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■ お客さんから学ぶこと
昨日、出来上がった雑誌広告用のポジフィルムを郵便局から発送した。これでまた一つ大きな山を越えたかな。少し気が楽になった。
と思ったのもつかの間、日本からメールがあり、先日カナダから電信で送ったはずの掲載料が銀行でスタックしてるという。カナダドルを銀行経由で一旦日本円に換金してから口座へ送ったのだが、その送り先口座が「貯蓄」だということで、本人確認が必要だという。
インターネット・バンキングって発達してるようで、実はまだまだアナログだ。自宅にいながら全ての手続きを出来るのがウリじゃないのか!?仕方ないので、日本の姉に代わりに行ってもらうことにした。
午後、スタジオにお客さん。【Cantine】で絵を見てくれて、アウトドアへも足を運んでくれたGoldsteir一家。「何枚か欲しい」と言ってたので、「引越しで新居へ移るの?」と聞いたら、「いや、14年も同じ家に住んでるけど、リフォームに金を掛けるより、新しい絵を掛けて気分をリフレッシュさせるほうがいい」という。
娘も一緒に来ていて、自分の部屋に飾る絵を自分で選び、その他に寝室と居間用に一枚ずつ、合計3枚を購入してくれた。ちなみに奥さんは移民専門の弁護士。なぜか「手続きしてあげるから、水曜日にオフィスにいらっしゃい!」と、移民申請のお世話になることに???
それにしても、リフォームじゃなく、絵を架け替えることで気分をリフレッシュさせるなんて、中々言えるセリフじゃないよ。そういう発想をもった人が海外には多い気がする。他にも、高級レストランへ食事に行くんじゃなくて、中級レストランでも服装をジャケットやドレスに替えて行くだけでも気分が違うとかね。これが心の豊かさの違いだろうか?
夜にはもう一人のお客さん。アウトドアで絵を見て、その場からすぐに【Cantine】へ直行して2枚予約してくれてたMarcoさんだ。「全ての絵を見たい」というので、もう展示する予定のない作品や、在庫まで引っ張り出して、アレコレ検討する。やや暫く考えたすえ、最初に気に入ってた2枚と、ドローイングを数枚選んでくれた。
年齢も若い彼は、決して「リッチじゃない」といって、本物の絵画を買うのも初めてだという。じゃあ、何で俺の絵だったの?と聞いたら「今までに見たことの無い絵のスタイルだったから」と言ってくれた。これは凄い褒め言葉。「初めて絵を買うなら、誰も持ってないスタイルの絵が欲しかった」ということだった。
これからコレクターにでもなる?と聞いたら、「他に代わるものの無い、価値のあるものになら金を遣っていきたいね」と答えられて、良い意味でショックだった。
俺は絵を描いて売る側の人間で、天狗になってしまって、お客さんよりも高い位置で話をしてしまおうとする事があるけど、実際は今日来てくれた2組のように、お客さんから学ぶことの方が多い。いいお客さんを持つと、画家は成長するというのは本当だと思う。
2003年06月27日(金)
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