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私が注目している言語現象に、百円ショップ課題というのがある(うそ)。百円ショップで買ったと言われると「じゃあ百円?」と聞き返してしまう、これが百円ショップ課題である。この言葉には「とてもそのようには見えない」という含意がある。ここ数年の百円ショップの躍進は目覚しいので、いい意味であることが多い。双方とも「だから百円ショップで買ったって言ってるじゃないか」と思っているだろうが、聞き返された側としても「うん、そう」ぐらいしか返す言葉がない。「ううん、105円(税込み)だよ」というささやかな切り返しぐらいはできるものの、まったく無駄な発話が2つ以上行われるわけである。 ところでこの間、語学学習用にウォ-クマンを買った。教材として買うならCD=ROMなどのさまざまなメディアがあるのだろうが、語学学校のLL教室で使うので、相変わらずカセットテープである。最近の若い人はテープレコーダすら持っていない人がいるらしいが、うちにあるレコーダだって、音楽鑑賞用ではなく必要に迫られて買った最低限スペックの安物である。が、そこが気に入っているので、ウォ−クマンもそのノリでシンプルで安いものがほしいと思った。実は何年か前にICレコーダつきで何度も繰り返して聞ける高級品を買ったのだが、はっきり言って機能を使いこなせないままどこかにまぎれてしまった。冗談で「百円ショップで売ってないかな」といったらイヤホンぐらいは百円ショップで売っているらしい。 以前ヨドバシカ×ラでマッサージチェアを買ったポイントがずいぶんたまっているので、夫がポイントを使ってゲットしてもいいといってくれた。さすがに百円ショップで探すことはやめて、ポイントカードを持ってヨドバシカ×ラにいくと、私たちの世代にとっては、ある意味青春時代の必需品であったウォ−クマンが売り場の片隅に並んでいる。MDプレイヤーの半分にも満たない売り場面積である。一抹の寂しさを感じながら、一番安いタイプのものを選ぶ。オートリバースなし、充電機能なし、筐体はプラスティックで軽い。理想どおりのプロパティで価格は1980円。型落ちで1880円というのもあったが、新しいほうがiMacを連想させる色と形のかわいいデザインだったので、それを買う。操作ボタンも大きくて使いやすそうである。家に帰って説明書をよく見るとS○NY(実はA|WA)@中国製だった。初めて買ったのは大学に受かったころでメタリックな感じのA|WA製で、スペック的にはほとんど変わらないだろうが、この10倍ぐらいの値段だった。 こんなに軽くてかわいくて使いやすそうなプレーヤが1980円だなんて、なんてうまい話があるものなのだろう。中国の皆さんありがとう。 びば、価格破壊。
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