ID:104863
G*R
by K・カヲル
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■絶対的な響きをもって鐘の音は時を告げた 10
 ギンは、自分の考えが利己的で、自己満足で、乱菊の想いも希望も何一つ顧みていないことを自覚していた。けれどそれがなんだと言うのか。ギンは必死に自分に言い聞かせる。これまでだって自分はそう、自分勝手だった。これからだって、そうするだけだ。
 向けられるであろう侮蔑の眼を覚悟した。
 自分を取り巻くだろう無色の世界を覚悟した。
 もう一度、大きく息を吐き、ギンは乱菊に向き直る。ギンの腹の奥底に潜んでいた何かがぞろりと蠢く。




目次

04月26日(水)
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