びっと日記
びっと



 プレイ・バイ・メイルはライトノベルの夢を見るか?

 昨日に引き続き、小説の話。今日は新城氏とも深い関わりのある、
もう一人の富士見書房作家、賀東招二氏の作品について。

 先日の日記でも触れたけれど、賀東招二氏は富士見ファンタジア文庫の
「フルメタル・パニック!」シリーズの作者である。
「フルメタル・パニック!」はアニメ化の話もあるぐらいだから
(このアフガン騒動のおかげでで放映は無期延期になったが…)
それなりに有名な作品だとは思うのだが…賀東氏が蓬莱学園の小説を
手がけていたことは、あまり知られていないようである。
 もとい、知っている人は結構いるのだが、あまりクローズアップ
されないようなのだ。作者本人は小説の後書きで新城氏と対談したり
しているのだが…。

 富士見書房は、そんなに蓬莱学園を忘れたいのか。

 まぁ、それはよしとして(ちっともよくないが)
 賀東氏は蓬莱学園シリーズでは、長編を手がけていない。短編である。
イカれ…もといカリスマ政治家(?)、桐部征良が登場する話や、
黒人DJの相棒にして童話作家(?)、ハーヴェイが活躍する話
(もちろんみんな生徒だ)が、賀東氏が手がけた作品(のはずだ)。
 同じ登場人物でも新城氏と賀東氏ではかなり描写が違ったり、
今見ると昔とはまた違った見方ができると思う。
 ちなみに余談だが「フルメタルパニック!」に蓬莱学園のキャラクターが
ゲスト出演している話があるので、探してみると面白いかも。
(かなりあからさまなのでもう知ってる方も多いだろうが…)

 今日の科白。クルーゾー…キミの気持ち、よくわかるぞ…(泣)。
一応、出たばかりの作品なので、白にしておく事にする。

「大佐殿。どうか御一考ください。陸戦ユニットの戦力を維持する
ためにも、私の趣味は伏せておくべきなのです。決して自分の体面を
気にしているわけではありません。あくまで部隊のことを考え、
その士気と練度を保つため、私はこうしてお願いを…」
「そこまで心配なら、いっそ観るの、やめたらどうです……?」
 テッサがぼそりと言うと、クルーゾーは雷に打たれたように、全身を
くわっとこわばらせた。
 長い−とても長い逡巡のあと、彼は喉を絞るようにして、こう答えた。
「それは……。ご、ご命令ならば、従いますが」
 見るからに苦しげなその返事。まるで『罪もない市民を無差別に
射殺しろ』と命令されたような反応だった。

〜フルメタル・パニック!「どうにもならない五里霧中?」より〜


2001年10月16日(火)
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