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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2006年07月12日(水) Life with 猫 犬を飼ったことはありません。実家の近くには放蕩者の大叔父が、三番目の奥さんと一緒に住んでいたのですが、そこで大きな犬を飼っていました。高校の頃までその散歩を頼まれて行きましたが、犬は人間を値踏みしますんで、犬を散歩させていると言うより、犬が勝手に散歩していて、紐を持った人間がその後ろをついて歩くという風情でした。
猫を飼ったことはあります。といっても、飼い主はばあちゃん(祖母)でしたが。
実家の敷地は広く、ネズミがいる小屋や、生ゴミが捨てられている場所もあり、野良猫が縄張りにするには悪くない環境でした。でも父が猫嫌いで、猫がいるのを見ると、徹底的に追い払っていましたんで、おそらくどの猫の縄張りにもなっていなかったのでしょう。
ある日、僕が玄関でぼうと景色を眺めていると(そう僕はぼうっとしている子供でした)、子猫と言っても良いぐらいの若猫が「にゃーん」と言って飛び込んできました。どうやら野良猫のようでした。かわいかったので牛乳をやり、ばあさんが残飯をあげました。猫は待遇が気に入ったらしく、今の座布団の上に居残るのを決めたようです。
夕方農作業から戻ってきた父は驚きました。実は父はこの猫が敷地内にいるのを見つけ、何度も追い払ったそうなのですが、そのたびに戻ってきてしまったのだそうです。そりゃそうです。敷地の外はほかの雄猫たちの縄張りで、若猫が安穏と過ごせる環境ではありません。猫としても仕方なく戻ってきていたわけでしょう。
攻防の末、やっと猫を追い払ったと思い、安心して農作業に取り組んだ父が、テレビで明日の天気予報を見ようと帰ってきたところ、居間の父用の座布団の上に宿敵が丸くなって寝ているのを見つけたわけです。
父はそうとう文句があったようですが、母親(ばあちゃん)の言葉には逆らえず、猫との同居が始まりました。
トイレのしつけはせず、野良猫時代のまま外へしにいっていました。人間は戸を開け、猫が帰ってくるのを待って閉める係です。そのうち自力で戸を開けていくようになりました。でも、閉められませんから、冬は気がつくと室温が氷点下なんてこともありました。
ご飯は「猫まんま」というやつです。
ひさしぶりに猫を買い出しました。
狭いアパートで室内猫。トイレは猫用で。食事はキャット・フード(かりかり)。
時代は変わりますね。
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