2004年08月09日(月)  巨星 小林正樹の世界『怪談』

三百人劇場にて、1965年のカンヌ審査員特別賞受賞作品『怪談』を観る。15日まで開催中の『巨星 小林正樹の世界』の上映作品。昨日飲んだCMプロデューサー・山下治城さんのほめっぷりがすごくて、その勢いに「観ねば!」となった。「読むステージパフォーマンス」プチクリ発行人の山下さん、舞台はもちろん映画にかける情熱も並々ならぬものがある。そんな山下さんが企画上映のたびに通う三百人劇場は、うちから歩いて10分の距離にある。

「とにかく映像がすごいんです」と山下さんが連呼してしまうのも納得。オープニングの「水に墨汁を垂らすハイスピード映像」からド肝を抜かれる。なんて美しい色。なんて怪しい雰囲気。クレジットの入れ方も洒落ていて、物語が始まる前に「この絵はただものではない!」と興奮する。小泉八雲の原作を水木洋子さん(去年亡くなられた美しい方)が脚色した『黒髪』『雪女』『耳無し芳一』『茶碗の中』のオムニバス。四十年も前の作品だというのに、古さどころか新しさを感じさせ、斬新だと感じる。大きな目を見開いた『雪女』の空。平家の霊たちがうごめく『耳無し芳一』の世界。見事に怪しい舞台を作り上げている美術セットのディテールとスケールは半端じゃない。三國連太郎、仲代達矢、岸恵子をはじめとする豪華キャストの強烈な存在感、心の透き間につけ込むような音の巧みな使い方、それらすべてをまとめ、総合芸術に仕上げた監督の設計力に舌を巻く。DVDの特典映像に入っている色彩設計図を見てみたい。

「小林正樹ってすごい監督がいる!」といろんな人に興奮を伝えると、「知らなかったの!」と逆に驚かれた。映画関係者にとっても映画ファンにとっても常識の人であり、日本映画が誇る才能なのだった。『風の絨毯』以来、映画の世界に首と足を突っ込んでいる益田祐美子さんによると、「イランでは黒澤明の次に人気がある日本人監督」とのこと。

2002年08月09日(金)  二代目デジカメ
1999年08月09日(月)  カンヌレポート最終ページ


2004年08月08日(日)  ミヤケマイ展『お茶の時間』

個展のたびにファンと発注が増えている友人ミヤケマイ、ついに渋谷bunkamuraギャラリーから声がかかった。今回のテーマは『お茶の時間』(7〜18日 10:00〜19:30)。帰国子女なのに、いや帰国子女だからこそ、着物にも茶道にも日本の古典にも明るい彼女は、和のテイストをモダンに表現する天才。前回に引き続き、浴衣の新作を披露するとともに、器にも挑戦。砂を吹き付けて彫るサンドブラスト(だっけ)という方法でガラスに模様を刻んでいる。絵も茶室に合いそうなモチーフが中心。和菓子で四季を綴った作品は、月ごとに吟味されたお菓子にまじって蟻がちゃっかりいる茶目っけが彼女らしい。早速買い手がついていた。「絵を飾れる壁ができたら買う」と言っているわたしは、今回も絵葉書と便箋で我慢。ファッションにも続々進出中で、ユナイテッド・アローズのグリーンレーベル(子供服)とのコラボTシャツは150cmサイズまであるそう。来夏用のティンカーベルとのコラボ水着は「今井が着るとやばいと思う」(ミヤケ談)。

いつもは会場であわただしく言葉を交わすだけなのだけど、今日は個展のあと、友人知人たちでミヤケマイと飲むことに。「ずっと家でこもってるから、人と飲むのひさしぶりやわー」と関西弁(関西人ではないけど好きらしい)モードの彼女は「ピカソはマティスに負けたくなくて、マティスに先回りしようしようと思ってどんどん作風変えてん。だからピカソを作ったのはマティスやと思う」といった美術談義をたっぷり聞かせてくれ、話は少女漫画論(くらもちふさこを絶賛)やコミケや画廊に及び、「魂を売らんと絵を売っていかんとあかん」と熱弁をふるう。

今井雅子作品の案内メールを流すと、いつもいちばん熱い激励の返事をくれるミヤケマイは、大胆なようで繊細で、器用なようで努力家で、五感も知識も記憶も手足もフル稼働させて作品を面白くするために心血を注ぐ職人。近いうちに日本を代表するイラストレーターになるはず、いや、もうなりつつあるので、要注目。

2002年08月08日(木)  War Game(ウォー・ゲーム)


2004年08月07日(土)  ご近所の会・一時帰国同窓会

■転勤でこの春ロンドンに引っ越したC君・ I 嬢夫妻が一時帰国したので、ご近所の会で集まる。お店は、C君が日本で三日と空けずに通っていた本郷のBECHA(べスナー)。ご近所の会は以前はメールでやりとりしていたのだけど、「日本とロンドンを近づけよう」と画像つき掲示板を借りて交流するようになり、時差も距離も感じさせないほど盛り上がっている。ロンドン在住の夫妻はもちろん、東京在住のメンバーとも数ヶ月ごぶさたしていたわたしにとっても、あまりブランクを感じずに済んだのは、ご近所掲示板のおかげ。掲示板で出た話題を、会って再確認。オフ会ってきっとこんな感じ!? 
BTT日英お酒■ロンドン土産のチーズを食べたり、今朝オーストラリア出張から戻ってきたK君のおみやげのワインを飲んだりしながら、話題は日本とロンドンを行ったり来たり。宴もたけなわとなったところで、取り出されたのは二本のウィスキーボトル。一本は日本で流通しているもの、もう一本はロンドンで買ってきたもの。グラスに注いでみると、色が違う。飲み比べてみると、味の違いも明らか。どちらも英国バージョンのほうが濃いのだが、好みは分かれた。「何が違うんだろう?」「何かが足されているのか?」「何かが足りないのか」と議論になる。■ダンナさんのC君の転勤が決まって、電撃入籍した二人は、11月に日本で披露宴の予定。今回の一時帰国で、ドレスから料理からお花からすべて決めてきたとか。かなりキツイ一週間だったそうだけど、ある意味効率的。あとはロンドンから遠隔準備するそう。新婚旅行は、披露宴ついでに日本国内をまわるのだとか。「このメンバーで行きたいなあ」と真顔で言うので、「さすがにそれは……」と一同。でも、入籍記念日にも下田へ旅行した仲なので、一泊ぐらいなら新婚旅行に便乗するのもありかもと話す。

2002年08月07日(水)  ティファニー


2004年08月06日(金)  シナリオ『父と暮らせば』

■シナリオを読んでいると、シンクロ二シティを感じることが多い。野沢尚さんの訃報を聞いたときは、読売テレビで放映されたドラマ『砦なき者』を読んでいた。原爆記念日の今朝、何気なく月刊シナリオのページを開くと、今夏公開の黒木和雄監督作品『父と暮らせば』(脚本:黒木和雄/池田眞也)があった。広島で被爆した父と娘の、原爆投下数年後の物語。原作は井上ひさしさんの戯曲で、今年は映画上映と舞台上演があり、新聞などでも度々取り上げられている作品。わたしは戯曲も舞台も未見なので、シナリオに最初に出会うことになった。映画脚本化にあたっては試行錯誤の後に原点の戯曲をなるべく生かす形に落ち着いたらしいが、映画にしてはシーン数がずいぶん少なく、登場人物も少なく(父と娘と後から広島入りした若い男性の学者。学者は映画化にあたって加わった)、その割りに台詞が長い。この台詞の力がとにかく強い。井上ひさしさんは何人もの原爆体験を読んで戯曲に凝縮されたそうだが、事実に裏打ちされた一言ひとことの重みや深みはただものではなく、突き刺さるように響いてくる。頭では書けない(思いつかない)台詞の連なり。最初は戯曲的過ぎる気もしたけれど、読んでいるうちに、この台詞がいちばん生きるよう計算された脚本なのだと思えてくる。7月31日より岩波ホール他で全国ロードショーのこと。■子どもの頃は毎年、親に連れられて原爆写真展を見に行った。千羽鶴の像のモデルになった佐々木禎子さんの物語など、原爆関係の本もよく読んだ。平和のありがたみを考える機会はずいぶん与えられたほうだと思う。そんなわたしでも、原爆記念日を経るごとに、記憶や危機感は薄れてしまってきている。原爆のことよりも考えなくてはいけないことが年々増えているせいもある。平和ボケのせいもあるかもしれない。だからこそ、8月6日と9日ぐらいは立ち止まって思いをめぐらせる時間を持つべきなのだ。偶然ページを開いた『父と暮らせば』はそんなメッセージだったのかもしれない。■原爆記念日になると、思い出す本がある。数年前、義父にすすめられた『絶後の記録』。原爆で失った妻への手紙という形で綴られた被爆体験の手記で、妻への思いにあふれた言葉があまりに優しく美しく恋文のようでもあり、原爆で引き裂かれた夫婦の悲恋が痛い。遺された夫である著者の小倉豊文氏は、被爆当時は広島市内の大学教師。原爆の正体を知らされないままに、悲しみに暮れる間もなく復興のために奔走し、その合間を縫って天国の妻にあてて地上の様子を書き綴っていた。1948年に出版され、海外でも版を重ね、1982年に中央公論社の文庫となり、今に読み継がれている。

2002年08月06日(火)  『絶後の記録〜広島原子爆弾の手記』


2004年07月30日(金)  虹色のピースバンド

■職場の広告代理店で英語を教えているDavidが手首に七色のゴムを何重にも巻いていた。"What's this?"と聞くと、"It's peacebands"と言い、"I'm anti-actioning to Bush's reaction"と付け足す。ブッシュ大統領の動きに反対する意思表示なのだそう。何本も巻いているのは、shareするためだそうで、わたしにも一本くれる。これから友人に会う、と言うと、もう一本くれた。色んな考え方があるのは楽しいことじゃないか。かたいこと言わないで柔軟に行こうよ。そんなメッセージが込められているのだろうか、七色のゴム。

2003年07月30日(水)  脚本家ってもうかりますか?
2002年07月30日(火)  ペットの死〜その悲しみを超えて
2001年07月30日(月)  2001年7月のおきらくレシピ


2004年07月29日(木)  クリエイティブ進化論 by MTV JAPAN

■六本木のラフォーレミュージアムにて、MTV JAPANが『クリエイティブ進化論』と銘打ったクリエイティブ・カンファレンスを開催。MTVというからには未公開の映像や目からウロコの新戦略を見聞きできるのでは、と期待を膨らませ、同僚たちと連れ立って出かける。会場のホールは広告関係、音楽・映像関係、(タイアップ候補の)得意先関係と思われる人で埋まっていた。15分の休憩とMEYOU(「ミユ」と読ぶらしい)のヒップホップLIVEをはさんだ二部構成。前半は、2003年度マーケッター・オブ・ザ・イヤーに選ばれたsenior vice presidentのトッド・カニンガム氏が「MTVのブランド戦略」についてプレゼン。あっと驚く話はあまり聞けなかったが、「今の若者は成功することが当たり前と思われているので、そこからのエスケープ願望がある」というインサイト(洞察)は興味深かった。後半は、「最強のブランドとは」についてクリエイティブ戦略中心のプレゼン。プロモーションビデオのヒストリカルや世界各国でのCMは期待に応えて楽しませてくれたものの、肝心のブランディングについては、膝を打つタイミングがなかった。正論過ぎてハジケ足りない感じ。3月にアドフェストで聞いたプレゼンの内容がかなりエキサイティングで刺激的だったので、今回はそれ以上のニュースを期待しすぎたのかもしれない。個人的にはMTVの影響をかなり受けて育ったし、「音楽の似合う部屋」ということでお宅訪問取材を受けた縁もあるので、MTV JAPANにももっと伸びて欲しいしいのだが、一緒に行った同僚いわく、「日本は民放(の音楽番組)があるから、他の国よりも根付かせるのは難しそう」。携帯での新展開も企画しているようなので、今後にご注目。会社に戻る時間の都合で、笹本裕CEOからの「日本戦略」プレゼンを聞き終えたところで、パネルディスカッションとパーティーを残して退出。タオル、カップ、MEYOUのCDなどの詰まったおみやげ袋の中に、「music and more」パッケージに入ったm&mを見つけて、ヤッター! パッケージ写真はm&mギャラリーに加え、中身は胃袋に入れてパワー補給。

2002年07月29日(月)  中央線が舞台の不思議な映画『レイズライン』


2004年07月28日(水)  日本料理 白金 箒庵(そうあん)

■白金のプラチナ通を歩くたびに、「こんなところに風流な趣の日本家屋が……」と気になっていた建物は、箒庵という名の日本料理屋だった。願いが聞き届けられたのか、今宵、このお店でご馳走になることに。店構えからも店員さんの物腰からも、しっとりした空気が漂う。食事は「お肉のコース」と「お寿司のコース」を半々頼んで、和気あいあいと分け合う。味付けは上品で、どれも「もう少し食べたい」量が供される。デザートの水まんじゅうまで、おいしゅうございました。お店を出てから、昼食にちょくちょく通っている乃木坂の和食屋『志門』の姉妹店だとわかって納得。ランチは5000円前後の様子。夜は自腹で行くにはかなり背伸びが必要なので、またご馳走の機会に恵まれますように。


2004年07月27日(火)  コメディエンヌ前原星良

■『パコダテ人』の名子役・前原星良(せら)ちゃんのママから「オーディションで青山に来てまーす」とメール。表参道で遅めのお昼を食べているところをキャッチして、ひさびさに前原母娘と再会。小学2年生になった星良ちゃん、印象は、はじめて会った幼稚園児の頃とそんなに変わってない。あいかわらずマイペースで甘えてきて、子猫がじゃれてくる感じに似ている。顔は犬(たぬき?)系だけど。所属事務所のピノキオプロモーションのブックでは3番手につけていて、オーディションにも引っ張りだこ。お座敷の数では負けないのだけど、「いつも最終のいいところまで行って落ちちゃうのよー」とママは悔しそう。でも星良ちゃん本人は「えへへ」とへらへらしていて、大物の予感。「写真撮ってあげるぅ」とママの携帯をこっちに向けてきたので、「かわいく撮ってね」と言うと、すかさず「かわいくなってね」とにこやかに返してきた星良ちゃん。バラエティも行けるんじゃないかなー。

2002年07月27日(土)  上野アトレ
2000年07月27日(木)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/29)


2004年07月26日(月)  ヱスビー食品「カレー五人衆、名人達のカレー」

去年の5月、突然レトルトカレーの面白さに目覚めた(>>>2003年5月25日 レトルトカレーの底なし沼)。紙の箱の中にレトルトパウチの袋、その中にカレーというルールの中でそれぞれが個性とワザを競わせていて、それを見比べ、食べ比べるのは、なかなか味わい深い。グラム数や原材料のスペックを読み比べるのも、けっこうはまる。以来、新種や珍種を見つけては、手にとって楽しんでいる。最初はいまいまさこカフェの中に「レトルトカレー食べ比べ」のページを作ろうかと考えたのだけど、サイトで検索すると、何百種類も制覇しているツワモノが続々出てきて、恐れ入って退散。スパイスの微妙で絶妙な掛け合わせから生まれるカレーは、極めたくなる要素を秘めているのかもしれない。

カレー界の「通」と一目置かれる東京カリー番長のみずのじんすけさんは、会社の後輩の友人で、以前から噂を聞いていた。そのみずのさんが開発に携わったという「カレー五人衆、名人達のカレー」が7月12日に発売され、早速いただく。箱の中には欧風カレーとインドカリーがひと袋ずつ。別々に食べてもいいし、混ぜてもいいとのことで、両側から攻めて行き、最後は渾然一体となったところを味わう。混ぜたときに味の底力を感じる一品。「パク森カレー」をはじめ、ヱスビー食品のカレーは裏切らない。冷蔵庫の掃除がてら山芋、みょうが、大葉、オクラをたっぷりかけたら、これがよく合った。ちょっと、じねんじょカレー風。

みずのさんは『俺カレー』『東京カリー番長の神様カレーguide150』『東京カリ〜番長のザ★カレー』という本も出されていて、いずれも『ブレーン・ストーミング・ティーン』より売れている。ちなみに『東京カリー番長』は「5年前に結成された4人組の出張料理ユニットでリーダー、炊飯主任、調理主任、DJ主任がいまして、水野は去年までリーダー。現在は料理研究家としての活動に重きを置いているので調理主任になりました」と、こないだの七夕の日にめでたく彼の妻となった会社の後輩ミユキちゃん。彼女は出張スイーツユニットをやっているので、辛いものと甘いものの最強カップル誕生!となった。

他に最近食べたのは、「ナイルさんの野菜カレー」と「華麗なる食卓 バターチキン味」。ナイル〜は銀座の老舗、ナイルレストランで食べた味を思い出したので、再現度は高いと思う。華麗なる〜は同名の漫画とのタイアップ商品で、「華麗」と「カレー」のダジャレが楽しい。フルーツカレーに近い印象。

2002年07月26日(金)  映画『月のひつじ』とアポロ11号やらせ事件
2000年07月26日(水)  10年後に掘り出したスケジュール帳より(2010/11/29)


2004年07月23日(金)  ザ・ハリウッド大作『スパイダーマン2』

■昔はハリウッドの大作しか観なかったのに、98年の函館の映画祭で、これまで見向きもしなかった低予算邦画の面白さに目覚めてからは、ミニシアター系ばかり観ている気がする。話題沸騰の『スパイダーマン2』も最近のストライクゾーンからは外れているのだけど、仕事で手がけたCMのシネアドが今日まで上映ということで、同僚T嬢とともに駆け込む。美大で映画を専攻したT嬢は大の映画好きで、「スクリーンで観るからには、観た!って満足させてくれなきゃイヤ」と言う。そんな彼女はもちろん『1』も観ていて、『2』はこの夏の本命なのだった。■製作費は220億円とかで、オープニングタイトルからして凝っている、金がかかっている。そして、スパイダーマン登場。ビルの谷間を蜘蛛ターザン状態でびゅんびゅん抜けていく映像の気持ちいいこと。画面がしなっている感じ。スパイダーマンの動きもすごいけど、ドクター・オクトパス(自分の手足+人工頭脳アーム4本=8本足)の迫力もすごい。さらにスパイダーマンとドク・オクがビルの壁で、走行中の電車の上で繰り広げる対決シーンになると、口が開きっぱなし。何がCGで何が特撮だかわからないけど、こんな映像を作ってしまうことにただただ驚く。それでいてスリルだけかというと、ストーリーもしっかり作りこまれている。『1』を観ていないわたしにも、キャラクターの設定や相関関係はすごくわかりやすかったし、それぞれの人物に共感できるように丁寧に描かれていた。ヒロインのメリー・ジェーンはもう少し華があるほうがいい気もしたけど、彼女とピーターの会話は書き留めたくなる台詞がいっぱいあった。いい台詞は日本語に訳しても、光っている。脚本家チームが練りに練った言葉なのだろう。ひさびさにハリウッド映画を観た!という気分を味わって大満足。でも、何百億もかけた作品と同じ1800円で張り合わなきゃいけないと考えると、映画製作に関わる一人としてはフクザツ。予算のスケール=感動のスケールとならないためには、アイデアで勝負するしかないわけで……。■劇場は『風の絨毯』も上映していたAMCイクスピアリ16。シネコンに入るのもひさしぶり。座席はゆったり、しかも空いていて観やすい。向かいにセガフレードがあるのも魅力。会社の近くにあったら通いたいほど。次は明日から燃焼系ロードショーの世界初!ムエタイ・アクション超大作『マッハ!!!!!!!!』(!8つが正式名称のよう)が気になる作品。

2003年07月23日(水)  チョコッと幸せ

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