、歴史あるジャズバンドのライブを盗み聞きして、タクシーに乗って帰ってきた。タクシーが安いのでビックリ。初乗りが10元(1元≒15円)ぐらい。


2006年02月25日(土) Exhibitionと温泉卵

Exhibitionみたさに夜2時までがんばって起きていたが、はじめの1時間はハイライト、本番が始まったのは3時だった。5位ぐらいから始まって順に上位者の演技が始まるが、うとうとしながら見ていたので、前半が終わったところでダウン。あきらめて朝8時半からのNHKを見る。こっちは主に上位選手の分を流していたので、案外あわせて取りこぼしは少なかったかも。
荒川選手はぜんぜん準備する時間がなかったということで、音楽に乗って滑っただけだということだったが、自然な流れで伸びやかな演技でよかった。なんだか、おとといあたりからいっぺんに荒川選手のファンになってしまった。村主選手は赤いボール状の小道具も使って、念入りに構成されたらしい演技だった。メダルとる気まんまんだったんだろうなぁ。プルシェンコはうわさのSex Bombではなくいたってオーソドックスなものだったが、圧巻。王者の風格だった。

今朝の温泉卵:鍋に湯を沸かし、沸騰する前に火を止めて少し水を足して見た目70度ぐらいしてから。室温に戻した卵を入れて30分ほど放置。お湯の量はかぶるぐらい。ほぼ完璧だがもう少し黄身が固いほうが良かった。次は冷凍生卵を沸騰したお湯に入れるというのをやってみよう。

温泉卵の作り方
http://allabout.co.jp/gourmet/cookingabc/closeup/CU20020503a/index2.htm

Sex Bomb(画面右側のバナーから)
http://www.nbcolympics.com/figureskating/index.html


2006年02月24日(金) にわか評論家

朝おきて一番にテレビをつける。荒川さんがもみくちゃになっていた。メダルを取るとは思っていたが、SPの結果から順当に3位かと思っていたので、金メダルに興奮する。それからは各局チャンネルを変えて、演技の様子を見るが、すばらしいなぜか自然と涙が出てくる。静かな自信に満ち溢れた充実した演技だと思う。彼女自身が、自分の身体を完全にコントロールして充実した滑りを楽しんでいるのが伝わってくる。
「トゥーランドット」選曲もうまかったと思う。地元イタリアの作曲家だし、中国の氷の心を持ったお姫様の話だし、荒川さんのクールビューティー&アジアンビューティーにぴったりだ。クラシックに詳しくない観衆でも、パバロッティが開会式で感動的な独唱をしたのを覚えている人も多かっただろう。彼女のすっきりとした美貌とさわやかな衣装もよくあっていたし、すべてにおいてうまくまわっていた。
村主選手が"Passion"を表現するのに用いたラフマニノフのピアノ協奏曲は、有名だが選曲としては失敗だと思う。男子の高橋選手のときもそうだったが、いくら情熱的であってもあれだけ壮大な曲を4分〜4分半に縮めるのは無理がある。聞き覚えのあるメロディが安っぽくぶつぶつと切られて接ぎ合わされているのでは全体の流れも出にくいのではと思う。私はこの曲が無条件に好きなので、メロディに乗りかけたと思うと、ぷっつりモチーフが切り替わる繰り返しが気になってしまう。流れがが気になってしまう。荒川選手のようにモチーフをうまく取り出してきちんとアレンジした曲を使うか、はじめから演技時間にあった曲を選ぶべきではないか。
村主選手の衣装も小柄な彼女をもっと小さく見せる地味さで、可憐だけれどアピールに欠ける。切ない表情は日本人にはぐっと来るが、外国の審査員には受けないのだろう。個人的には彼女は演歌歌手に向いているとおもう。なぜか藤あや子を思い出す。ミスもほとんどなく(回転が少なかった?)、SPでのスピード不足も改善されて流れもあったのに、意外に得点が伸びなかったのは惜しまれる。
それにしても日本のチームは、衣装・音楽・振り付けを含めたプロジェクトで総合的にプロデュースするということがないのだろうか。アメリカやロシアあたりは絶対そうしているだろう。選手の素材だけに頼ったり、金に飽かしてスケートの門外漢の有名デザイナーに衣装を頼んだりしていないで、どう見せるかということをもっと研究すれば恒常的にメダルが取れるような時代が来ると思う。
にわかスケートファンとしては4年後が楽しみ。


2006年02月23日(木) 事故多発。

温泉卵。
先日は沸騰したお湯に入れて20分放置したら全熟になったので、今度は同量の水を足して(この時点で70度になるはず)、冷蔵庫から出して間もない卵を入れる。一瞬これじゃ温度が下がりすぎるかなと思ったのだが、ひとつ割ってみたら案の定ただのあたたまった生卵だった。お湯の量が少なかったのもいけなかったかも。これじゃ腰湯だ。仕方がないので容器に入れたままもう一度ゆでて、おいしい半熟卵として食す。目玉焼きなら目をつぶってでもちょうどいい半熟具合に作れるのになぁ。
家を出ると、近所で事故処理中。配達の軽ワゴンと乗用車2台の玉突き事故。渋滞でスピードが出ていなかったのか大惨事ではなかったが救急車が2台来ていた。所用を済ませて日中友好会館へ。蘭と書の展覧会に母が出品しているので、それを見に行く。本来かなを得意としている母が、ここ数年中国の書を勉強しているのだが、なかなかきれいな作品になっていて感心する。
しかし、ここでも路上で事故処理中。今度はタクシーに後ろからワゴン車が追突したらしい。年度末だから事故が増えるのか、それともオリンピックでみんな寝不足なのか。道を歩くときは気をつけようと思う。
夜は非常勤先Iの元受講生とTAと飲み会。こういうのは初めて。年齢層が上の学生ばかりだったので楽しかった。とてもたくさん飲む人たちでやや深酔い。電車で寝てしまって一駅先まで行ってしまったので、タクシーで1メータ乗る。まあ体力温存ということで。明日は元の職場の人たちと飲み会。いろいろと気をつけなくては。


2006年02月21日(火) 子宮がん検診

区の健康診断で子宮がん検診。乳がんとともに今月末までが検診期間となっている。乳がんはマンモグラフィーが導入されたので、検診が受けられる病院が極端に減ってしまい、どの病院も予約が取れなかった。
去年から制度が変わって40歳以上偶数年齢(2年おき)に検診ということになっているので、去年は受けられず、今回を逃すと2年後まで受けられずに3年空白期間が出てしまう。あわてて保健所に問い合わせるとまた来年度から制度が変わるらしい。奇数偶数かかわらず検診を受け始めた年から2年おきに検診ということになったので、新年度からまた新たに申し込めばいいらしい。よーし。今度は逃さないぞ。
子宮がん検診は近所の高齢の女医さんのいる閑散とした医院に行く。近所といいつつ行きに迷子になってしまう。帰りは少しあたりを偵察してから変える。家の前の道をずーっと東に向かって歩いていき、立体駐車場のある五さ路を右に曲がった最初の角にある<備忘録。
大げさな機械も使わないので玄関はいって出るまで20分程度で終了。採取した組織はそのまま保健所に行くので、どの病院で受けても同じことになるはず。一応きれいなので心配ないですといわれて一安心。

来年度はもっと早く検診をうける(というか予約を入れる)ことにしよう。


2006年02月20日(月) なんか新鮮だ。

朝温泉卵を作る。室温に戻した卵を沸騰したお湯の入った鍋に入れて火を止めて20分放置。割ってみるときれいな全熟卵になっていた(泣)鍋の保温性が高すぎるのか。やっぱり70度まで下げないとだめかな。

非常勤先Lに新年度の授業の打ち合わせに行き久しぶりに何人かに会う。別件で案内のあった法律関係の講演会を聞く。その道ではかなり有名な弁護士さんだというが、法律の実務の話をわかりやすく話していた。この人、頭いいんだろうなーと思いながら聞く。頭脳明晰というよりは脳みそがタフな感じ。質問にたった人も言葉の使い方がわれわれとは違う世界の人という印象を受ける。世の中というものはいろいろな役目を持った人がいて動いているのだなーと改めて思う。
ルモンド紙に載った日本のマンガに関する記事をプリントアウトして読んでいる。辞書をひきひきなら意味はわかる。なじみのあるテーマなので読むのは楽。
お弁当は豚肉とピーマンのクタクタ煮と卵焼きとひじき。なじみのないレシピなのと、冷えたのを食べるので、なんか新鮮だ。


2006年02月19日(日) 例によって

恒例のアマチュア演奏会。例によっていつもの方からチケットをいただき、いつものホールに行って、いつものように託児預かり受付のNEOさんの顔をみてから席につく。NEOさんのMixiの実況中継日記を見て、ロビーには「水のソナタ」というオブジェがあるのにはじめて知った。いつもは人でごった返しているので、さくさく行ってさくさく帰って来てしまうのだが、さすがNEOさんホール滞留時間が長いだけのことはある。
席についてざっと見渡すと後ろの席にトロンボーンの同期男子が娘さんと一緒に聞きに来ていた。もう12歳だって。彼が結婚したときは二次会に行ったので、余計に感慨深い。演奏のほうは相変わらずレベルが高い。壇上にもちらほらと知った顔がある。壇上の顔を一方的に見るだけでこの先会うことのない先輩とかいそうだな。1曲目ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲は端正な印象。2曲目R.シュトラウス:四つの最後の歌 (ソプラノ:大倉由紀枝)は、うわーむっずかしいーとか思っているうちに、染み入るような歌声に夢うつつになってしまう。プロコフィエフ:交響曲第5番はひょえ〜かっこいい。管楽器のうまいことうまいこと。打楽器もめちゃくちゃかっこいいぞ。この曲はピアノが入るのだがこれはこのオケの指導をしている本職の人で、ばりばりと迫力があった。3曲目が一番今回のゲンキな指揮者にあっている感じ。この指揮者はまだ私が高校生のときに民音のコンクールで入賞したのだが、そのときに音楽少女だった私はわざわざ五反田のホールに予選から本線まで通ってコンクールの様子を聞いたのだった。あれから20年以上経っちゃったよ。ふーむ。
夜は豆乳キムチ鍋。レシピを適当にwebで検索してさらにそれらを適当に参考にしたのだが、んー。夢見心地とまではいかなかった。一度ちゃんとお店にいって食べてみたいものだ。


2006年02月17日(金) 勉強の仕方を勉強する

フランス語教室の何人かで読解の勉強会をしているのに誘ってもらって、ここ何回か参加してみた。あらかじめ予習してくるテクストを決めておいて、週一回集まって、順番に読み上げて訳をつけていく。で、訳や文法についてあーだこーだと意見を出し合っていくのだが、各人こだわり(というか強く反応する部分)があって興味深い。
グループの中にもともと別の言語の教師をしていたという人がいて、その人の勉強の仕方は参考になる。私などはそれっぽく発音できたり、なんとなく意味が通じればそれで満足してしまうのだが、その人の場合は、きちんと構文的に攻めていく。辞書の調べ方もただ闇雲にやるのではなく、勘所を押さえて念入りに調べていく。て慣用句や品詞のかかり方を調べ、矛盾のないように知識を積み上げていく感じ。なるほど語学というのはこういう勉強の仕方をするのかと今さら感じ入っている。そのやり方だとおそらくきちんした読み書きができるようになるだろう。会話はたぶんに右脳的なところがあるので、これだけでできるかどうかわからない。


2006年02月16日(木) 世界の技をみせてくれよぅ。

夜出かける予定だったのだが、キャンセルになったのでオリンピックの男子のボードとモーグルの競技をかなり長い時間見た。面白かった。
最近、朝3時に起きてテレビを見てるので睡眠不足ですという人がまわりに多い。「どうしても生で見たいんですよね〜」というのだが、これは速報性やライブ感が重要なのではないのかもしれない。生放送じゃないと、各テレビ局がこぞってゴールデンタイムに特集番組を組んでいるにもかかわらず、それだと見たいものが見られないのだ。
Feliceさんも日記で書いていらしたけれど、日本人選手の(メダルとれなくて残念!という)情報ばかり入ってくる。日本人選手の失敗シーンを延々と見せられて、関係者のコメントを延々と聞かされて、その場にいるだけのタレントのはしゃぎぶりを見せられる。各報道機関はそれぞれ相当のスタッフを送り込んでいると思うのだが、どこも似たようなもの。報道規制がかかってるのか??
メダルをとった選手と日本人選手の競技だけでなく、できるだけ多種類の世界レベルの競技をあまねく見たい。

温泉卵続報
保温マグに冷蔵庫から出したばかりの卵を2個入れて、一晩置いてみた。カップ上部にあった卵は温泉卵になるけど、底のほうの卵はほぼ生。熱は上に行くってほんとなのね。やっぱり室温に戻してからのほうがいいんだろうな。ちっ(-"-)

私信:ぴよたさんへ。情報ありがとうございます。しかしお察しのとおりうちにはコーヒーメーカーはないんですの。ほほほ。



2006年02月14日(火) お弁当道具にはまる

先日、夫がamazonのサイトを見ながらDVD買っていい?といった。私がその場にいなかったら黙って買うくせに、なんでそんな半端なことを聞くかな。これ以上CD、DVDの類は増えてほしくないのだが(なにせ、棚の一隅をここ数年見たことがないレーザーディスクが占領していて、そのためにLDプレイヤーもあって、非常に場所ふさぎなのだ)、けん制のためにしぶしぶという風を装って了承する。買うなといってもあとで反対されたことをも忘れて買うに違いない。で、そのバータとしてクリステルの小さいお鍋かっていい?と聞くとあっさり「いいよ」との答え。どうせもらった商品券があるのでお財布は傷まないのであった。しかもこれは「お弁当用の小ぶりの鍋」として買うので、結局得するのは夫だよな(-"-)
というわけで今日はフランス語教室の帰りにデパートによって、14センチの小鍋ゲット。小鍋ちっさー、たかー。ついでにティファールの19センチのフライパンがセールになっていたので買い換え。テフロン加工のフライパン、油をしいてもちょっと貼りつくので新しいのがほしいと思ってすでに1年あまり。こちらはいいお買い物。…しかし今のところお弁当はインフラのほうが高くついている。小鍋の減価償却がされるのはいつだろう。

バレンタインなのでフランス語教室でもチョコの話題や現物が行き交ったり。夫にはロイスの板チョコをあげるつもりだったのだが、生協のカタログに載っていた牛柄のミルクチョコレートをほしそうにしていたので、それを買っておいた。夫は赤いバラの花束を買って帰宅。数日前からの根回しした私の努力が報われる瞬間。今年はカードを書く暇がなかったらしい。なんで事前に用意しとかないかな(-"-)年々バラの本数が減るような気がするのは気のせいかと聞いてみる。夫なりに予算が決まっていてその中で買えるだけの本数を買うらしいのだが、単価が上がっているということか。


2006年02月13日(月) 温泉卵

今日のお弁当は中華風ハンバーグ弁当。ハンバーグは強火で両面に焼き色をつけて、あとは熱湯を注いで蒸し煮にする。そうすると冷えても固くならないそう。なるほど。塩鮭もゆでてから焼き色をつけるといいらしい。
卵がたくさんあるので温泉卵に挑戦。70度のお湯で20分というのが定番だが、70度というのは意外と難しい。沸騰したお湯に同量の水を足すと70度になるらしいが、その温度を20分キープするのもなかなか。カップ麺のスチロール容器に入れるといいというのも読んだことがあるが、そのためだけにカップ麺の空き容器を取っておくのもばかばかしい。どうせさらに冷蔵庫から出してすぐの卵を入れると温度は下がってしまうだろうし、だからといってあらかじめ室温に戻しておくは面倒。クリステル鍋のレシピは、70度をキープするのは難しいので、お湯を沸かしたら火を止めてそこに卵をいれて20分放置しろと書いてある。これが一番現実的かなぁと思いつつ、もう少しお湯が少なくてできないものだろうかと考える。マグタイプのステンレス製保温ボトルに卵を入れてみる。コップ1杯分のお湯でちょうど2個分の卵がたっぷり浸かる。奥行きがあるので卵が割れないように入れるのがちょっと面倒(気を抜くと卵がするすると底に当たって割れる)。当然ふたができるので安心・安全。これで20分。ほほー。なかなか。

私信:ぴよたさんへ。HBちゃんと使ってますよ。今日は冷蔵庫に残っていた板チョコを入れてチョコチップパンにしました。


2006年02月12日(日) お弁当素材に目覚める

お弁当の性格なのか小林カツ代の好みなのか、レシピを見ると我が家に買い置きのない野菜が目立つ。たとえば緑黄色野菜。普段はトマト、ミニトマト、きゅうりは必ず買ってある。この時期だと白菜はある。夏ならナス。ところが、かぼちゃ、ピーマン、にんじん、いんげんなどがレシピに頻繁に出てくるのだが、これらがない。ふむー。私は緑黄野菜嫌いの園児だったのか。ごぼうは乾燥千切りごぼうを愛用しているので、形にこだわらなければいつでも使えるのだが、そうか、にんじんは買い置きがないのかー。てなわけで、おとなしくこのお弁当レシピにしたがっているとバランスよい野菜が取れるようになるのかも。

あまりに寒いのでスポーツクラブはサボり。


2006年02月11日(土) お弁当用品にはまる

小林カツ代のお弁当本を買って最初に作ったのはオムライス弁当。ケチャップライスをおわんに移しておいて、フライパンに広げた卵の上に戻し、形よくつくってお弁当箱に入れろと書いてあるのだが、私のお弁当箱は細い楕円、オムライスは丸。お弁当箱につめる段になってきつきつ。もたもたしているうちにご飯はこぼれるし、卵は狐色になってくるし、かなり大変。これならケチャップライスをつめて上から薄焼き卵を載せればよかった。付け合せにブロッコリーとプチトマトと漬物。確かにこのレシピ、さめてもおいしい。今回大成功。
お弁当にはまったので、お弁当用品がいろいろと目に付くようになった。よく見ると、便利なお弁当箱、キャラクター物のお弁当箱はもちろん、旗、カラフルな楊枝や調味料いれ、動物の顔やキャラクター物の顔を作るテンプレートなどなど、百花繚乱である。
小林カツ代先生(←すでに信奉者)は、見た目に手をかけることが愛情ではないと言い切っておられるので、細工物には反対。細工するとその分手でべたべたと触ることになって却って不潔だという説もあり、まったくそのとおりと思う。
まったくそのとおりといえば、直径10センチ前後の小さいフライパンとかおなべがあるとお弁当に便利ですよ、と書いてあったのですっかりその気で探してしまう。食費を安く上げるためにお弁当にし始めたのに、形からはいっていていいのか。
すぐにお弁当熱が冷めるかも知れないので、とりあえず百円ショップで探すかと思って百円ショップに足を運ぶ。久しぶりに百円ショップを覗いたが、時間があるから複数の店をじっくり見てしまう。調理用品の充実振りにびっくり。お玉とかフライ返しとかそのあたりがは想像がつくが、直径14センチぐらいのホーローなべとかそのふたとか、小ぶりの鉄製フライパンとか売ってるのである。当然100円。シート状のまな板があると便利だというので、小ぶりなのを探したがない。仕方がないから大きいシートを買うかと思ったら大小二枚で1セットだった。1枚50円か(-"-)


2006年02月09日(木) お弁当にはまる

夫は自分の学生の卒論だの修論だの就職だの入試だので忙殺されていて、お昼を食べに出る時間もなさそう。一方私は春休みで時間に余裕がある。そこで、お弁当を作ってみた。存外好評。自分の分も用意すれば一石二鳥。
片付けは下手なくせに収納は大好きで(わかるかな、この微妙なニュアンス)収納用品も大好き。お弁当も内部をちまちま仕切って入れると楽しい楽しい。デパートに行ったら4つのレンジ可能お弁当箱が入れ子で色はグラデーションのお弁当箱があったので、即買い。ますますお弁当作りに拍車がかかる。
数日作ったら息切れしてきたので、お弁当の作り方の載っている本を買うことにした。考えてみたら私の母は、遠足の前の日に現金を渡してこれで好きなパンでも買ってきなさいという人だったので、お弁当の記憶がほとんどない。さすがに幼稚園と小学校の低学年までの給食以外のときは手作りのお弁当だったはずだが、お弁当箱の記憶しかない。高校のときは、学校の近所のパンかおにぎりか学食。じゃあ基本のきから本で勉強するかと思っていくつか検索してみた。んまー出るわ出るわ。動物の顔やキャラクターものの細工をするお弁当から短時間で作れるのが売りの本まで。手の込んだものは作りたくないが、前の日の残り物ばかりというのもつまらない。いくつか候補を見て小林カツ代の「お弁当決まった!」という本にした。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/406208872X/249-7557136-8336329

前の残り物を使わない、作りおきしない、装飾に走らない、「さめてもおいしい」ではなく「さめてこそおいしい」お弁当を作るというコンセプト。前の日の残り物を使わないというのは、1日3食のうち2食同じじゃつまらないでしょ、ということらしい。なるほど。
さらに普通お弁当のレシピは1人前の分量で書いてあるが、これは2人前で書いてある。1つ作るのも2つ作るのも手間は同じなので、家族に1つ持たせたらもう1つは自分のお昼ご飯にしましょう、というもの。もちろん二人がそれぞれお弁当を持っていってもいいのだが、要は時間が経ったお弁当を作り手も食べてみましょうということらしい。なるほど。
そのほかにも、「冷えて固くならないように塩鮭はゆでる」とか「盛り付けに使う菜ばしは先端を水でぬらしながら使うとご飯などがくっつかない」とか作り方にさまざまな工夫がしてあって、目からうろこが落ちる思い。なるほど。
さすが支持率が高いだけのことはある。なるほど。


2006年02月06日(月) スローなライフにしてくれ。

採点表も出し終わったので、非常勤講師はまさにこの世の春。来年度の打ち合わせに行くとかそういう単発の用事はあるが(しかも交通費自腹)。なんならずっと引きこもっていてもいい。というわけで家の中をこまごまと片付けたりするならこの時期。片付けは嫌いだが収納計画を立てるのは好き、という矛盾した性質なので、4月までに完璧に片付けようといろいろするが大体が未遂に終わる。今年度は予備の部屋が物置部屋になる、という一線を越えてしまったので、清掃・片付けには興味がわかず、家では勉強したり仕事したりだらだらしている。だらだらすごしながら豆を煮たり、常備菜を作ったりしてるとすごく贅沢な気分。スローなライフを実感する。スローなライフの極めつけは近所で買い物。普段は生協の宅配でほとんど買い物に出ないのだが、うちの近所は一歩裏に入るとかなり歯抜けになったものの、昔風の商店街が残っている。お肉屋さんでベーコンを買い、荒物やさんで亀の子たわしを買った。お風呂のときこれで身体をこすって見ようと思う。帰りにおせんべやさんでこわれせんべい(久助)を買う。かなりスローな感じを満喫しつつ帰宅してポストを覗くとイギリスからクリスマスカードが届いていた。
いつも一番にクリスマスカードが届く人から、去年は届かずこちらからのカードにも返事がなかったが、その待っていたカードが届いた。高齢のご夫婦なので何かあってカードが遅れたのでは心配していたのだが、消印を見ると11月15日。例年通り早く出したらしい。一瞬郵便事故かと思ったがよく見ると「Air Mail」の表示がない。どうも船便で届いたらしい。以前NEOさんの日記で、お父上が海外から出した手紙が船便で届いたという話を読んだことがあるが、あの話は本当だったのだな。切手は明らかに航空便用の額を貼っていても表示がないと船便になるのか。日本から出すと船便と明記しないと勝手に航空便になるような気がする。

スローな一日の極めつけは船便。


2006年02月05日(日) いまさらながらWebって

Webは日常生活に溶け込んでいて、日に何度となくサーチエンジンを使っているが、いまさらながらWebってすごいと思う。
夕方のテレビニュースで、駐レバノンのデンマークやノルウェイの大使館が焼き討ちになっている画像を一瞬見た。夜になってGoogleニュースのお世話になると、イスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画がデンマークの新聞に掲載されたことに対する過激な抗議運動が起こっていることがわかった。

この抗議運動の余波は、イスラム諸国およびヨーロッパ各地に広がっていて、自国にもイスラム教徒が多いフランスでも、この抗議運動を批判する意味で、フランスのル・モンド紙がくだんの風刺漫画を掲載していると伝えられている。
http://www.asahi.com/international/update/0203/004.html

というわけで過去の記事からたどってその画像を探してみた。
"Caricatures : montrer ou pas ?"−漫画、表現か否か−
http://www.lemonde.fr/web/portfolio/0,12-0,31-737435,0.html

記事を拾い読みしているうちに、デンマークの日刊紙名がJyllands-Postenであることがわかったので、ついでにその新聞社のサイトを見てみる。説明とお詫びが掲載されていた。
http://www.jp.dk/meninger/ncartikel:aid=3527646

こんな調べものが一瞬でできてしまう。Webって本当にWorldWideで時空を超えている。


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