WELLA
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2004年04月04日(日) 奥多摩は多摩川の奥にある。

奥多摩へ行った。
東京都を地図で見ると、ゴマフアザラシのゴマちゃんの昼寝姿のような(どんな?)形をしているが、そのちょうど頭の部分あたりが奥多摩である。なんと東京都全体の1割強の面積を誇る。けっこう広い。http://www.town.okutama.tokyo.jp/map/index.html
不肖れいこな東京生まれの東京育ちでありながら、実はあまり多摩方面の地理がわかっておらず、この部分は八王子あたりでその先は山梨県の大月だとかなり長い間思い込んでいた。じゃあ奥多摩はどこにあるかというと、多分秩父あたりにあると思っていたのだろう。秩父は埼玉県である。それじゃ東京じゃないって。実際、八王子は神奈川県と山梨県との県境に接しているのでかなり南よりになる。ちょうどゴマちゃんの右肩口あたり(どこ?)である。奥多摩へは新宿からJRで約2時間。役場のページには1時間半と書いてあるが、よほど接続がよくなければ無理だろう。立川駅から青梅線に乗り換え青梅駅へ。青梅駅から先は単線になり、4両編成で終点奥多摩まで約1時間。多摩川の源流にそってどこが首都だよという山間の山村の風景が続く。ちなみに奥多摩湖までは奥多摩駅からさらにバスで1時間ほどの距離にある。

今日行ったのは、奥多摩駅周辺。あいにく朝から冷たい雨がそぼふり、奥多摩駅についたころには凍えてしまうが、車窓からは桜が満開、菜の花が盛り、渓谷から下を覗き込むと多摩川の澄んだ水が輝いている。これが二子玉川あたりまで下ると、ぶくぶくと泡が舞い立つような汚れた水になってしまうのだ。多摩川もびっくりするだろう。観光案内所で、日帰り温泉で食事もできる宿と公共の温泉を教えてもらう。観光案内所には尋ね人の張り紙もしてある。奥多摩周辺の登山にいったきり行方不明になっているとのことだ。都心から気軽に来られるが、遭難事故は後をたたないらしい。http://www.togakuren.com/link/okutamajiko.htm
まず旅館へ行って見ると、小さい旅館だが、食事と温泉の2時間のパックがすぐ用意できるという。早速靴を脱いで大広間にあがる。先客の荷物がいくつか置いてある。お茶は自分で入れる。まず温泉にはいって、その間に食事を用意してくれるという。食事は、岩魚の塩焼きと山菜のてんぷらが入った幕の内弁当か、小さな猪鍋という話なので一つずつ頼む。お風呂は川に面した別館に男女別にあり、いってみると私一人。風呂場は大きくないが、窓からの景色はなかなかのもの。対岸に正面に親指を立てたような急勾配の山がそびえ、前景の桜とのコントラストが美しい。窓際までよると、谷底にエメラルドグリーンの多摩川が流れている。
お風呂から上がって程なくして食事。素朴な味でどれもおいしかった。結局相客はもう一組だけ。食事が済んだらそのまま休憩していいようなのだが、きりあげてもう一つの公共温泉に行ってみる。こちらは町営らしいがドライブ帰りのグループなどが多く、子供は走り回るわ、女性連れは大声でまくし立てるわ、騒然とした雰囲気。川沿いの急斜面に無理やり作った建物なので広さがとれないのは仕方がないが、その分露天風呂は壮快なことこの上ない。休憩用の大広間も名前ほどには広くなく、しかも分煙されていないので落ち着かない。温泉にはいってさっぱりした後にタバコ臭くなるのはかなわない。

帰りは四季彩(しきさい)号という、一両ごとに春夏秋冬を描いた展望車両。すいていたので落ち着いて景色を見ようとしていると、発車まぎわに乗り込んできた紳士に話しかけられた。地元の世話役らしく、しきりと奥多摩の苦しい状況などを訴えかけてくる。適当に相槌を打つものの、聞いていて楽しい話ではないので、つれない返事をしているとお邪魔しましたといって次のターゲットを求めて移動していった。ご苦労なことである。
青梅から東京行きの快速に乗り換え、途中までぐっすり眠って帰った。


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