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■ 突き抜けるということ
前夜に思いっきり飲んだ後、ぐっすり眠れないのは拷問に近いな。デハラさんのホテルのチェックアウトに立ち会う為に、朝9時にホテルへ向かう。
ホテルへあと300mという所で、何やら怪しい人物がロビーへ入っていくのを見た。あのヘアスタイルは間違いない、ドライバーの某Tだと確信する。
今回、日本のアーティストから絶大な支持を受けていた某Tは、特にデハラさんの帰国に際して「空港へは俺が送りにいく!」と宣言しており、律儀にマックで朝食のブリトーまで持参して登場。「おい、朝食だ!食え!」と、デハラさんと俺に2つずつ。朝からブリトー2つも食うのは辛い。
空港に着いたら、後の便で出発するはずのサオリちゃんとバッタリ。とりあえずお茶したけど、デハラさんの出発時間が迫っており、感慨に浸る間もなくチェックイン。あぁ、結局ゆっくり話すことは出来なかったな。でも、これからも交流が続くとして、その最初の出会いとしては、最高だったかな。
審査員という立場で【Tokyo Doll】に参加して頂いたけど、他の参加者とも和気藹々と接してくれて、皆すごく喜んでたのが印象的。一方では、その道のプロとしてしっかりと作品の批評をしてくれた。観客からすれば、デハラさんの作品も【Tokyo Doll】の一部として認識しており、「日本のフィギアはやっぱり凄いねー!」という評価を得るのに一役買ってもらったとも思う。
参加アーティストに厳しいことを言えば、誰もデハラさんほど“突き抜けて”いなかったかな?プロとしてやっている人だから、手を抜いていいとは言わないが、こういう企画展に対して“適当な”作品を出してくるかと思ったら、美術館でウ○コを展示するなんて、やはり凄い。
確かに参加アーティストの皆のクオリティは高かったし、見栄えも良かった。それだけに、あのデハラさんの作品の下品さが際立って見えた。まぁ、コンペだから作品のベクトルが完成度やクオリティに向かうのは仕方ないが、アートってそれだけじゃない気もするんだよね。その良い例を今回デハラさんが提示してくれたと思う。
漠然とした言い方だけれども、上へ上へと皆のベクトルが向かう中、唯一デハラさんだけが真下の地面にドカンとベクトルを落とした感じ。実際に会場に来た人なら、きっと言ってる意味が分かると思う。
開催前に「おもちゃと呼ぶか、アートと呼ぶか?」みたいな煽りをしたんだけれども、上記のような事を思う時点でもう答えがハッキリ出てるよね。フィギアのみによる展覧会だけど、つまんない絵画ばっかりの展覧会よりよっぽど緊張感があったし、刺激的だった。これからのフィギア・アート界、楽しみです。
2003年10月13日(月)
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