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2003年03月12日(水)
過食ならぬ過読の果て



すぐ書くつもりだったのに、もはや12日。


先日の日記で、『ゲェムどころじゃない』と書いた数行下で「X-2」かいな!
という鋭いツッコミを受けたので、ちょっと反省しました。
そげな訳で「X-2」待ち状態でぇす。(反省終了)

しかし発売日の13日って、FFはバージョンアップだし信長はβ2開始だし(やってないが)
PS2は1台しかないでしょうに。■もかなりテンパってますな。PC版やれってことか。
やっぱり最近のヴァナでの諸々の変化はマジで延命工作だったのかもしれんのぅ。


ところで、過食ならぬ過読の日々について語らねばなるまい。
深刻な事情からストレス多き生活になっているので、ネトゲもオフゲーもやっとらん。
そもそも家にいないから何もできん。「モバイルぅ?はぁ?」って感じだし。
なんだかんだと待たされる時間も多くて、ずっと手持ちブーな状態だったのですよ。
(あの、『手持ち無沙汰』ってことね。すまん・・)
GBASPを取り出すには、ちょっと不謹慎な場所かのぅってことで、無難に読書。
そんな中でオススメだったのは、コレだ!!



「土か煙か食い物/舞城王太郎」講談社ノベルス

第19回メフィスト賞受賞作ですよ。
デドコロからしてただものではないと推し量れましょう。
話もかなり凄まじい。
本やタウン等の紹介文に「圧倒的文圧」とあるのですが、まさしく「文圧」。
「筆力」よりも一段こちらに迫ってくる感じです。
相当ひどい話(出来事がね)なんだが一気に読まずにはいられなかった。
血と暴力。
そして、最後は爽やかなエンディング。
ノリとしてはバトロワでしょうが、圧倒的な語り口はこちらが上。
とにかく無茶苦茶な奈津川一族を軸にして話が進むのですが、主人公の天才外科医・四郎さんが
ステキであります。
奈津川家の兄弟が4人で一郎二郎三郎四郎ってところが、既にかなりイイ。

物語は彼らの母がとある連続傷害事件に巻き込まれて意識不明の状態になり、それを知らされた
四郎がアメリカから(!)帰国するところから始まります。

読んでいて気持ちいいリズム感ある文章。
味のある登場人物。

かなり暗い気持ちでいる時に読んでいたのですが、お陰で救われました。
特に終盤の四郎の応急手当のシーン以降は、現実でも似たような場面に直面していたせいか、
不覚にも泣きそうになったですよ。
(わしの方はこんなにスプラッタじゃないですよ。念のため)

こういうアクのある話には抵抗ある人もいるだろうけど、確実に魅了される人達もいるはず。
私はすっかり舞城ファンになったよ。

この奈津川一族の話にはまだ続きがあって、現在は「暗闇の中で子供」というのと外伝的なもので
「世界は密室でできている」が出版されてます。
「世界は・・・」は奈津川三郎が書いたものという設定なので主人公はちょっと違う人々ですが
かなり激しくYA文学してるので、おすすめです。死人多いけど。
「暗闇・・・」はその三郎さんが語り手で、かなり性格が四郎さんと違って後ろ向きヒッキーなので
読んでいてつらかった。相変わらず凄い話ですが。
ただ、流れとして今後も続く可能性があるので、読んでおくといいかもしれん。


その他の作品は実はまだ読んでいないのです。
私にとっての舞城王太郎は「煙か土か食い物」でもういいや!ってことなのかもね。

これを上回るものが出る時が来るのだろうか・・・。
とにかく久々に目からウロコな話でした。
もしかしかたら、かなりとっくに有名なのかもしれないけれど、遅まきながら感動した!


あとバカ買いしたのはコミックですな。

「鋼の錬金術師」は兄弟ものです。押さえておかねば。
かわいい絵柄なんですが、結構ちゃんと人が死んでしまう話。
4巻までしか出ていないのに、早速イイ感じの方がお亡くなりに・・・。
主人公兄弟はもちろん、脇役の焔の錬金術師・大佐様が好きです。これまたお約束。

「空談師」はアフタヌーン掲載のネトゲ漫画なのですが(ネトゲ世界でのお話という設定)、
この人はマイナーなエロ漫画書きだと思っていたので、大手雑誌に書いているとは知らんかった。
それに、エロなのか?みたいなものばかり書いていた人だったのになぁ。
この話にも兄弟が! そしてダメなお兄さんですよ!
ネトゲ世界なのになぜか吃音のお兄さんは弟としか会話しないそうです。
ボイスチャットなゲェムなんでしょうかね。とりあえずオイシイ設定なのでヨシ!(笑
しかもネトゲなんで美形ですよー。自分に賞金かけるほどのスゴ腕ですよー。
話がサッパリ見えてこないけどね!ネトゲっぽい雰囲気はあるんですが。

他にも「ヘルシング」やら「フルバ」やら続き物がゴッソリ。
いちいち書いたら大変なので、このへんで止めとこう。
(余談ですが、したらばのFF系板でMPKについてヘルシング調に語る人がいてなかなか
面白かった。「諸君、私はMPKが大好きだ!」とかなんとか)

あと、うっかり買ってしまった宮部みゆきの「ブレイブ・ストーリー」(このタイトルだけで
実は怒り心頭なんだが!)は上巻で力尽きそう・・・。
なんなのだ。この出来の悪いRPGもどきの話は。
ほんとタイトルだけで松野ファンを敵に回したと思いたまえ。
(ちなみに以前PSで出た松野作品「ファイナル・ファンタジー・タクティクス(FFT)」はサブタイトルが
「ゾディアック・ブレイブ・ストーリー」というのです。別にちょっとカブっただけじゃんていうのは甘い!
確実に狙ってます。そして、大ハズレ・・・)
やっぱり宮部みゆきはダメなの多いな・・・。わし的にね。
これでこのままゲェム化しましょうとかコナミあたりが言い出しそうでイヤンですわ。
そういや先行プレイ小説とかで幻水も書いてたな、宮部。
下巻は買っていないのだが、ブックオフ行き決定。

口直しにマキャモンの「ブルー・ワールド」を読んでおいた。
これは昔出た短編集なんだが、今は『ちょっといいハナシ』系作家になってしまったマキャモンが
まだホラーでブイブイ言わせていた時期に書かれたものが多くまとめられてます。
中でもポルノ女優と汚れなき神父さんの組み合わせが楽しい「ブルー・ワールド」は必読。
大好きな話。ホラーじゃないけどね。エンディングが非常に清々しい。


と、ここまで書いてきて非常に眠くなった。
春が近いからか、はたまた疲労が蓄積してるのか、いくら寝ても足りない感じなのですよ。
最近やっと見始めた「キングゲイナー」についてはまた後日!
お風呂入って寝まする。


あ、そうそう。
ストレス多いのは変わらないけど、状況はかなり良くなりつつあります。
今は普通に暮らせてますので知合いの方はご心配なく。
とりあえずわしは元気ですよ。まだヴァナには戻れないけどね・・・。