台所のすみっちょ...風子

 

 

ドトールもないくせにぃ〜!! - 2002年07月31日(水)

車を買おう!買っちまえ〜!ハイハイハイ!

と意気込んでから、月日は流れて一ヶ月。

我が家に車がちーっともやって来ない。

明るいマイカー計画を阻むのは何かっ!

それは駐車場問題である。

ここは、大好きなドトールもない使えない街だが、

まがりなりにも都心という位置づけらしく相場が

24000〜26000円と高い。

しつこいようだが 、ドトールも無いくせに!


そこそこ貧乏な我が家が車を持つためには、

月々の駐車場代がキーポイント。

住民基本台帳の事なんかより(?)問題だ。

あっは〜ん?私って意外としっかり者じゃない!

だから、車を買おうと言う話も、

旦那が安い所を見つけられるかどうかに

懸かっていたワケだ。

「ふふ・・一万5千円で駐車場を見つけられたら

買ってもいいさ。」と私が挑発すれば

「ほぉ〜、その言葉忘れんなよ!

俺にできないことはないぜ!」

なんてブウオォ〜と鼻息が荒い。


「どれどれ」と殿上人のごとく眺めることにする。

働かないくせに偉そうである。

ところが、日が経つに連れ、

どんどん彼のトーンは下がってゆく。

旦那のやり方はひとりぼっちでの人海戦術。

まず、チャリでぐるぐるとここら辺を走り、

めぼしい所を見つけては、

看板に書いてある連絡先に電話する。

家や会社からちょくちょく連絡してたらしいが、

やっぱり、どこも24000円はするらしい。

ある所などは、たまたまそこの大家らしき

おばさんがいたので、値段をさりげなく聞き、

そして「もうちょっと下がれば借りるんだけどなぁ〜」

なんて若い魅力で迫ったものの、力及ばずで

「あ〜、これ以上は無理!」と

あっさり言われてしまったらしい。

中年女の心を掴むのは難しい。

まずは、ホストクラブで修行だ!

そしたら車も貢いでくれるかも。ウッシッシ・・。

で、この前の日曜日、捜してたエリアを通った。

ここはね〜、25000円、ここは

24000円だったなどと、私に値段を説明する旦那。

そして、どんどん自転車で進み、

機械式の駐車場の前にくると

「ここなんか、27450円也〜!

ホラ、そこの神社が経営してんだって!」と

すぐ側にある立派な建物を指さす。

なにぃ〜!神社と言えば神様を祭ってる所ではないか。

昔っから、庶民が窮地にたった時に吐くセリフは

「神様仏様〜!」と相場が決まってる。

どうしてそんなに高いのか?

おまけに、そのジャパネットたかたのような

お尻の端数はなんなんだ。

私なんてまさに庶民の中の庶民、

すがらせるには適任者!

なので、安くして。


まあ、ここは都心。神様も税金対策が大変かもね。

あ〜あ、まったくここら辺は住み難い。

しつこいようだが、ドトールもないし。

            おしまい。


...

由美かおる先生 ブルンブル〜ン!! - 2002年07月30日(火)

先週のこと。

土曜日までに片付けなきゃいけないこと

があったので、水、木、金と家に居た。

特に木、金は缶詰状態。

家からはほとんど出ていない。

すっかり、社会から隔絶されてしまいました。

まるで、仙人のよう。

仙人は痩せている。でも私は太り気味。

この体にさらなる運動不足が重なると、

タダでさえ”ウナギ下がり”の、

女としての資産価値がいっそう下がる。

そんなワケで「体だけは動かさねば・・」と思い、

由美かおる先生のブルンブルン体操を

してみた。


由美かおると黒木瞳。

私はこの芸能人の2人が不思議でたまらない。

「いったい何者だい?」とテレビの前で首を傾げることも度々。

彼女らは歳を取らない。いくら季節がめぐりゆこうとも、

外見は若いままだ。体型も変わらない。

これは、おかしい・・。

妖怪か魔女かどちらかに違いない。

例えば黒木瞳。

テレビの缶コーヒーかなんかのCMで

「思い上がったヤァ〜ツらぁ〜」などと、

ピアノをポーンポーンとやりながら、

あんなに甘く歌われては、どっぷり癒されてしまい

バアサンでなくとも縁側でうたた寝してしまう。

あの歳であの可愛さ。どーいうことだ!

それは、由美かおるも同様で、あの体型、容姿は、

50すぎの中年とは思えない。

「ちょっと、そこのおばさん!」等とうっかり声

を掛けようもんなら、周りのオジサン連中に

刺されるやもしれぬ。

とにかく、恐るべし由美かおると黒木瞳!

なので、妖怪にはなりたくないが、せめてこれ以上

悲惨な姿を進行させまいと、由美かおるが

その美しさを維持するのに欠かせないという

「由美かおる流美容体操」を実践する事にしてみた。

(この体操は2年ぐらい前に旦那が自分で実践しようと

仕入れてきた情報である。)

で、どうするかというと、まず手を肩幅より少しだけ

大きく開いて立つ。

その腕の開き具合はまるでTIMの「命」である。

あとは腰をひねりながらブルンブルンと

左右に揺らすのみ。

それを3分間やる。

そう、たったそれだけ。

簡単なのだがこれが結構キツイ。

何がキツイって、ブルンブルンまわす時につい顔まで

左右に振るので、終わった後に頭が少しクラクラする。

ちなみに私は、運動会の入場行進で、

手と足が一緒に出てしまうような女だ。

勢いよくブルンブルン、ウォ〜!!と

さんざんやっておきながら、動きを止めた途端に

へなへなと倒れ込む姿は、マヌケとしか言いようがない。

ブルンブル〜ン・・ヘナヘナ〜

ブルンブル〜ン・・ヘナヘナ〜

ブルンブル〜ン・・ヘナヘナ〜

こんなことをしながら、日々、私の日常はすぎていく・・。

おしまい。


...

三十路女の”おもてなし道”! - 2002年07月29日(月)

18の時から親元を離れて、いい加減な

暮らしをしていた私は、この歳になっても、

”ちゃんとした事”がとっても苦手である。

一番マズイと自覚しているのは、なんと言っても

「おもてなしの心得」。

その原因は大学時代の男友達とのつき合い方にあると見た!

ヤツらは良く夕方になると、よくご飯を食べにやって来た。

大してマジメに大学に行ってなかった私だが、

卒業できなくて、田舎の両親に「なんで、あんたは

いつもそんなにいい加減なの〜」とさめざめ泣かれても

困るので、代返なんかしてもらいつつ、

約(笑)必要最低限は通ってた。

でも、たまに出校すると、たまのことだからスッゴク疲れる。

「やぁ〜、一仕事したねぇ〜」ってな感じだ。

そんな時に限って、アパートに戻ってみると、外階段の所で

2〜3人の食い盛りの男友人達が

「お〜い、おせーぞ!プン!」等と

約束もなんにもしてないのに、座ってたりする。

で、私を叱ったりする。

近所から男出入りの激しいふしだら女

と思われては困るので、サッサと部屋に通したりして、

何故か私もイソイソと食材をスーパーに買いに行き、

彼らの夕飯込みの自分のご飯を作るのだ。

マザーテレサみたいだ。

その間彼らは、鴨居に掛けられた物干しに吊しっぱなしの

私のブラジャーやパンティー、学校の課題の為、壁に貼った

私のヌードショットをバックに思い思いにテレビを見、

雑誌をめくり、話をしたりと過ごすのである。

もちろんお出ししなければならない飲み物等、

めいめいが勝手に冷蔵庫を開けて飲む。

ご飯を作るだけでも手いっぱいの私。

そんな所まで面倒見てられるかぁ〜!

要するに、茶は各自で調達して飲み、気ままに

何時間でも、という「野放し状態」が

”売り”だったのだ。

そんな生活を経て社会人になり、今度は忙しい

毎日になってしまった私のアパートには、滅多に友人

も来ることなく日々がすぎていった。


で、今さら困るのは「おもてなし」。

例えば、友達の家に遊びに行ったりすると、

ここらで違うものが飲みたいなあぁ〜等と思えば

入れ立てのコーヒーがやってきたり、おいしいケーキ

や果物といったオプション的なものがタイミング良く

出てきたりするのだ。

「あ〜あ、ここ居心地がいいな〜。養女にしてくんないかな〜。」

と私はオオサンショウウオのようにグデェ〜としてしまう。

そんなに良いお手本に数々接しているにも関わらず、

私はまったくその経験を生かせない。

まったく学習能力ゼロの女。

妹がわざわざ三鷹から1時間もかけてきてくれた時には、

「お腹すいたら、中華の出前ね。ラーメンでいい?」

・・そんな提案をする始末である。

もちろん、心では思いっきり「ようこそ!我が家へ!」

又は「いつでも来て!来て!」モードなのだが、

今ひとつ「来ていただいて有り難う!」を

うまく行動で示すことができない。

気の利かない性格もここまで来ると、

これから先の人生、孤独になりそうだ。


だから昨日、隅田川の花火大会で6人の客人が来たのには

ひじょーに困った。

出掛けてたから、手料理を出せなかったりしたのはしよーがない。

が、そっからが悲惨だ。

初めは冷たいお茶を出したが、おかわりのといっても氷がない。

コーヒーの粉も底をついてたから、コーヒーも出せない。

紅茶もない。あるのは、先日友人から送って

もらった味を無視したという健康茶のみである。

だから、その一回目に出した各自の茶の減り具合が気になって、

話の輪に参加するどころではない。

あと5センチ、あと3センチとコップの残りの量を目で測っては

心臓発作一歩手前。

おまけにお腹が十分空いてる時間だったにも関わらず、

食い物もないので、全員でお土産のスイカを一玉食って

空腹を満たしてしまったではないか。

「な〜んか、鈴虫とかコオロギになった気分よね〜ハハハ」

という冗談を言われたものの、まったくその通りだったので、

つい「いや〜、上手いことを言う!」なんて私もつられ笑い。

笑ってる場合か!


毎回、自分のもてなし方を反省する私。

でも、全然向上しない。

私の「おもてなし道」は”苦笑”という顛末に

通じているらしい。

才能ないんだな。

でも、人には遊びに来てもらいたいので、こんな私の家

で良かったら誰か来てください。

                     おしまい。


...

夏花火。夏浴衣。夏女。 - 2002年07月28日(日)

土曜日夕方、渋谷。

浅草行きの銀座線に乗る。

今日は隅田川の花火大会。

右を向いても、左を見ても

女の浴衣、浴衣、浴衣姿だらけ。

一平方メートルに2人はいた。

電車の一車両の床面積を知らないから

何とも言えないが、これはすごい事だ。

ここは、銭湯「富士の湯」か!ってな状況である。


その浴衣に身を包むのは10代半ばから後半。

まだ、絶対中学生という7人ぐらいの一団は

肌ピチピチで、みんなバッチリ厚化粧。

「おまえはサラリーマン早調べクイズの

酔っぱらったオヤジかい!」っと

ツッコミ入れたくなるほど、

下駄でフラフラする足元で必死に

電車の揺れに耐えている。

今日の為に青筋立てて選んだ浴衣は

色、柄、共に実にカラフル。

どうやら、紺とか、渋いダークな地より、黄緑色や黄色地、

又はピンク地の物など、明るい色合いのベースに

白っぽいモチーフをあしらった軽い感じのタイプが

今は主流らしい!と元服飾関係(生地屋だが・・)

の私は鋭く分析!!

その浴衣の感じと車内できゃーきゃーワーワー騒ぐ、

果ては「写るんです」で写真まで撮るハシャギっぷりが

「軽い」というカテゴリーで

みょーに一致してしまう。トホホ・・。

思いっきり大和撫子風で決めてるつもりだろうが、

その姿は七五三に近しいものがある。悲しい。

だいたい、良い子のみんなはいつから

そんな日本びいきになったんだ?


彼氏ウケまたはナンパされた時の事を意識しての

ことだろうが、ざぁ〜んねんでしたぁ〜、

色気を感じさせないぐらい、なんだか薄っぺらい印象だ。

でも、その歳でフエロモン光線ビンビンでも困るけど。


まあ、結局は今となっては浴衣を着るのが

「いっぱいいっぱい」の私のやっかみってとこでしょう。

(う〜、ちょっと着てみたいではないか・・・。)


しかし、その子たちは、私の予測とは裏腹に、

男心をバッチリ掴んだらしく、まだ浅草にも

着いていないというのに、もう車内のチャラチャラした

”馬の骨男”達にナンパされていた。

いや〜、いったい日本はどうなってしまうのかと

考えながら、(いや、ぜんぜん考えてない。)

ブラブラ家に戻ったら、今日来ることになっていた

旦那の会社の人々がすでにご到着していた。

マンションの敷地内からみんなで花火を見るのだ。

さすが営業、チームワークが大切。

そのうちの一人に浴衣を着てきた女性がいた。

27歳だそうだ。

深いエンジ色の地にオフ白の金魚の柄が、粋でいい。

そして、白い肌のうなじが色っぽい。と、なんともオヤジ臭い

私。最近、女としての資産価値が下がる一方の私だから、

考えることもオヤジより。

彼女の漂う色気は容姿だけのせいではないな。

酸いも甘いもかみわけた大人の女。

20代後半を迎えた成熟した女性の”幅”ってヤツかも。

その落ち着きさ加減が、浴衣に良く似合う。



女性としての”浴衣時”は

25歳からとみたね。


25歳からなら「じゃあ、私もいっとくかぁ〜!」

てな気持ちにもなるが、ただでさえちょっとスカート

を履いただけで”クラブのホステスさん”に

間違われるというのに、浴衣を着た日にゃ〜

まさに”和服姿の銀座のママ”。

同伴するほど、知り合いいないし。


専業主婦には、荷が重すぎるってもんである。

                  おしまい。














...

誰かっ!かっ!かっ! - 2002年07月27日(土)

人数が2人しかいない2人ぼっち家族

の我が家では数日前から、ところ構わず、また話の内容

に関わらず「誰かっ!」と相手を一喝する事が大はやりだ。

我が家オリジナルではない。

ある知り合いの口癖だ。

その人は電話に出る時に、もうすでに相手が

「○○ですが・・」と素性を証しているのにも関わらず

「誰かっ!」と一喝。

で、相手が少しオドオドしながら、名乗り直しても、

「誰かっ!」。

それが、怪しいセールスや声が極小だったりすると

一層激しく

「誰かっ!」「誰かっ!」「誰か〜〜〜〜!」(ウオォォ〜!)

人とのコミュニケーションとは

無縁の生き様としか言いようがない。

私がもし、電話口の相手なら泣いてしまうかも・・

泣かないけど。

でも「すみません」とぐらいは言ってしまうやもしれぬ。

もしかして、意味もなく人に謝ってもらいたい

「すみませんフェチ」なのか!?


そんなどうでも良い小ネタを私が仕入れて来てから

というもの、全てが「誰かっ!」づくしである。


急な飲み会で「ご飯はいらない」つー連絡メールの

件名も「誰かっ!」なら、「ただいま〜」の挨拶も

「誰かっ!」。


「誰かっ!」と、言いながら帰って来るので、

「誰かっ!」と、私も意味不明。

毎日が「誰かっ!」「誰かっ!」「誰かっ!」。

話が先に進みにくい。


ついでに言い方を伝授しておく。(聞きたいか!?)

まず、世界は自分中心に回ってると心に言い聞かせる。

で、思いっきり高飛車な気持ちが高まったところで、

うぅ〜わぁっ!と吐き出すように「誰かっ!」。


コツとしては、暗闇の戦場で、人影が近づいて来た

時に敵か味方かの確認をするような要領で、とでも

言っておこう。


と、ここまで書いて現在2時30分。

今だ、旦那帰らず。


「何故かっ!」

                 おしまい。


...

花火ドーン!わきがドーン! - 2002年07月26日(金)

外で飲み会の予定が、急に旦那に帰って来られること

になってしまい、一応慌てて夕飯を作るフリをする。

すると、おや?なにやら外で、

どーんどーーーーんという音がする。

太鼓かい?いや、そんなバナナ、とベランダに出て

調査開始。

あっ、今日は荒川の花火大会だったのね。

うちのベランダからもバッチリ見える。

わあ〜!花火じゃん。夏やね〜、と私が言いかけると、

そのセリフの「ね〜」を言い終わるか、終わらないうちに、

すさまじい歓声と拍手喝采が聞こえてきた。

すでにベランダに出ていたと思われる隣りの住人だ。

奥さんも子供もワ〜、パチパチパチ

言い方変えれば、老いも若きもワ〜、パチパチパチ

と声は出すは音はさせるわで、

「幸せなら手を叩こう〜・・幸せなら態度で示そうよ〜・・」

でおなじみの坂本九の歌みたいな家族である。


悔しい、なんか負けている。


しかし、いくらなんでも私一人で隣りのように、

キャッキャッと上へ下へと騒ぐワケにもいかず、

防音サッシを寂しく閉めた。

ガラガラガラ・・・・・・・・・。

それでも、ちょっとは見たもん。これでヨシとし〜よおっと、

と気を取り直し料理を再開。すると今度は電話がなる。

「置き薬の○○ですが〜、これから集金に

お伺いしま〜す!」ときた。

払いたくないが、払わないのも大人げないので承諾する。


そして10分後、その50すぎのオヤジはやって来た。

しかし、この前は春先でまだ涼しかったので・・

・・・解らなかったが・・・・・・・・・・、

すごかった。もう、死ぬかと思った!


ドーンと鼻を突く”わきが”の臭い!


マンションなのでその通気性の悪さから、

そのこもり様は尋常ではない。

わきがオヤジはそんな自分が発する臭いに気づかない

のか、薬の説明を丁寧にしていく。

この臭いさえなかったら、暑いところ、こんな夜に

来ていただいたんだもの、茶の一杯でも出したいぐらい

だが、思わず口がフンガァ、フフンと歪んでしまい

しゃべるのも容易ではない非常事態である。

意識が遠のきそうな10分間。

「わざわざ(わざわざ来るのがこの人の仕事!)

ありがとうございます・・。」

と一応、感謝の気持ちで礼を言って送りだしたが、

帰っても、まだいるような錯覚さえ覚える。

これが”残り香”ってヤツなのね。

玄関入ってすぐ左にある洗面所の換気扇を

つけながら私は固く決心した。

今度から彼を「わきがドン」と呼ぼうと。


(でも、わきがは本人のせいじゃない・・。

こんなコト書いてちょっと、反省・・。

いい人そうだったし・・・。)

                      おしまい。


...

妥協ばっかりの女。ある渋谷の風景・・。 - 2002年07月25日(木)

もう、数週間前のコト。

ある土曜日の夕方、渋谷にいた。

そんでもって駅前のスクランブル交差点にいた。

「もぉ〜、長いな〜、早く変われよ〜!」

と信号待ちをしてると、後ろからカップルの声が聞こえる。

結構激しく言い合っている様子。

う〜む、面白くなりそうな予感だ。

折り畳んでいた耳をキュ〜ンピッっとダンボ使用で

スタンバイ!

どうやら、これからどこに行くかでもめていると

おばさんはみた!

どこでもいいじゃん、そんなの。なんて思ってはいけない。

・・思ったけど。

それほどなんだか真剣印。

どうやらその2人、目的があって渋谷に来たらしいのだが、

ここにきて、女の方が映画に行きたいとダダをこねている様子。

男は納得しない。もちろんだ。ひるむな!

「だって、今日は○○に行くって言っただろ〜」

「でも映画見たいもん」

「ダメ、今日は止めとこうよ」

「ねえ、妥協してぇ〜おねがぁ〜い!見たい、

見たぁ〜い!・・うっふん!(とは言ってなかったが)」

ここまで甘えられては、いくら硬派なヤツでも、

「もう、僕の可愛い子猫ちゃんはしよーがないな〜、

じゃあ、今日の予定は映画に変更!」と映画行きを

許すと思いきや次の瞬間、その男は意外なセリフを

女に吐いた。


「ったくよ〜!妥協、妥協ってよ〜、おめえは妥協ばっかし

の女だな〜!!(激しく怒)」



あららぁ〜、なんて事を言うのか!おばさんはビックリだ。

”可愛い子猫ちゃん”ではなく、

容姿的に”捨て猫トラ子”だったに違いない。

それにしてもひどい!

「妥協ばかりの女」だなんて、全人格を否定されたも同然だ。

あんまりではないか。

そんなことを言われるくらいなら、

大いに食っては、ウンチばかりしている”消化良好女”

とか、女を武器に男を次から次ぎへと飲み込んで

至福をこやす”アオダイショウ女”と形容されるほうが

まだマシだ。

わかんないけど。


(反論するんだ!)

私の方がムカつく。

だが、”捨て猫トラ子”はシュンとしてしまったらしく

声が聞こえてくることはない。

シ〜ン・・・。

(おまえはそんなこと言われて悔しくないんか!?)

シ〜ン・・・・。

(言われているだけじゃダメだ!言い返せ!)

シ〜ン・・・・。

(立て!立ち上がれ!)

シ〜ン・・・・。

(立て、立つんだ!ジョー!!!)


ザワザワザワ、ガガガガ・・・。

まったく関係のない第三者の私の怒りが頂点

に達した時、信号が変わったのであった。

             おしまい。


...

オンナのかけら! - 2002年07月24日(水)

二十歳そこそこの時は、大して綺麗じゃぁなくても、

”若い女”っていう肩書きだけで得してた。

ピチピチ、ぷるんぷるんの肌と、ちょっとの胸の

膨らみさえあれば、結構おいしい思いもできたのであった。

例えば、帰省先の新潟市の繁華街でナンパされ、

食うだけ食って、お金も払わずトンズラできたことも数回。

また、スナックで飲んでいれば、

突然店の店員が近寄ってきて、「あちらのお客様からです」

等と私の目の前にアイスクリームを置いてくれたりする。

50ぐらいのオヤジからだった。

何故、アイスクリームか!?

タバコの煙りを鼻から勢い良く出しつつ、

酒をカッ食らう私のどこに、それを思い起こさせる

キュートなモノがあったのか!?

私はそのオヤジの眼力の無さに呆れたものだった。

食べたけど。

しかし当たり前の話、そんなおいしい時ってのは一瞬で

この歳になると、もう誰も女というだけでは、

構ってはくれない。

チッ!


そういうワケで、ここ一年ぐらい、

私は女であることが面倒臭くてしょーがない。

何故なら、いくら歳をとったとはいえ女は大変だからだ。

出掛けるたんびに化粧しなきゃいけないし、

このクソ暑いのに汗でべったりの体にほんの少し

チョビット膨らむ乳房があるってだけで、

ブラジャーつけなきゃなんないし。

別にしなくていいけど、すっぴんの顔をお年寄りが見て、

そのあまりのブスさに、発作で倒れたり、

中年女の乳首の形をもろ見せられる青年達も

迷惑つーモンだろう。

いったい、青年達にどういう風に興奮しろと言うのか!?

その他、化粧品にお金がかかったり、毎日お風呂に入り下着

を替えなきゃならなかったりと・・あ〜〜めんどくさい!


が、そうは言っても、やっぱり自分の老け度は気になる。

「いけない、いけない」等と思いなおしつつ、

剥げて散らばる女のかけらをドッコイショと拾っては

自分にくっつける日々。

拾う事に疲れかかると、旦那に

「ねえ、私ってもう一回ぐらい恋愛できるかな〜?」

とスットコドッコイの質問をしてみたりする。

すると彼はニコニコしながらサラっと言うのだった。

「ぜんぜん、大丈夫だよ〜。」と。

さすがだ。転職を繰り返し場数を踏んだ営業マンだけのこと

はある。そんな時でも営業トーク。



このうだるような暑さの中、私の面倒くさい度は上昇

の一途をたどるだろう。

秋には、女とも男とも区別のつかないヤツに

変身してるかもしれません。


                   おしまい。























...

バーゲン気分さね〜、業界のすみっちょ! - 2002年07月23日(火)

バーゲン商戦も一段落。

主婦の皆さん、良いお買い物はできましたか〜。

お気に入りの

あんなブランド!こんなブランド!どんなブランド?

が30%、50%OFF!!

ホクホク顔で家に帰り、鏡の前で

「似合う!似合いすぎる!にゃ〜う!」

等と、一人満足する女達。

悪い物が安かったではなく、良い物が安かった、

と思っているのだから、例え似合ってなくとも、

気分は、誰も許してないのに、もうパリコレのモデル。

日本中、ブヒ〜、とかドッカ〜ンクラス

のにわかモデルだらけってワケだ。

ハアァ〜。

しかーし、油断してはならない。

そこに意外な落とし穴がボッコボッコと掘られまくって

いることを。


私は昔、伝七捕物帖(?)でおなじみ(?)の、

お江戸日本橋、小伝馬町の服地問屋に勤めてた。

・・越後のチリメン問屋みたいだ・・。

扱ってる商材は、ほとんどが婦人服地。

下は安さ勝負!のアパレルから、高級ブランドを掲げる

高飛車なとこまで、いろんなアパレルが生地を買いに来る。

問屋としては、物が売れれば良いわけで、

欲しいと言われりゃ〜、断る事はしねぇ。

また、高級ブランド担当の相手の営業に向かって、

「この生地は、ちと、にいさんのところじゃあ、お安すぎやぁ

しませんかい?」といくらお江戸とはいえ、”一心太助”調に

”ごめんなさい”するワケにもいかない。

なので、うっかりすると、ヨーカドーで売ってる2900円

のブラウスと自分のところは高級だ!と言い張るブランド

の20000円ぐらいのブラウスが、実は同じ生地、

モノは一緒ってな怪奇現象が起こってしまう。

要するに、ヨーカドーびいきの「すてきな奥さん」の読者と、

高級スーパー紀伊国屋に出入りする「家庭画報」の読者が

着てるものは一緒って事になるってことだ。


日本の消費者は牛肉の素性や質には厳しいが、

洋服には甘いな。

もっとも、「まっ、この生地、実は値段が○○○円ですって!

これは、危険だわ〜!」と危機感を持つ人等、

私は見た事もないし、知らないし、これから先、お知り合い

になりたくもない。

でも、まあ、ある意味ではそれは

とっても良いことだ。主婦同士、他人の恰好を見て

羨んだり、さげすんだりする必要がないかもしれない

のだから。さすが、憲法で”平等”が謳われている国だ。

「天は人の上に人をつくらず。人の下に人をつくらず。」

ってか!?・・・・・・・・なんちゃって。


                おしまい。

           















...

家庭申告 うんちの場合! - 2002年07月21日(日)

外の人からは、想像もできないかも

しれないが、我が家はとても礼儀正しい家庭だ。

きっちりしてるのか、バカなのか、どうでも良い

事をいちいち申告したりする。

例えば、タバコを吸うときは、台所まで出向いて

換気扇の下で吸うのだが、

「たばこを吸います」と必ず申告する。

相手も吸いたければ、

「一緒に行きます。」

別に吸いたくないのなら、

「はい、どうぞ。」

といった調子。

その他、ふとんを敷く時も、夜、歯を磨く時も

意味不明の申告を続ける私達。


もちろん、うんちをする時もこの儀式は行われる。

どちらかが、もよおすと、

「これから、うんちをします。」と正しく申告。

自分が下痢気味で、一瞬たりとも気の抜けない時

や、または、ウワバミのように酒を飲んで帰ってきて、

「ウエェ〜・・」とこみ上げてくる物が無い限り、

相手の方は「は〜〜い!」と明るく返すのが常だ。

こうする事によって、様々なメリットがある。

例えば、相手がトイレから出たからといって、

調子に乗ってその後にうっかり入ってしまい、

強力なガスでやられる事もない。

また自分がその時、”小”の方をしたい場合には

「ちょっと待ってください!」と逆申告し、

「も〜、早く出て!おしっこしたいのに〜!」

と、イライラする事もないのだ。

膀胱炎ともおサラバ。


こんな事が何故、習慣づいてしまったのかは、

定かではない。

2人で一緒にいる時間が日々少ない

ので、コミュニケーションツールとして、

自然にこの方法が生まれたのだろう。


な〜んていうのはこじつけで、

本当にバカなのかもしれません。

               おしまい。








...

「耳を澄ませば」・・・寝てしまう・・。 - 2002年07月20日(土)

日テレでスタジオジブリの「耳を澄ませば」

をやっていた。

私は自慢じゃないが、ジブリ作品は見た

ことがない。

「もののけ姫」の主題歌を歌うあの大福男が

どんなに美しいソプラノ声を出そうとも、

「千と千尋の神隠し」で「呼んでいる〜」

と歌われても、私は呼ばれない。


触覚がピクリともしないのだ。


唯一、宮崎駿でウケたのは、

ベルリン映画際で「千と千尋の神隠し」が

金獅子賞を取った時のプレゼンテーターの日本語。

「セントォ〜、チヒイイロノォオ〜、

カァ〜ミィ〜カァ〜クゥ〜シ〜!!ミヤァ〜ザキ〜

ハ〜ヤ〜オ〜・・・サン。」

盆踊りのお囃子か・・。

賞なんて取らなきゃ良かったとさえ思わせる。

駿君も受賞がちょっぴり恥ずかしかったに違いない。


そんなひねくれた私だが、今日は少し違った。

「耳を澄ませば」を鑑賞してみようと思ったのだった。

テレビならタダだし。

ブラウン管の前に座り、文字通り”耳を澄まし”

目を皿のようにしてスタンバイ。

5分・・10分・・20分・・・

時は刻々と過ぎてはいくが、ちっとも面白くない。

私は主人公のように本好きキャラでも無いため、

初めっからまったく感情移入できるところがない。

夏休み中にわざわざ学校に行き、先生にお願い

して、図書館室を開けてもらい本を借りる・・。


正気の沙汰か!?


で、何か替え歌とかしたり、誰かにコクられた友人の

相談に乗り、自分も男の子と知り合ったり。


それがどうした!?


と、半ば見たことを後悔していたら、友人からの電話が。

・・助かった。

見ると決めた以上、その段階でプレッシャーだった

のである。


そういうワケで、結局今回も駿君の良さを理解

できなかった。

私に後悔はナイ。

                 













...

風子、ドトールで栄養講習を受けるの巻。 - 2002年07月19日(金)

「おねえちゃ〜ん、ダメだよ〜、

全然努力してないんだもん!」

いきなりのダメ出し。

今日、新宿で妹と茶を飲んでいた時のことだ。

痩せたい、痩せない、どうしてだろ〜?

と首を左右にカクンカクンと傾げていた私への

軽いジャブ。

彼女に言わせれば、人並みはずれた炭水化物の多い

食事が原因らしい。

クッソ〜、努力してないだと〜!


バレたか。


その後、インシュリンの話とか、白米

に赤米、黒米を混ぜると良いとか、

講習を受けること数十分。

相変わらず、食にはマメなヤツである。

とても、同じ腹から生まれて来たとは思えない。

もしかして、腹違いか!?


もともと、私は筋金入りの食無精。

コンビニ弁当、OK!

カップラーメン、いいよ〜。

添加物、OK!OK!

その他、お手軽な食事もドンと来い!

という有様。

おかげで入院したこともある。

あれは、そう、予備校生の時だったぁ・・。

朝抜き、昼はパンとカップラーメンという

不健康極まりない食事を毎日欠かさず続けていたら、

深夜に突然、高熱とひどい腹痛が私を襲った。

当時つき合ってた彼氏が病院に担ぎ込んでくれ

「劇症肝炎の疑いがあります。」

っていうんで、入院して検査したが、結局原因不明。

ブドウ糖の点滴うち続けたら、すっかり良くなった。

少し風邪気味だった私の体に、かなりの栄養不足

がたたったらしい。


体が衰弱してたのね。


でも、治ってしまえばこっちのもん!

そんな事は無かったかのように、大学生になっても、

社会人になっても、その私の食生活は続いた。

栄養不足への挑戦!!


その後、結婚し、さすがに相手を栄養失調にさせる

わけにもいかず、私の食生活もずいぶん改善された。


そうでなけりゃあ、今頃死んでたかもしれん。


もし、私が90歳ぐらいまで長生きできたら、

それは、生命力というより、病院に運んでくれたあの

彼と旦那のおかげ様〜。

こんな調子なのだから、食生活をこまめにチェックする

なんて、とうてい無理な話だ。


無理だと思うことは、ちっとも頑張りたくない。

もっと、楽な方法はないものか?

彼女のキラキラ光るでっかい瞳を見つめながら、

そればっかり考えていた。


どうも、すみません。

              おしまい。














...

うんちブタ うんち牛 むぎゅ〜ん。 - 2002年07月17日(水)

友達が2人、やって来た。

そのうち一人は、パリに住んでいる。

毎年この時期になると、彼女は

私にパリの風を運んでくるのだ。


彼女の一人息子もやってきた。

彼の名は生ちゃん。やんちゃ盛りだ。


私には子供がいない。

いないので、当然子供の喜びそうな物など

部屋にあるわけがない。

無理矢理あると言ったら、今日来たもう一人の友達から

もらったクタ〜としてる犬のぬいぐるみ

と、今は無きドラッグストアー「ブーツ」で、ただもらい

した大して可愛くもないクマのぬいぐるみ、サイズはスモール。

私が子供だったら、部屋をぐるんと見渡して、

即効、帰りたくなるに違いない。


てなワケで「楽しんでいただけるでしょうか・・。」

と、乙女心をドキドキさせていたら、

なんてことはない。

彼は喜んでいた。

うんちブタとうんち牛を。

2つともキーホルダー、

テレビ台の隅で埃をかぶっていたのだ。

手にすっぽりと収まる大きさ。

お尻の方に穴が開いていて、胴体を指で挟み、

やや力を込めて、むぎゅ〜んと押すと、その

お尻の穴からシリコンをグっと柔らかくしたような

ゼリー状のものがバア〜っと顔を出す。

色はやや紫がかった茶色。

ウンコそっくりのウンコなのだ。

質感もネバネバしているので、かなりリアルな代物。


いっそ、臭いもつけてみたら良かった。


そのうんちブタとうんち牛が彼の心を掴んだ。

そして離さない。

むぎゅ〜ん・・・ピュ〜

むぎゅ〜ん・・・ピュ〜

繰り返される作業。

この2つがこんなにも子供に受けたのは、初めてだ。

私もノーマークだった・・。

彼と一緒に遊んでいたもう一人の友人の慣れた対応も

子供心をコチョコチョくすぐる。

部屋中に明るい声が響く。

子供がいるのはいいもんだ。


それにしても、生ちゃんの感性が私の感性と一緒とは!

さすがだ!

もう、私には臆することは何もない!

私の好きな物を用意しておけば、きっと

彼も喜んで、楽しく遊んでくれるに違いない。

帰って行く生ちゃんの後ろ姿を見送りながら、

「待ってろよ・・、次はもっと面白いものを用意しておくぜ・・。」

と不敵な笑みを浮かべる私であった。

おしまい。











...

私がキノコに勝利する日! - 2002年07月16日(火)

エノキの栽培では、定評のある私だが、

昨日、観葉植物の鉢の中に、

キノコが生えているのを発見した。


植えた記憶など、まったくない。


すばらしく鮮やかな山吹色のキノコ。

しかも、表面がてろりんとしていて

ウーパールーパーみたいだ。


おまえはいったい、なに茸か?


5センチ程のヤツが、観葉植物の茎を中心線として

左右対称にニョッキ ニョキ。

抜いてしまおうかとも、思ったが、

その不気味さは、手をほんの少しでも

差し伸べたら”パク”っと、私の方が食われ

てしまいそうだ。


しばらく見つめること、7分。

何故?これほどまで気持ち悪いのか?

それは

「ここは頭の部分さ。」

「じゃあ、こっから下は胴ってわけね。」

等と、判別が一目で、できないからに違いない。

・・・・・・・。

例え黄色くのっぺりしていても、

シメジや椎茸のように、傘の部分と胴体が

色でハッキリ分かれていれば、それはそれで、

可愛いかも。

私も安心していられるというものだ。


そこで、マジックで顔を描いて見ることにした。

マジックをシッカと握りしめ、ペン先を

近づけるものの、怖い、怖すぎる。

万が一、パクッと食べられてしまい、

この世から突然いなくなった日には、

旦那も困るに違いない。・・・たぶん。

そう思うと手が震える。


この家がジメジメしてるから、キノコ

が生えてしまったのだ。

この上は、太陽ビームでやっつけるしかない。

ヨイショ!と鉢をベランダに出した。

キノコ菌を殺すにはもってこいの暑さと日差しだ。

そして、丸一日。

今日、ヤツらを見るとしょんぼりと頭を垂れていた。

「生えてきてごめんなさい・・。」と反省

しているようであった。


私は、勝った、不気味な物体に。

ふっふふ〜ん。

勝利のアイスコーヒーをゴクっと飲む私だった。

                       おしまい。

          












...

でっかいバイアグラ - 2002年07月14日(日)

土曜日のこと。

友達の家にお泊まりしに行く為、

普段あんまり乗らない電車に乗った。

千葉方面へと向かうその電車は、

ガラ〜ンとした空き空きだった。

道中、非常に眠くなり、目を半開き

にして窓の外を鼻タレ小僧のように

ポケ〜と見る。

フワァ〜ン・・あくびをしようとした

その時、私のあくび用に開いた口が、驚き

で、そのまま閉まらなくなった。

「バイアグラ、あります!」

と、いう薬局の前に備え付けられた

デッカイ看板のせいだった。

大きさは、

畳3畳ぐらいはあった。絶対あった!うん、あった!

そして、そのスペースをいっぱいいっぱいに

使った大きな文字。

今時、バイアグラを売り文句に商売をしようと

いうその根性にも唖然としたが、なんたって、

その迫力は、立っているものも、萎えさせてしまう程

見た者を萎縮させる。

まさに、広告主の意図とは、まったく逆効果。

大失敗。

私が男なら、EDの治療を受けるがな。

CMでもペレが言ってるではないか。

「私なら、そうします。」と

まったく、その通り。さすが、偉人だ。

だいたい、たとえ萎縮しなくても、あれほど

デカイ看板を掲げる店に入るのは、とっても

勇気がいる。

打ち身で湿布を買おうという時も、

頭痛でバファリンを買おうとする時も、

それが、男性の場合なら、「やぁ〜い、バイアグラ男・・。」

女性なら「あらあら、性生活で苦労してるのかしら。」

と、ご近所から見られてしまう。

心外だ。


そんな余計な事に思い巡らし、ふと、

斜め前の席に顔をやると、さっきまで、人間のハズだった

女の子の顔がとっとこハム太郎になっていた。

私の知らぬ間にお面をかぶっていたのだ。

それにも、かなり驚いた。

ひと言、断ってください。


ゴトゴト揺られながら、千葉に向かう私であった。

               おしまい。







...

ピンクのミトン - 2002年07月13日(土)

池袋を久しぶりに会った友達とブ〜ラブラした。

池袋西武のバーゲン熱気にやられまくって、1時間。

そして、買ったばかりの靴が2足、

部屋のすみっちょから、私を見つめている。

・・・・・・・・・・・・・。

(お前はシロガネーゼか!)

(いえいえ、めっそうもありません。千住ネーゼです・・。)

と、私も私で自問自答。


お金もないのに、靴を買ってしまったのは、

私が、物欲の固まりだからではない。

楽しかったのだ。久しぶりに気のおけない友と会って。


彼女は高校以来の親友。

青春って時を一緒に過ごした。

私は彼女を追いかけるようなところがあった。

冬、彼女がピンクのミトンを買うと、

私も同じものを買い、その冬、私と彼女の手は、

双子のピンクのオバQと化したのだった。

また、ある時、彼女はピカピカツルツルのサテンに

チュールレースをふわっとあしらったロマンチック

なクッションを上手に作った。


素敵だったので、私も挑戦してみた。

できあがった作品はヨレヨレのサテンにガギガギと

裁断されたレースが痛々しい女心の”この字”

もないようなしろものに仕上がった。

作ってる時は自分が「死ぬほど家庭科が苦手だ」なんてことは、

忘れていたが、できあがったモノは

「裁縫をするなんて、お前、気でも違ったか!?」

と言いたげなのだった。


その後、私が進学の為上京し、そのままここで就職。

彼女は地元に残った。

2人は、会うこともままならなくなったが、

彼女の旦那さんの転勤で、こうして新幹線の力を

借りずとも、会えるようになったのだ。


あの頃に戻って、ギャーギャー、ワーワー言いながら

買った靴は、きっと履き心地がいいに違いない。

ちんまりと並んでいる靴達を見て、ニンマリと笑う

私であった。


今日はいい日だった。

                 おしまい。


















...

マグロ女 - 2002年07月12日(金)

遅い昼食を取ろうと、ハンバーガーショップに入る。

スッゴクお腹が空いたではないか。

レジカウンターに立つと店員が私を見つけて声を出す。

「こちらのカウンターでぇ〜お願いしまぁ〜す。」

チッ、めんどくせ〜な、という音だ。


わかりやすい。

その活きの悪さは、まさに、浜に打ちあげられたマグロ。

ザッブ〜ン。


「え〜っと・・・、ハムチーズクロワッサンとぉ・・

アイスコーヒ・・それと・・」

と空腹でイライラする気持ちをぐっと抑え、迷いながら

注文を始めると、その店員は

「ご注文は以上でよろしいですね!」等と

急いで話を結論に持っていってしまった。


マグロ女はこんな時だけ、活きがいい。


見たところ、恋愛にも勉強にも、男にも中途半端な

宙ぶらりん風の顔をしている。

たぶん、女子大生だろう。


私が慌てて、追加に走る。

「そ、それと、チキンフインガーください。」

(どうして、客である私がアセル必要があるのか。)

「チキンフインガーはぁ〜、3分少々〜お時間をぉ〜

いただきますますがぁ〜」

チッ、これ以上頼むなよ!かったるいから、てな

調子だ。


どうして、こんな労働意欲のない女が働いているんだぁ!?

世の中、働きたくても仕事にあぶれてる人はいっぱい

いるのに・・。

私を雇え。


おまけに今日は暑い。暑すぎる。

冷たいおしぼり等、差し出して、

「お暑いですね。ご注文の前にこれ使ってください。」

ぐらい言ってみろ。


バイトなのだから、どんなに売っても、すぐには

時給は上がらないのだろう。

だが、そこは商売。売ってナンボの世界である。

チキンフィンガーがないのなら

「チキンフインガーはただ今3分少々お時間を

いただいておりますが、是非召し上がってください!

すぐ揚げますから。」とグイグイ押すぐらいの

商魂がなくてどうする。



結局、チキンフィンガーは諦めた。

席に着いて、ハムチーズクロワッサンをほおばると

私の空腹も少しづつ和らいでいき、

もう、あのマグロ女の事はどうでも良くなった。


ごちそうさまでした。

ゲ〜プ 

                  おしまい。







...

台風と心配事・・。 - 2002年07月11日(木)

台風が関東地方に来つつある。

まさかこのマンションが風に飛ばされる

ことはないにしても、現在深夜0時を少し

まわったところ。今だ帰ってこない旦那が、

その大きな顔で、風を上手に受けてしまい、

ひゅ〜んと凧のように飛ばされはしないかと、

訳のわからない事を、私は心配している。


そして、もう一つ、私の心配事と言えば、

うちの近くの川にある、浮浪者の青いテント

の事だ。

そこは、もう、東京の名所と言って良いほど、

青いビニールシートで作られたテントが無数に並び、

浮浪者の人達の一大コミュニティー

と化している。

その一角に、顔は見たことないが、

私が感心する浮浪者の青テントがある。

そこの住人はマメだ。

晴れた日には、必ずお手製の物干しに布団

を干し、洗濯もちょいちょいしてるようである。


明らかに私よりは主婦向きだ。


おまけに、テントの周りは、よく整頓され、

ゴミの一つも落ちてない。

手先も器用だ。

テントの周りは細い枝で作られた柵でグルンと囲ってあり、

和風料亭か!?と思わせるほどの趣である。

そしてさらに、最近、背の高い巣箱が2つお目見えした。

廃材利用のもちろん手作り。

一件、灯籠のようにも見えるが、餌らしきもの

があったので、絶対巣箱だ。

浮浪者にしとくのはもったいない。


大工さんとして働くのはダメなのか・・?


そして、今日、こんな台風。

私はせっかくの、その巣箱がこの強風にすっ飛ばされ

はしないかと、こうして日記を書いている間も

気が気ではない。

防災は万全か!

大丈夫なのか!

友達なら、聞いたのに。


明日晴れたらチャリで確認しに行こう。

でも、無くなってたら、ちょっと悲しい・・。

                    おしまい。







...

車を買おう!! - 2002年07月10日(水)

我が家で、”車を買おう!”熱が再燃している。

前の車を手放してから3年、もともと

足がタイヤだったらいいのに、と思って

しまう程のぐうたらな私には、この3年間は

辛かった。

中古なら、なんとか買えそうだ。

ボーナスも出た。


でも、どーだろー??

中古だと、車検の時、部品の交換

や、なんやらで結局高くついちゃう気がする。

その車検の時期だって、来るのが新車よりぜんぜん早いじゃん。


そういえば、自慢じゃないが、私は過去エンストした

中古車を、東京郊外の立川市から、国分寺市あたり

まで、押した事がある。


あれは、友達の家へ行った帰りの出来事だった。


立川から国分寺までと言ったら、

立川、国立、西国分寺、国分寺と、ようするに

間、駅2つ分だ。

しかも、線路に沿って押したわけではないので、

実際は、もっと距離的に頑張ったわけだ。

若くて、ピチピチしてたから良かったものの、

今、この歳では絶対に無理だ。

心臓麻痺で死ぬかもしんない。

またはぐい〜んと押した拍子に、体が伸びきってしまい

そのまま、元に戻らなくなってしまうかも。


すると、やはり中古は辞めといた方が

いいって事なのか・・?

じゃあ、新車か?

あら、買えない。

やっぱ中古?

”車を買おう!”熱は、いろんな想いを巻き込みながら、

モンスーンのように、ぐるんぐるん渦巻いている。


               おしまい。









...

ボーナスがやって来た! - 2002年07月09日(火)

我が家にボーナスがやって来た。

なので、今日は贅沢をして、

サンジェルマンでパン買った。


明細が出たその日、旦那に「ご苦労様でした。」

と言ったら「いえいえ、どういたしまして。」

と返され、

「いつもお金を持って来てもらってすみません。

私も働けば、良いんですけど。」

と一応悪がったところ、

「いえいえ、いつも家の事をやってもらって、

こちらこそ助かってます。」

とありがたがられた。

「?・・」

そんな風に言われてしまう程、家の事なんか

やってない。

本心から言っているのだろうか?



ボーナスはうれしかった。

だが、自分のふがいなさと向き合わなければ

いけなくなってしまったではないか。

う〜ん、言わなきゃ良かった・・ハハハハハ・・。

                 おしまい。






...

振り向けば、七夕。 - 2002年07月07日(日)

今日は七夕。

織り姫とひこ星が待ちに待った日だ。

だが、2人はいったい、いつまでこの逢瀬

を続けるというのか?

なにより、本当に会えているのだろうか?

長い年月の間、それぞれを取り巻く環境もすっかり

変わってしまったに違いない。

織り姫は子供がバッコバコ産まれ、子沢山で、

片時も家を空ける事ができない環境かもしれないし、

ひこぼしは、別の女ができてるかもしれない。

・・年月は人を変えてしまうもんだ。


幼い頃から私は、この七夕がらみの伝説には、大して

興味がなかった。

小さいながら(この話には無理がある。)

と、なにげに思っていたのだ。


ぜんぜん、可愛くない。


短冊に書く願い事も、将来を見据えたリアルなモノだった。

「○○高校に行けますよ〜に!」と。

我が家は、将来行く高校を子供が産まれた瞬間に

決めていた程の教育熱心な家。

その殺気ゆえ「ここに入らないと、どえらい事になる。」

と子供心に感づいていたんだろう。


素直だ。


毎年毎年書いてるうち、月日は流れ、

中学3年になった。

そして、ナント、本当にその高校に入ってしまった。


決して、実力ではない。


しかし、その後の私には、短冊に願い事を書いた記憶がない。

夜、こっそりどうやって家を抜け出すか、とか、

彼氏の事とか、化粧の仕方で、一年中が忙しい。

七夕なんか気にしてられるか!



私は、高校卒業以降、しっかりと順調

ではない人生を送っている。

                  おしまい。









...

今日はちっとも・・。 - 2002年07月06日(土)

今日は朝から、いや、違う、

昼から何にもやる気がしない。

体調がおもわしくないのだ。

仕方ないので、一日家にいた。

暑いし、モア〜っと湿気ムンムン

だし、おまけに私は太ってるし、

なんだか、シュ〜マイになったような気分。

ゴロゴロ、ゴロゴロしてるうちに夜が来た。

改めて、今日一日は、なんだったのかと思うと

勝手に気が沈んでいく。

ブクブクブクブクブクブクブクブク・・ブクブク

ブクブクブクブクブクブクブクブク・・・・・

・・・・・・・・・・・・ポッチャン!


                おしまい。





...

やまんばのため息 - 2002年07月05日(金)

何でも食い上げてしまう、やまんばのような私。

そう言った意味では、妖怪みたいな女なのだから、

自分の体型が人間なみに大きく変化

するとは思いもしなかった。

最近撮った写真で、自分の姿を確認する

までは。

ホッホ〜、そうだったのか、実はかなり

のデブだったんだな。これ反省。

「歳とると、お腹とお尻に肉が付いていくんだよ。

男性ホルモンが多くなってね。」

と妹も言っていたっけ。

これは、いけない!

出っ尻に出っ腹は、歳とった野球選手のシンボルだ。

私にどの球場のマウンドで投げろ、というのか・・。

で、ダイエットを決意しました。

おかずの量を半分にし、ご飯茶碗もひとまわり

小さいヤツにした。

全体量を少なくしたので、ゆっくり、たくさん

噛んで満腹感を得ることにする。

く〜ちゃ。く〜〜ちゃ。く〜っちゃ。く〜〜〜ちゃ。

く〜ちゃ。く〜〜ちゃ。く〜っちゃ。く〜〜〜ちゃ。

なんだか、ゆっくりすぎて、まどろっこしい。

イライラするので、たくさん噛んで、尚かつスピーディー

に食えるように、歯の運動量を上げてみた。

クチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャ

クチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャクチャ

クチャクチャクチャ・・だぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!

   すると

アツ!         

舌かんだ。

                 おしまい。



...

うす笑い ふふふ・・・。 - 2002年07月04日(木)

最近、喉が痛い。

タバコの吸いすぎか?

・・・・・・・・・・・そうでしょう。

愛煙家として着々と歴を積んできた私。

ここにきて、喉も歳をとったってことか?

「やめよっかな。」とも思う。

でも・・・・・・・・・・・・・・、

「やめられっかな?」とも思う。


そういえば、私は一度だけ、タバコをやめたことがある。

あれは19の秋、好きな男ができた時だった。

タバコを吸う女が嫌いな男。

どーしても、どーーーーーーーーーしても、

その人とつき合いたかった。

なので、やめた。キッパリと。

偉いぞ私。

すごいね私。

もう一度、禁煙、挑戦するかぁ〜・・?

タバコをじっと見つめてみる。

ふふふ・・。私の口元が、フニャっとゆるんだ。

「・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・・・・。」

・・・・・若かったんだな!

あの頃は。

               
             おしまい。



...

勝手に驚いた日記。 - 2002年07月02日(火)

振り向かないで〜
   
   襟にフリルのついたピンクのカットソーに
   
   ジーンズ素材の膝丈のスカートをはいた女性
  
   が、振り向いたら、果てしなくおばさんだった
   
   こと。

お友達 
   
   ドトールでアイスコーヒーを注文し、そのまま
   
   出てくるのを待っていたら、次のラクダ色の
               
   シャツ着たオヤジが「俺 も アイスコーヒー!」
  
   等と、お友達ヅラされてしまったこと。
   
   赤の他人なのに。

レジ
   「サクランボ、1パック298円は買いだね。」と

   思い、レジに行きお金を払おうとしたら、実は398円
   
   +消費税の415円だったこと。

 
   以上、勝手に驚きました。

                   おしまい。


   
   


...

なす根性 - 2002年07月01日(月)

なすが粉をふいていた。

白い、白い粉をふいていた。

正式には「なすカビちゃった。」

昨夜、野菜室でビニール袋に入れて

あったなすを発見。

一週間半入れっぱなしさ。

周りがヌルヌルしてた。

で、洗って干しときゃ、また食えると思い、

そのような処置を施した。

なす、流し台に一泊。

そして、なすはカビていた。

粉をふいてネ。

ビックリしたので、これから先どーなるんだ

ろうと思って、さらにそのまましておくことにした。

すると、フイルムを早送りしたかのように、

一時間毎という早いスピードで、

着々と症状が進行していく。

白い粉が、彼らの全身に広がる。

なすは死んでるが、カビは生き続けている。


すごいな、カビ。すごいな、うちの湿気。


でも、洗って干すつもりが、こんなに

あっさりカビてしまうとは・・。

案外、なすって根性なし。

「梅雨というこの環境におめおめと負けているようでは、

ダメじゃないか!」

進行状況を確認しては、自分となすに喝を入れる

のだった。

              おしまい







...




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