rioshimanの日記
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月曜日に印刷屋さんに持ち込んだ案内状印刷物が届いた。 予定では明日だったが正月空けのためか一日早くの到着となった。 期待と不安両方だったが、やはりその二つがあった。 全体の色は大体正確に出ていたが、印刷の肌合いが校正で出したプリンタ出力より荒く、画面全体がやや汚れて見える。 これは印刷が4色インクの網点によりなされているから仕方のないことか。プリンタの出力は最近益々綺麗になっているから印刷は追いついていないかも知れない。 最近は6色インクによる印刷の方法も出てきたので、より良質の印刷をするにはそちらもそろそろ考えなくてはならないと言うことか。 最近は印刷の技術もコンピュータの進化と共に発達し、この数年程前の印刷物を見てもその美しさの違いに驚くことがある。 これからも努力して行かなくてはならない。
正月気分がまだまだ抜けなくゆっくりした時間を過ごしていたが、文化ホールから突然電話が掛かって来た。年末に納めたポスター、チラシに使用したマークにクレームが付いたというのである。 この印刷物は年末の「第九」演奏会にチラシを折り込みたいと、最後は追込み作業で間に合わせてほっとしていたところのものである。その印刷物の右下に、ある名の知れたマークが載っかっていた。これはこの印刷物校正の寸前、原稿にマークらしきものが付いているのに気が付き文化ホールに電話したところ、担当者は休暇中でその2,3日後に自分から取りに出向き、何やら小さな文字でいっぱい書かれた指示書を何気なく手渡された。
指示書には4色で刷る場合とか細かい指示がいろいろ書かれていて、片方にマークの清刷りがあった。私はその演奏会にはこのマークの指示をきちんと守るにはとても相応しくないよう仕事だと思われ、ホールから渡された原稿通りに清刷りを使って印刷所に出した。勿論ホールに校正を受けGOサインが出たものである。それが違っていたらしい。
指示書を読んでみてきちんとマークを刷るためにはこの2色刷りの印刷物に4色を使ってマークを印刷しなくてはならない、とんでもないことだと一瞬思ってしまった。しかし文章を詳しく読んでみると3色の場合、2色の場合も指示があって2色の場合偶然にも自分がそのポスターに使用しているのと極めて近い色だということが分かった。早速何とかなりそうだという事をホールに伝える。
マークの指示はポスターのデザインのバランス等にはまったく無縁のとんでもないものだったが、とにかく何度かの色校正を繰り返してスポンサーからようやくOKがもらえた。
しかしこの刷り直しの金額約10万円は誰の責任か。 そして次には印刷屋さんところでトラブルが起きることになるんだが。
あけましておめでとうございます。こんな挨拶にも目に胼胝が出来て、そろそろ仕事を始めなくてはと思う間もなく今日には急ぎの仕事があった。昨年から引き続いている展覧会の案内状だ。 カラーのことはとにかくやっかいだ。 案内状に印刷する絵なんだが、 第一に絵を撮影してカメラ屋さんで印画紙に焼き付ける。この段階でもう実物の絵と比べてみるとその絵に似た写真メーカーにより色付けされたプリント写真という代物が出来上がる。 それをスキャナして又メーカーの変換データとなってパソコンの中に取り入れる。 しかし自分は実際の絵を一度も見たことがないからどれが本当に正確な色かまったく判断出来ない。つくづくその不便さを感じる。 だから注文されるとき主となる画面の実際の色をキャンバスに塗って同封してくれるように頼んだ。 そして同封してくれたんだが(それは真っ赤なヴァーミリオンだった)が、その一色だけ近づけられても今度は青系の色彩がはっきりと掴めない。黄色系にしても。 だから実際に本当は3色系を揃えてもらわなくてはならないのだ。 一番いいのは実際の絵をその場で見て比較することだが現場とは距離があってそうも行かない。本人の都合もあるし。 本当に困難だ。しかしそうは言っても段々と方法を考え努力してゆかなくてはならない。 そうでないとお客さんに満足してもらえる仕事が、いやそれ以上に自分が満足できないのだ。 経験を積み、いろんな手段を考えることによってより満足の行く色を再現することが出来るようになるだろう。
今日は作成したデータを夕方6時、やっとのことで印刷所に届けることが出来た。 いつもは車で30分のところ、夕方の時間1時間かかってしまった。 だが製品が仕上がってこちらに届けられるまでは不安だ。出来上がりを見届けるまでは。
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