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自宅からとある本をネットで購入しようと思ったらAmazonでは品切れで、Kinokuniyaでは取り寄せになっていた。普段Kinokuniyaは使わないので、いったん会員登録などをしてから、ふと非常勤先LのOPACを調べたら在架であることがわかった。ついでに朝刊で紹介されていて購入しようと思っていた新刊も、すでに受け入れて整理済の状態になっていた。年度の切り替わりでいったん返却した本も借り直したいし、ちょうど今は書架に本が充実している時期でもあるので、善は急げである。めぼしい本をいくつかOPACで調べ、書名、整理番号などをコピー&ペーストして自分あてにメールして、急いで支度して出かけることにした。昨日とうってかわってぽかぽか陽気である。地下鉄の駅を降りた目の前にある公園で桜並木が満開になっていた。 1時間後に到着。オフィスによってメールをプリントアウトして、プリントアウトした紙を持って図書館へ。昔だったら、図書館に足を運び、分厚い書名目録を引いたり、立ったまま(わかりにくい)目録カードを繰ってそれをメモに書き写していたのに、今は適当な書名でもクリック一つであっという間にわかってしまう。購入希望も予約もネットでどこからでも手続きできてしまう。今更ながらこの便利さ、私が学生の頃とは雲泥の差である。 まずカウンターに行って、整理済の本が借りられるか問い合わせる。この図書館は前年度から派遣スタッフを本格的に導入して、日曜開館、夜間延長開館も可能になったのだが、日中も貸し出し業務などは、派遣スタッフが行っている。応対してくれたのは、一昔前のドラマに出てくる「人間関係が苦手で司書になった本の虫」みたいな人で、コンピュータの画面と首っ引きでマニュアルどおりに手続きしてくれた。派遣スタッフが入って開館時間は増えたし、利用者に対する言葉遣いなど表面上のサービスは改善されたが、質的な不安を感じる。この人も司書有資格者なのだろうか。もともと、この手の仕事は自前の学生アルバイトがやっていたので、仕事内容自体はコンビニやレンタルビデオ屋のバイトとあんまり変わらないのだ。本当に図書館の仕事が好きな有能な人が、しかし図書館の仕事につけないという現実を見聞きする一方で、派遣会社からこういう人が回されてきている現実がある。 なんだか報われないと思いながら、OPACからコピペしたリストを手に、書庫に降りてめぼしい本を片端から手に取って十数冊借りる。これで返却は3ヶ月後。なんてすばらしいんだろう。しかし私のほうこそ図書館をオンラインの貸し本屋としてしか利用していないのか。
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