WELLA
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2004年12月13日(月) はしごはずされた10年

非常勤先Lの近くに勤めている元上司とお昼を食べる。
私が新卒で入ったところは合併につぐ合併で当時の人たちはてんでばらばら。新しく会社を興した人もいれば、ほどほどの退職金をもらって優雅なリタイアメント生活に入った人もいれば、不遇な第二の人生を送っている人もある。今日会った人は比較的恵まれているほうだろうか。それほど年収ダウンもなく、お子さんたちはそろそろ学校を終える時期である。
昔の同僚の話や昔の生活の話をぽつぽつとする。あの頃は福利厚生も手厚く、社内預金の利率も高かったが、ほぼ10年前に私が会社をやめたころはそろそろ斜陽の兆しが見えてきた頃だった。それから数年の間に会社の厚生施設や社員寮はばたばたと閉鎖になり、従業員に家を持たせる(そして、家を買ったら転勤させて空いた家を借り上げ社宅として格安で運用する)ための貸付金も優遇措置がなくなった。昔は住宅購入資金を市場より安い金利で会社が貸付け、退職金で返済するようにローンを組んでいたのだ。4k万円ぐらい借りられたので、限度額ぎりぎりを安易に借りて、住宅資金に当てるだけでなく遊興費に使っている人もいたし、当時は会社から勤続5年や10年の節目に、余暇資金としてもいくらか借りられる制度があり、原則禁止されていたけれど会社で借りたお金を市場で運用したりする人もいた。退職金も多くを望めず金利も一般並みの条件になった今となっては、80歳になってもローンを払い終わらないというケースも続出である。
私がペーペーの新人だった頃はバブルがはじけていたので、それほど景気のいい話はなかったが、その前のバブルのまっただなかにいた人たちは一流企業にいれば一生安泰で、まさか後でこれほど経済状態が悪くなるとは思っていなかった。会社に踊らされ、高いところに上らされ、はしごをはずされたた感じである。それでもまだマシなほうなのかもしれない。


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