-A VAGRANT LIFE IN NEW YORK-
飯沼省



 Cafe May

以前、コーセイ達とライブをやった【Cafe May】という小さなBarがある。そこのオーナーのKさんからは、それ以来ちょくちょく電話をもらっていた。

「お店を買う気は無い?」と聞かれるのは、もう3度目。実はKさん、体の具合が悪く、年齢もいってる事もあり、店を誰かに譲りたがっていた。

「店を買うことは出来ないけど、時間がある時に手伝うくらいだったら平気だよ」。と、はぐらかしていたものの、どうやら本気で口説きにきたようだ。まぁ、電話だとアレだし、今晩の営業を手伝いがてら、直接出向くことにした。

夕方Cafe MayでKさんに会うと、酷くやつれた顔をしてたので「他の心配事でもあるの?」と聞くと、やっぱり経営難からくる疲労のようだった。それから色々な話をして、帳簿を見せてもらう。火の車までじゃないが、相当ヤバイ。

昔はコックが8人もいる、結構流行った店だったのが、6年前くらいの交通事故を機にガタッと経営が傾いたようだ。体が不自由なので、料理もままならず、現在はビールの売り上げ一本に頼っている。これでは利益を上げる術は無い。

ボランティアでここの音楽バンドのプロモートをしているChrisが来たので、彼からも話を聞くが、やはり行き詰っている様子。俺は金の面で援助や協力は出来ないが、労働力とアイデアだけなら少し手が貸せる。

深夜2時の閉店まで手伝って、それから朝の6時まで再び色んな話をする。軽はずみに無責任なことは言えないが、これも何かの縁なのだろう、微力ではあるが【Cafe May】の運営に携わることになった。

どうする?何ができる?俺。



2003年11月11日(火)
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