心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2003年10月28日(火) トレードオフ

日本人の顔は丸いですね。みんな「たまご」のような形状をしていて、やっぱり民族差ってものがあるんだなぁーと実感します。

午前中は精神科医受診。僕はパキシルからノリトレンへの移行をしていると思っていたのですが、一向にパキシルを切らないので、そこを聞いてみました。「副作用はあるだろうが、やっぱりパキシルは捨てがたい」と言い、両剤併用を続ける方針だそうでした。僕としてもパキシルを毎日2錠飲んでいた頃に比べれば、今は副作用も減っているので、どうしてもどうしても他のものへ転換したい、というほどでもありません。このまま続けることになりました。でも、パキシル+ノリトレン≒トレドミンという選択肢はないものかなぁ。
自律制御を失ってしまった僕の脳内物質バランスは、医者との緊密な連携プレーによって、かろうじて社会生活を維持できるレベルに保たれているのです。

市内で一番大きな本屋さんへ寄って、20日発売のマンガ雑誌をやっと入手しました。ついでに、朝刊の一面の下に広告の出ていた「こころの科学」の「拒食と過食」特集号を買いました。さらにTOEICの受験雑誌もあったので買ってしまいました。

断酒会の会報「かがり火」を読んで思ったのですが、「これからは多剤乱用者が増える」という予言は当たるでしょうね。アメリカではすでに都市部を中心に、若年層のアルコホーリクの中で、純粋にアルコールだけが問題の人の割合は低下しつつあるという報告があります。日本の社会現象もアメリカの後追いをしている部分があります。エクスタシー(バツ)の流行は田舎にも及んでいます。非合法ドラッグで行き詰まった人々は、合法なドラッグであるアルコールへの依存へと簡単に転換します。そうした若者達がたくさんAAにたどり着いたときに、「ここはAAなんだからなるべく薬物の話をしないでくれ」とは言えなくなるでしょう。

ファミレスの10%割引券が手元にあったので、家族全員で食事に行きました。子供はふたりともりんご病にかかっているのですが、ほっぺが真っ赤になっている頃には、もう伝染力はないのだとか。

スキャナーが新しくなったので、新聞記事を追加してみました。(たぶんそんな面倒なことは誰もしないだろうけど)拡大画像を以前の記事と比べていただくと判ると思うのですが、ずいぶんキレイにスキャンできるようになりました。画像処理技術の進歩でしょうね。カラーの画像でも、色バランスが向上しています。

記事の内容ですが、なまじアディクションに通じているぶんだけ、お酒をたくさん飲むからアルコール依存症だろうという思い込みが激しくなりがちなんですが、うつ病の症状のケースもあるのです。当然酒をやめても、問題はまったく解決しません。当然飲みつづければ、依存症を合併することになるのですが、アルコールのケアだけでなく、うつ病の適切なケアもしていく必要があります。せっかくお酒も止まって、生活も再建途上だったのに、自殺で亡くなってしまったAAの仲間がいました。僕はもっと力になれたはずでしたが・・・。

明日からまた仕事です。行きたくありません。
うつ病と腰痛は似ているところがあります。古い話なんで例えも古いのですが、「腰痛の人の治療は、腰に負担をかけないことが大原則だ。しかし、患者にも生活がある。薪を割らなくちゃ燃料がない人に、薪を割るなと言うのは意味がない」。
働かなくても収入があって家族全員が健やかに生きていけるなら、僕は仕事なんかすぐ止めちゃうでしょうね。でも、僕にはAAが必要で、ホームグループまでの道程も長いのです。結局、僕はうつ病とアルコール依存症のふたつの治療のトレードオフの中で生きているわけです。できるなら生涯働きたいと思う心もあるしね。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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