無責任賛歌
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| 2003年01月18日(土) |
『青空侍』2冠目!/『イリヤッド 入谷堂見聞録』1巻(東周斎雅楽・魚戸おさむ)ほか |
ホントに治りやがらねえな、この風邪は。ヽ(`⌒´)ノ ウッキー 寝てても自分の咳で目が覚めちゃうし、咳のし過ぎで胃の内容物が戻ってくるし。もっとトシよりだったら、ノド詰まらせて死んでたかもしれん。冗談でなく、50歳まで生きられないかもなあ。 しげも鼻の穴にティッシュ突っ込んで、寝ちゃ起きの生活。まだ私の方が症状が軽いので、食事は私が作ってやる。夕べ買った鶏鍋に、ササミとネギとうどんを追加して、ダシを加えて二人分に水増し。カラダが温まると少しは気分がよくなる。
なにかDVDでもかけて見ようとするのだが、すぐ睡魔に襲われて寝てしまう。体力が持続しないなあ、トイレもひどく頻繁になってきてるし、こんなんで仕事に戻れるのだろうか。
アニメ『クレヨンしんちゃん』のオープニングが華原朋美に変わっている。 ってことは、映画版『嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード』のオープニングも華原朋美ってことか。ついでに本編のゲスト出演もしちゃうかな。
前作の『嵐を呼ぶアッパレ! 戦国大合戦』は、本日、めでたく第57回毎日映画コンクールアニメーション大賞を受賞した(大藤信郎賞は『千年女優』)。「第6回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞」に続いての快挙である。これでキネ旬だの日本アカデミー賞だのがいくら『クレしん』を無視しようと、見ている人はちゃんと見てるってことが証明されたんで、「『クレしん』のどこがいいの?」なんて言ってるアホには「見る目ねえなオマエ」と言ってやれるなあ。アホはたいてい自分の目で判断する力がないから、こういう「権威」にゃ弱いんだよね。 でも驚いたの、「アニメーション大賞」の審査委員長、三留まゆみさんになってたんだね。いや、同世代の人が審査委員なんてエラソウな立場になってるってのがちょっとピンと来なくて。
審査の過程は以下の通り。 エントリーされたのは全部で10作品。 1、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ! 戦国大合戦』 2、『千年女優』 3、『頭山』(落語のアレだ。これも見たかったんだよなあ) 4、『猫の恩返し』 5、『ぼのぼの クモモの木のこと』 6、『パルムの樹』 7、『TAMALA 2010』 8、『明日の風に向かって―ありのまま舎物語』 9、『WX3 機動警察パトレイバー』 10、『ミニパト』 10人の審査員が、まずアニメ大賞部門で3本連記の1次投票。 結果は、「千年」9、「クレヨン」8、「猫」6、「WX3」5、「頭山」2。 討議のあと、2次投票では討議で有力となった2本に票が集まり「クレヨン」6、「千年」4で決着。 続いて、大藤信郎賞の投票は「千年」7、「頭山」3で即決。 大藤賞の趣旨についての議論も出つつ「千年」で全員一致。
三留委員長の講評は以下の通り。
> 一昨年の『オトナ帝国の逆襲』でひとつの頂点を迎えた「しんちゃん」シリーズ。10作目は本格的時代劇である。 > しんちゃん一家を脇役に配し、姫君と家来の身分違いの恋を描く本作は設定・ストーリー・技術ともに今までの作品とは一線を画するが、そこにはあえて映画の王道ともいうべき表現を選んだスタッフの意気ごみが見える。これまでの「しんちゃん」への決別 と新たな挑戦。 > さて今回は何を見せてくれるのか? これだけはいえるだろう。日本のアニメは「しんちゃん」があるかぎり大丈夫。
次に、おかだえみこさんによる『千年女優』講評。
> 伝説の女優が回想する女の一生がそのまま昭和史、日本映画史に重なり、彼女への取材者の秘めた想(おも)いが物語の第二主題となって虚実を超え、からみ合いつつ時代を駆け下る。才気あふれる構想と演出。 > 老いたる美女が描けていないなど欠点はいくつも抱えながら、この永遠のすれ違い二重奏はおとなの観客を魅了する。 > 超能力者も悪との戦いもない、日本アニメ史、いや日本映画史に類例のないスタイルと勢いで作られた<映画の映画>を今年の日本映画の収穫として、拍手を送りたい。
未見の映画もあるので、順当な審査結果、と私が言いきることはできないが、必ずしもアニメファンの話題に上らなくても、「これはちゃんと評価しようよ」って審査員が考えている雰囲気がよく伝わってくる。でなきゃ、普通、『頭山』はエントリーされないよな。 セルアニメかCGアニメか、とか、商業映画か文化映画か、というカテゴリーに拘らず、「アニメの未来を見据えたもの」として評価されてるのが嬉しい。 『戦国』=『青空侍』は、アニメファンの間でも賛否両論が激しかったようだが、まず勘違いしちゃいけないことは、「アニメーション」って映像のジャンルを表す言葉じゃないってことである。 じゃあ何かって言うと、専門用語を使えば「メチエ」、簡単に言えば「技法」「手法」であって、表現のための一手段だってことなんだね。今回の『青空侍』ほかの作品は、みな、そのことをハッキリ示してくれているんである。まずは「映画ありき」、それから「実写」を選ぶか「アニメーション」を選ぶかって区別があるってことなんだね。『青空侍』が映画の王道を行ってるのは当たり前なんである。
『ギブリーズ episode2』が選考からハズレてるのはちょっと残念だが、まあ、実験アニメにすらなってない部分が多かったから、仕方ないやな。 宮崎駿と比較されてネット上では不当に評価の低い『猫の恩返し』や、実写的リアル描写とアニメーション描写の融合を図った『WX�掘戮砲睇爾�集まってるのが嬉しい。 概して、私が「面白い」と思ったものが、ちゃんと「ここでは」評価されてるんである。……なんだ、オレって結構、映画見る目あるのかも。とかなんとか自画自讃してみる。 でも実は、大藤賞の『千年女優』は私にはイマイチだったんだよなあ(^_^;)。 ってゆーか、おかださんも講評で語ってるが、「欠点」が見えすぎるのである。しかも「ここをこうすればよくなるのに」ってところがいっぱい。 もともと、現実の人間が虚構の世界に入りこみ何役も演じる、というのは、「映画の手法」ではなく「演劇の手法」である。基本的に「アニメでしかやれないこと」「アニメだからこそ効果があること」ではないのだ(もちろんそうでない描写もあるにはあるが)。 試みが面白いだけに、脚本、演出、演技、全てにおいて「もう一歩」感が強い。このうちどれか一つでも突出してれば、多少の欠点があっても「いいぞこれは!」って推すんだけどね。いやね、「女優の世界」を描いていながら全体の印象が地味なんだわ、これ。 そうだなあ、年取った千代子を一切画面に出さずに声だけで描く、とか、描くにしても見た目全然年を取っていないように見える、くらいのことをしてくれてたら、もっと面白くなったと思うんだけどねえ。 中途半端な力作になるより、思いきって冒険しようよ、アニメなんだからさ。
あ、それから実写の大賞の方は『たそがれ清兵衛』でした。 見に行けなかったから、これはDVD買うぞ。
マンガ、東周斎雅楽作・魚戸おさむ画『イリヤッド 入谷堂見聞録』1巻(小学館/ビッグコミックス・530円)。 こないだネットカフェで読んだんだけど、おもしろかったので購入。 トロイアの遺跡を発掘したシュリーマンは、その晩年、アトランティスの発見を夢見ていた……ってのはどこまでホントなのかね? もちろんこれはフィクションなんで、「アトランティスは実在していた」ってのが真相じゃなきゃ面白くない。さあ、大陸移動説をいかに否定するか、楽しみだな(無視しそうな気はするけど)。
古代ギリシャの哲人プラトンが『ティマイオス』『クリティアス』に書き残した幻の古代文明、アトランティス。シュリーマンの孫・パウルはその日記にアトランティスの秘密を書き残したと言う。 その日記を入手した大富豪ヴィルヘルム・エンドレは、世界の大富豪を集めて、アトランティス探索の極秘プロジェクトを始動させた。しかし、その矢先、彼は謎の組織に暗殺され、魔の手は彼の娘・ユリにまで伸びる。エンドレが最期に娘に言い残した言葉は「日本に行け」。 シュリーマンはかつて、来日していたことがあった。そしてそこでアトランティスの手がかりをある人物に伝えていた……。 ユリとともにアトランティスの謎に挑むのは、かつてある考古学スキャンダルでイギリスを追われた後、日本の団子坂で骨董屋を営んでいた男、入谷修造。 入谷の母親、金の亡者(^o^)淑子も巻き込んで、三人は謎を追ってクロアチアへと向かう。しかし、そこでユリは何者かに誘拐されてしまった……。
ストーリー展開は面白いんだけど、気になることが一つ。 原作の東周斎雅楽って、『MASTERキートン』の葛飾北星じゃないの? いや、根拠って言っても、名前が似てる作風が似てるってとこだけなんだけどね。かつてSASのマスターだったキートンが今やしがない保険屋の探偵、って設定とか、親がちょっと変人とか、考古学的な謎を追ってるとことか、主人公のネーミングセンスが駄洒落でダサイとか(^o^)。 と言っても、その葛飾北星自体が謎の人物なんで、正体が誰かって詮索、余り意味がないのかもしれないけど。 『キートン』の浦沢直樹さんに比べると、魚戸さんの作画はちょっと華がない。絵的に浦沢さんを「追っかけ」てる人だってことは、『家栽の人』でも感じていたけれど、もう一歩のところでオリジナルになりきれていない恨みがある。 主役の入谷はもっとダサくっていいし、ユリはもう少し魅力的に描けないものか。この二人のコントラストがハッキリしてこそキャラクターが生き生きとしてくると思う。
2002年01月18日(金) バンパイアの夜/『ビッグマックプリーズ!!』(小屋一平)/『光の島』1巻(尾瀬あきら)ほか 2001年01月18日(木) はな゛がつま゛ってくるしい/アニメ『ジャックと豆の木』ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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