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■ プレイ・バイ・メイルはライトノベルの夢を見るか?
昨日に引き続き、小説の話。今日は新城氏とも深い関わりのある、 もう一人の富士見書房作家、賀東招二氏の作品について。
先日の日記でも触れたけれど、賀東招二氏は富士見ファンタジア文庫の 「フルメタル・パニック!」シリーズの作者である。 「フルメタル・パニック!」はアニメ化の話もあるぐらいだから (このアフガン騒動のおかげでで放映は無期延期になったが…) それなりに有名な作品だとは思うのだが…賀東氏が蓬莱学園の小説を 手がけていたことは、あまり知られていないようである。 もとい、知っている人は結構いるのだが、あまりクローズアップ されないようなのだ。作者本人は小説の後書きで新城氏と対談したり しているのだが…。
富士見書房は、そんなに蓬莱学園を忘れたいのか。
まぁ、それはよしとして(ちっともよくないが)。 賀東氏は蓬莱学園シリーズでは、長編を手がけていない。短編である。 イカれ…もといカリスマ政治家(?)、桐部征良が登場する話や、 黒人DJの相棒にして童話作家(?)、ハーヴェイが活躍する話 (もちろんみんな生徒だ)が、賀東氏が手がけた作品(のはずだ)。 同じ登場人物でも新城氏と賀東氏ではかなり描写が違ったり、 今見ると昔とはまた違った見方ができると思う。 ちなみに余談だが「フルメタルパニック!」に蓬莱学園のキャラクターが ゲスト出演している話があるので、探してみると面白いかも。 (かなりあからさまなのでもう知ってる方も多いだろうが…)
今日の科白。クルーゾー…キミの気持ち、よくわかるぞ…(泣)。 一応、出たばかりの作品なので、白にしておく事にする。
「大佐殿。どうか御一考ください。陸戦ユニットの戦力を維持する ためにも、私の趣味は伏せておくべきなのです。決して自分の体面を 気にしているわけではありません。あくまで部隊のことを考え、 その士気と練度を保つため、私はこうしてお願いを…」 「そこまで心配なら、いっそ観るの、やめたらどうです……?」 テッサがぼそりと言うと、クルーゾーは雷に打たれたように、全身を くわっとこわばらせた。 長い−とても長い逡巡のあと、彼は喉を絞るようにして、こう答えた。 「それは……。ご、ご命令ならば、従いますが」 見るからに苦しげなその返事。まるで『罪もない市民を無差別に 射殺しろ』と命令されたような反応だった。
〜フルメタル・パニック!「どうにもならない五里霧中?」より〜
2001年10月16日(火)
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